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彼氏が関西弁を使い始めた

彼氏が関西弁を使い始めた。

と言っても、彼の母語が関西弁になったわけじゃない。
その語りの節々に、関西弁がアラザンのように散りばめられているのである。

良かれと思って振りかけているそのアラザンの食感や味が気になって、お菓子全体の味が入ってこない。
その粒、一つ一つが気になって仕方がない。

彼は埼玉出身である。
私は静岡。関西弁が移る要素などどこにもない。
じゃあどこからそれが?

別に浮気を疑っているわけじゃない。
彼はとても誠実な人で、そんな素振りは一度もないもの。
関西のなんでやねん系女子とのたこ焼き交流が彼をそうさせたわけじゃないのは確か。

かと言って、友人に関西出身の人がいるなんて、微塵も効いたことがない。
彼は友人が大好きで、友人との思い出をよく話す。校舎で鬼ごっこをした話や、屋根に登って怒られた話。
男の子だなぁなんて思うようなエピソードばかりで、その度に彼が愛おしく思うのだけれど。

しかし。
そのエピソードの途中に、「〜やねん」が混ざると、どうしてもそれが引っかかって、彼を真っ直ぐ愛おしく思えなくなってしまうの。これは私にとって、非常に深刻な問題。

関西弁話者じゃない人間の突如とした関西弁。
なぜこうも入ってこないのだろう。

関西弁は、方言を超えた。
関西の芸人さんがTVに出ることが多くなったからか、それはもう全国区へと知れ渡り、今や関西弁を知らない人はいないだろう。
他の方言の追随を許さない、もはや標準語と肩を並べる語り。

それだからと言って、誰もが自然に使えるわけじゃない。
それを使えるのは、近畿地方と呼ばれるKANSAI帝国のネイティヴだけ。(地方なのか国なのかは今は問題じゃない。)
彼らがその独占権を握り、その圧を握り、軽快なテンポで会話の流れを握り、そして人からの人気さえも握ってしまうの。

そんな、夢の口調『関西弁』に、少しは憧れることもある。
それはわかる。私だって、こんな平坦なしゃべりより、あんなに緩急があって勢いがあって、楽しそうにお話できたら、彼ももっと楽しんでくれたりするのかななんて、思う。

でも、でもね。
私はそんな、悪の帝国の言葉より、彼が経験して彼が選んできた言葉たち、いわゆる『彼弁』が好きなの。
誰かを喜ばせて、誰かを傷つけてしまって、そうして取捨選択されてあなたの中に残った言葉のプールで泳ぎたいの。そうして私を鎮めてほしい。あなたの言葉で、あなたの話が聞きたい。
そう思ってしまうのはわがまま?

でも、そう思ったら、彼のその取捨選択のふるいにかけられた末に用いられてる関西弁なのだとしたら、愛しくなってきた。

確かに、彼は目の前の人が喜ぶと思って、もしくは、自分の語りがより軽妙になるように自らを演出して、その結果関西弁を用いてるはず。だとしたら、その意識すら可愛らしい。

そんなことで喜ぶはずはないのに、でもそうやって、彼は彼なりに、何かを模索しているのだとしたら、しかも目の前にいる一人きりの私のために。
そんなこと、頭を撫でたくなるぐらいに可愛らしい。

そうよ。私は、彼を誤解していた。
彼は彼で人間の一個体だもの。
彼の中で答えがあるわ。
だったら私だって、帝国の言葉も嫌っちゃいられない。

こうして彼の話を上の空で聞いてる今だって、相槌なんかで彼に寄り添うことはできるはず。

会話というのは、そうやって選ばれてきた言葉たちが、自分の信じた通りに相手に届くように願って発せられる、いわばお願いのキャッチボール。

それだったら、私だって、彼と一緒に願い合おう。

「で、なんでやねん!って感じだったんだよね〜」

「う、うん。そうやんなぁ!確かにそれはなんでやねんやなぁ!」

「、、、、」

「どうしたの?」

「いや、関西出身じゃない人が使う関西弁って、変だなと思って、、、。」


なんでやねん。

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12:30起床。

二度目の緊急事態宣言。
1都3県に発令。
ここまで来たら、プライドに賭けても感染したくない。完璧な自粛生活を送りたい。とは言え今日は寿司を食いにいくので、何がやりたいのやら、気を引き締めて寿司を食う。

ちなみに12:30に予約した寿司。
起床時遅刻確定寝覚め。
正気か。

予約を17:15に変更。
まあどうにかはなったか。

一昨日ぐらいに始めた、桃鉄100年。
COMはようきひとエンマ。
現在37年目。1位。総資産約2000億。
あと62年で大逆転あるか。
堅実に守っていきたい。
3年決戦では見られないイベントがめちゃくちゃ起きて超楽しい。

お風呂入って、お寿司くう。
うまい。回転寿司好きだな。
ポテトとかあって。唐揚げもあって。
マジで好き。今日はイワシが優勝。


20210109

〈食事〉
朝:なし
昼:秋刀魚と梅の煮物
夜:寿司

〈エンタメ〉
忘却のサチコ 全話
桃鉄100年

頂いたサポートで、ちょっといい生活を送ります。 ハーゲンダッツ買ったりとか、鶏肉を国産にしたりとか。