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結局夢を持った方がいいのか?

「夢は持たない方がいい。」これは一見、冷めたような発言に聞こえるかもしれません。しかし、それは夢を持ち、かつ叶わなかった時の失意や絶望から人々を守るための意見なのかもしれません。夢が叶った人々と自分を比較し、自己の無力さや運命の残酷さを痛感し、深い悲しみに浸るのは確かに苦しい経験でしょう。

また、実際に夢というものを純粋に思い描く時点で、その実現可能性は必ずしも高くはないというのも事実です。例えば、偉大な経営者やスポーツ選手は幼少期から既に才能に溢れていて、その先の成功のレールに乗るのは気づいた時には遅すぎるのかもしれません。夢を追い求めるという行為自体が、結局は無意味であるという意見も存在します。

このような視点は、一定の正当性を持つと言えるでしょう。事実として、海外で活躍するスポーツ選手はほとんどが高校時代には既にその才能の片鱗を見せています。しかし、その一方で、簡単に叶う夢など存在しないと言えば、それが夢の定義であるとも言えます。

そこで問われるのが、「だからと言って、本当に夢を持たない方がいいのか?」という疑問です。

私の答えは「否」です。なぜなら、私は夢を持つことが、人生を豊かにする大切な要素であると考えているからです。

この答えを理解するためには、人生というものの本質を理解する必要があります。人間の一生は、この広大無辺な宇宙にとってほとんど無意味なほど微小な存在であり、それ自体に意味や目的が与えられているわけではありません。しかし、それが人間が取るに足らない存在であるという意味ではありません。私たちは自己の存在に意味を与え、目的を持つことによって、この広大な宇宙の中で生き抜く力を得ているのです。

私たちは夢を持つことで、人生に目的を与え、生きる意義を見出すことができます。また、夢に向かって努力し続ける姿は、その過程自体が魅力的で人々を惹きつけるものであり、人生を豊かに彩ります。

もちろん、夢が叶わない可能性は常に存在します。しかし、叶わない夢が必ずしも不幸を意味するわけではありません。野球選手になりたくてもなれなかった人は大勢いますが、その中には球団の広報やスポーツ新聞の記者、インタビュアーなどとして、自分自身の道を切り開いた人もたくさんいます。夢は必ずしも叶えるべきものではなく、また叶えなければならないわけではありません。

夢を持つこと自体が、生きる喜びを生むエネルギー源となるのです。そして、その夢が破れたとしても、新たな夢を見つけ、またそれに向かって努力することができる。そのような前向きな態度こそが、人生を豊かにし、充実させるものなのです。

だからこそ、私は夢を持つことを推奨します。それは、人生を前向きに、楽しみながら生きるためのエネルギーであり、またその夢が叶わなかったとしても、新たな夢に向かって再び挑戦する力を与えてくれるからです。

私たちは夢を持つことによって、自身の人生をより良いものにすることができます。だからこそ、私たちは夢を持ち、そしてそれを追い求めるべきなのです。

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