国内最大のクラウドファンディング「CAMPFIRE」について調べてみた
CAMPFIREは2011年にリリースされた購入型クラウドファンディングサービスです。また2018年9月〜2020年8月の実績だと、国内の購入型クラウドファンディングで約61%を占めており、3年連続業界トップの実績があります。
国内最大のクラウドファンディング「CAMPFIRE」とは?
プロジェクトオーナー(起案者)はプロジェクトを掲載し、支援という形で資金を集めることができます。一方で、支援者はプロジェクトへ支援することで、モノや体験などのリターンを得ることができる仕組みです。
運営会社「株式会社CAMPFIRE」について
株式会社CAMPFIREは、連続起業家である家入さんが2011年に創業した会社となります。「一人でも多く一円でも多く、想いとお金がめぐる世界をつくる。」をMISSIONに運営されています。
クラウドファンディング業界について
サービスをカテゴリ(総合/特化)×成立件数で整理してみました。CAMPFIREは、総合型×成立件数が多いことが特徴的なサービスとなり、プロジェクトオーナー(起案者)が利用するクラウドファンディングの検討にて、大きなメリットとなると思われます。
また同時に2019年4月からCMを実施しており、支援者の集客も多い(≒認知度も高い)と想定されることから、プロジェクトオーナーと支援者の両者が集まる相乗効果があると思われます。
ビジネスモデルについて
基本的には、プロジェクトオーナー(起案者)がプロジェクトを立ち上げ、成立した場合に、CAMPFIREに手数料が発生する仕組みです(同時にプロジェクトオーナーは成立後に支援者にリターンを提供します)。
またプロジェクトのノウハウを持ったキュレーターがプロジェクトオーナーの支援をするため、より適切にプロジェクトの魅力を支援者に伝えることができます。
またCAMPFIREにはパートナーシッププログラムを締結したパートナー、クリエイティブパートナーなどもおり、必要性と役割に応じてプロジェクトオーナーの支援をします。
サービスの競合優位性について
CAMPFIREが優れている点について、個人的には以下の4点があるかと思いました。
(1)クラウドファンディングの最初期フェーズからサービス展開している
CAMPFIREは2011年6月からサービス展開しており、Readyfor(2011年3月)、Makuake(2013年8月)と比べても、国内で最初期フェーズからサービス展開しています。
同業のサービスが少ないタイミングからサービス開始しており、プロジェクトの成立に必要なプロジェクトオーナー・支援者からの認知・想起が獲得しやすかったのではと思われます。
(2)サービスとしての思想の強さ
サービスにとって根幹となる「どのような世界を作りたいか?」という点でCAMPFIREが実現したい世界を創業者の家入さんが端的に表現されている言葉が以下の動画でありました。
現在のCAMPFIREが実現している仕組みの根源となる世界があると、さらに仕組みとして進化していけるのでは?と思いました。
(3)クラウドファンディングの文化の普及活動をしてきている。
日本国内で最初期フェーズからサービス展開しているため、サービス開始直後は仕組みや文化の理解がない状態だったと思われます。
その状態から地道にプロジェクトオーナーの方と一緒にプロジェクトの成立数を積み重ねてきたことに大きな意味があると思います。
また2016年4月の熊本地震が発生した際にクラウドファンディングで復興資金の募金活動ならびに九州支社の設立(社会貢献)、安心してクラウドファンディングできるように保険の提供・アワードの実施など日本社会のクラウドファンディングに対する理解・環境作りに貢献してきたと感じました。
(4)プロダクトの協力者を社外にも作っている
CAMPFIRE Partnership Program・CAMPFIRE公式のクリエイティブパートナーなどのCAMPFIREのサービスを共に進めてくれる外部パートナー、また丸井グループと資本業務提携等、CAMPFIREのサービスをより前に進めてくれる状態を作れているのはサービス基盤が強固にしていると思われます。
今後について
(1)CAMPFIREは、より身近なサービスを目指していく
2022年9月にCAMPFIREのロゴがリニューアルしました。プロジェクトマネージャーの睦さんが新ロゴに込められた意図について、以下のようにコメントしており、今後のサービスの方向性にもなるかと思われます。
(2)流通取引額を拡大させ、サービス運営費用となる手数料をより薄く広く得るモデルへの変換を進める
昨年の記事ですが、代表取締役社長Co-CEOである家入さんがCAMPFIREの上場目的について、以下のようにコメントされていると記事がありました。
まとめ:観察して感じたこと
日本では寄付文化があまりないような状況の中で、CAMPFIRE等がクラウドファンディングをサービスとして展開し、社会認知・浸透するには、とても長い時間が必要だったと感じました。
ただその過程で、地道にプロジェクトを成立させていくことはもちろん、プロジェクトを通じて震災などからの復興支援などの社会貢献を通じて、よりクラウドファンディングが認知され、サービス自体が社会に認められていったように思います。
このようなサービスが社会に浸透することで、より社会が金融包摂を実現できるようになるのでは?と思いました。
※「金融包摂とCAMPFIRE」については、家入さんがこちらの動画(17:15ごろから)でコメントされているので、興味がある方はどうぞ。
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お読みいただき、ありがとうございました。
自分なりに調べてみましたが、もし何かの参考になりましたら、幸いです!
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