都市の個性を均質化するベッドタウン化
みなさん、こんにちは。
枚方市議会議員の松本佑介です。
ご存じの方も多いと思いますが、
枚方市は大阪市のベッドタウンです。
今日は、ベッドタウンが成立する過程を
なぞりながら、
枚方市をはじめとする衛星都市の個性が
どのように均質化されていったかを
お話しさせて頂きます。
むかーし、むかし
今の大阪からはあまり想像がつきませんが、
昔は、町や村というものは、
まばらに存在していました。
町や村の周りには野山が広がり、
移動手段も今ほど発達していませんでした。
当然ながら、隣の町や村に通勤する
ということもあまり無く、
そんなことをするぐらいなら、
いっそのこと、その隣町に住んでしまう
というのが自然な発想でした。
高度経済成長期
都心への人口流入と住居の確保
高度経済成長期、
日本中が好景気に湧きます。
東京や大阪といった都市には、
大量の雇用が発生し、
その雇用を求めて
人が引き付けられるようになりました。
瞬く間に、都心に住む土地が無くなります。
すると、新たに流入しようとする人達は、
都心の周りの田野を切り開いて、
居住地に変えていくようになりました。
この、もともと町ではなかった
「田野を切り開いた場所」は、
「郊外」と呼ばれます。
「郊外」の拡大
ところが、好景気の勢いは凄まじく、
東京・大阪には更に人が流入し続けます。
そのため、「郊外」と呼ばれるエリアも、
どんどん拡大していきました。
「郊外」が拡大していくと、それまで、
まばらに存在していた町や村の間の田野は、
びっしりと建物が立ち並ぶようになり、
ついには、
都心の郊外は隣町に繋がりました。
すると、今度は、隣の町や村の中にまで、
都心で働きたい人達が住居を構え、
そこから都心に通勤するようになります。
この、都心に通勤するために
隣町に住む人が増えると、
その隣町はこれまでの独立した町から、
都心のベッドタウンとしての色合いの方が
強くなることになります。
ベッドタウンの住民
もともと住んでいた住民の数よりも、
新たに流入する人の数が上回ると、
よほど強く意識しておかない限り、
地域性や特色はどんどん薄れていきます。
地方からの流入スピードが緩やかであれば、
流入した人間がその土地に染まることも
出来るのですが、
一気に大量に流入してくると、
どうしても、そうはなりません。
局所的に見ると、
高度経済成長以前から町があった地域と
新たに人が住むようになった地域とで、
地域性や特色に違いがあるのですが、
市全体で見ると、
ベッドタウンとして
他市と比べて際立った個性が目立ちにくい、
均一化されたベッドタウンが
出来上がることになります。
本当は、〇〇元町と呼ばれるような
高度経済成長以前からの地域と、
ベッドタウン化してから出来上がった
新しい地域との比較も面白いですし、
今後の町の発展を考える際には
結構知っておくべき知識なのですが、
この辺りまで話し始めてしまうと
大きく話が逸れてしまうので、
今回は割愛させて頂きます。
まとめ
今や都心近郊の都市は均一化され、
それぞれの都市のベクトル・成長戦略も
大体似通ったものになってしまっています。
試しに、それぞれの市の注力分野を見ると、
殆どの都市が「子育て」を掲げていますが、
その都市オリジナルの成長戦略を
示している都市は稀です。
これからは、昭和や平成のときのような
みんな同じで画一化された成長戦略ではなく、
その都市の特性を生かした、
オリジナルの成長戦略が必要な時代です。
まずは自分たちの町の特性を知り、
そこから成長戦略を考えるという動きを
心がけたいものです。
私の考え方に賛同して頂ける方は
是非、スキをお願いします。
松本 佑介 @ 枚方を動かす新しいチカラ
最後まで読んでいただいて
ありがとうございます。
次に書く記事に生かしますので、
ご感想をお待ちしております。
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