野次馬ってしちゃうよね
いつもの公園へ向かって散歩していると、
道中に何やら大きなバスが。
窓ガラスは黒く中が見えないようになっていて、
「これってロケバスってやつでは、、?」
と思いブランコにのる。
ゆーらゆーらしながら
今日のことについて考えていると、
近くの商店に何やら人だかり。
接近づいてみると、
カメラと音声の長い棒とたくさんのスタッフの方、、。
機材が入ったケースには、
「〜テレビ・ドラマ班」の文字。
〜のところには別のケースが被さっている。
テレビドラマのロケってわけか、、。
すごいな。一回の撮影に20人ぐらい人がいた。
こんなに大かがりで撮影しているんだなあ。
立ち止まって見ようとすると、
どうやら野次馬的に人が集まらないようにするためか、
交通整理をしているスタッフさんに、
前へ進むよう促される。
仕方なく流されるまま歩く。
くそ、誰が演技しているのまでは見えなかったな。
近くのちょっと老舗っぽい普通の商店だ。
なんのドラマで何役が誰なのか、すごく気になる。
どうにかみる方法はないか、、、、。
そうだ。革命的なアイデアを思いついた。
もう一回通ってみよう。
いや、何回も通ったら不自然かもしれない。
しかし、二回までなら、
行きと帰りまでならギリセーフだろう。
そうだ。
俺は坂の下の自販機に
飲み物を買いに行ったのかもしれないし、
坂の下の公園でラジオ体操をしたのかもしれない。
とにかく何かの用事があって坂を降ったことにすれば、
帰ってくることは自然なわけだ。
というわけで意味もなく
坂の下にもある公園の外周を2周し、
適度な時間を開けてから、
坂をのぼる。これがラストチャンスだ。
こういうやつを、先ほども述べたとおり、
典型的な「野次馬」というのだろう。
実際には坂の下なんかに用事はないし、
散歩は毎日しているが、いつものコースではない。
何か人が集まってやっていることを、
見てみたいという気持ち。
まさしく野次馬である。
書いている今は俯瞰できるが、
その時はもう必死である。
これがラストチャンスだ。
撮影している演者を囲むように
スタッフが点在している。
あそこで演者を線状に見抜くには、、、。
速度を落としてゆっくりと歩こう。
ただし目的がバレると気まずい。
よし。気怠く歩くことにしよう。
ダラリと、ゆっくり、
「朝なのにアチィなぁ」みたいな顔して、
その人だかりをスナイパーさながら、
視線で射抜いてやるんだ。
だんだんと現場が迫ってくる。
交通整理のスタッフが自分に気づく。
ここでドギマギはせず、
「あんたらもアチィのにてぇへんなこったい」
と言わんばかりのグダグダ江戸っ子風で、
踵を引きずりながら歩く。
どうだ、見えるか。
数人のスタッフに、
団扇で煽がれている長袖スーツの男性がいる。
この炎天下に長袖だ。
きっとあれは衣装だろう。
あの人の顔が見えれば。
でも背格好に見覚えはある。
いや待て。あまりジロジロ見てはいけない。
なるべく気怠い様子で、
首が赴くままに見ただけですよと、
アピールしながら歩くんだ。
一回逆サイドに首を振り、
もう一回振り直す。
道の長さ的にも、
視界に入れられるのはこれがラスト。
これ以上歩くと通り過ぎてしまう。
どうだ。
機材ケース。
スタッフ。
団扇。
その中心。
カメラ。
スーツの男性。
の、顔。
見えた。
あの身長、背格好、目の大きさ、顔の皺、頬骨。
間違いない。
遠藤憲一さんだ。
そこからの自分は、
芸能人を見たという衝撃で
もうコントロールが効かなくなってしまっているので、
見つめながら歩いてしまった。
するとあちらも顔をあげ、こちらを見ている。
(ような気がする。)
咄嗟に会釈をして、その場を去る。
向こうは不思議そうな顔でこちらを見つめていた。
(ような気がする。)
ほ、ほ、ほぅ。
やっぱり、画面の向こうの人は、
こう、オーラというかなんというか。
こちらを停止させる力があるな。
芸能人に会ったのは初めてではない。
社会見学の動物園では、照英さんを見たし、
それこそ芸人さんの単独ライブや寄席には
何回も足を運んでいる。
赤坂でシソンヌの単独を見たときには、
偶然四千頭身の後藤さんと都築さんに出会い、
恐る恐る静かに声をかけ、握手をしてもらった。
新宿では、鬼越トマホークの酒井さんらしき人を
見かけたことがある。
たがしかし、
やはり日常的に会ってでもいないと、
慣れるわけがない。
ブランコでたてた今日のスケジュールなんか忘れ、
少しの高揚を抱えたまま帰宅する。
すごいなあ、芸能人。
そんな安っぽい高揚とともに、
段々と自分がすごくちっぽけに感じてきた。
まあ実際には道を往復しただけだけど、
人が集まっているからと近寄り、
ドラマの撮影とわかると誰がいるか気になり、
いざ目に入るとコントロールが効かない。
笑っちゃうな。
自分もちっぽけなただの人間だ。
いくら礼節を弁えていたとて、
時には少し欲を出す。
あまりのちっぽけさに笑ってしまった。
それに加えて、目があったとわかると、
知り合いでもないのに頭を下げてしまった。
しかも完全に反射的に。
いやこっちからは知っているが、
向こうがこっちを知っているわけがない。
阿呆だ。
本当に自分の人間ぽさに笑ってしまう。
あー人間はなんてちっぽけでかわいいんだ。
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7:30起床
柔軟、歯磨き、朝ごはん。
洗濯を仕掛ける。
洗濯機を修理してから初の稼働。
エラーが出ず終われるか、、?
その後散歩。
洗濯が無事終わったことにまずは安堵し、
映像作品の残りのシーンの撮影だ。
さっきTVのドラマ撮影を見たので、
規模の違いを感じずにはいられないが、
そんなことは関係ない。
こっちも面白いと思って作っているので、
今持ち合わせているスキルをぶつけるだけだ。
そうして撮影も終わり、
ゴロゴロしていたら、
いつの間にか寝ていた。
起きたらお昼になっていた。
お昼ご飯を食べながらテレビを見ていると、
これまた眠くなってきて、
寝てしまう。
そして起きたら15:00。
1日のうちに昼寝を挟むと、
寝る前と寝た後が
流石に何もやらなすぎているので、
何かしよう。
本を読む。
自己分析の本だ。
なんかESを書かなきゃいけないらしいので、
読んでみている。
意外と面白いけど。
そして、LuckyKilimanjaroの配信ライブ、
「DANCE IN DA HOUSE」の時間だ。
最高だった。めちゃめちゃかわいい。
振り付けが可愛いし照明はイカしてる。
音が新しいのに歌詞までウィットに富んでる。
大好きなバンド。
そうしてウダウダしていたら
いつの間にか寝ていた。
20200822
〈食事〉
朝:コーンフレーク
昼:焼きそば
夜:砂肝のニラもやし炒め、ブロッコリー
〈エンタメ〉
家事ヤロウ ホットサンド
DANCE IN DA HOUSE
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