君たちはどう生きるか
課題本「君たちはどう生きるか」は発売当時、非常に話題になり購入していた本であった。
子供達がもう少し大きくなったら読ませたいと思って購入し、自分が読まずにいた本だったので
この機会に改めて読んでみて、非常にいい本でした。
当時、池上彰や宮崎駿が薦めていて、人間の考え行動の根本となるような道徳授業のような、という印象だったが
ビジネスマンにも不変の自分自身をまた見直すような内容で、これもいいタイミングで読むことが出来たと感じています。
最初に著書として出版されたのが1937年だということを考えると不変とも言える人としての大事な価値観が詰まった本だと感じます。
「コペル君」がおじさんに学校での友人関係や自分の将来などについて深く14歳なりに考えて、ノートでやりとりしていく。
メンターのような存在。学校でいじめられてる人を足がすくんで助けることが出来なかった自分。
その出来事から人間とはすごく小さな虫けらなような存在だと感じたこと。
いじめられてる人を助けようとした友人。それをいじめられてた子が止めに入ったエピソード。
人が強く生きるために、ただ、完璧でなくてもいいということ。
・コペル君、よく覚えておきたまえ、君が夜中に目をさまし、自分の疑問をどこまでも追っていった、あの精神を失ってしまってはいけないのだよ。
・コペル君、人間はいうまでもなく、人間らしくなくっちゃあいけない。人間が人間らしくない関係の中にいるなんて残念なことなんだ。
たとえ「赤の他人」の間にだって、ちゃんと人間らしい関係を打ち立てていゆくのが本当だ。
自分自身は父親のいない環境ではなかったけど、コペル君のように、コペル君の母親のように…浦川くんのように置かれた環境を言い訳にせず
自分自身で立派な大人に…立派な大人とはどういうものかをまず定義して、心を入れ替えたいとさえ感じた良書でした。
勇気、いじめ、貧困、格差、教養など現代社会でも常に未解決な内容を、自分で考え悩んで、答えを与えるのではなく考え方や生き方を教授する。
自分基準の小さな頃から段々と知識がつくに連れて、色々な角度や大きな世界の中の基準を身に着けていく。
大人になっても立場が変わってもこのように色々な基準からの視点を持ち続けなければならないと思った。
1人に人間が気付き経験したことを、人類の気付き経験として伝えていく。これは企業にも大きく言えることかもしれません。
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