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朝7時 伊勢崎市・華蔵寺公園にて

「春だね~」

散歩中のおじさんの会話から、そんな声が耳に届く。

朝7:00 伊勢崎市・華蔵寺公園。

私は1か月ほど前から、この時間、この場所で
ウォーキング運動を行っている。

辺りを見渡してみると、公園の池の周りには、少しずつ
鮮やかな色の花が顔を覗かせていることに気づく。

そして公園の桜も、いつの間にかその蕾をほころばせ始めている。

1か月前には見られなかった彩だ。

こうした彩を目の当たりにして、おじさんの口から冒頭のような
言葉が発せられたのだと思う。

季節は、身体を動かすのに心地よいものに移り変わってきている。

歩き、そして綴る目的

私は伊勢崎市内で保険薬局の薬剤師をしている。

地域の皆様が前向きに健康行動(あるいは病気療養)を進めていくための
お手伝いが出来たらよいな…そう考えながら日々仕事に取り組んでいる。
(ちょっとエエカッコシイ…でも嘘はついていないです)

言うまでもないことかもしれないが、“歩く”という行動は、
健康に、病気治療にとても有用なこと。

糖尿病や高血圧などの生活習慣病の予防・改善。
脳梗塞や心筋梗塞の再発予防。
膝・腰の慢性疼痛の予防・改善。
不眠・精神疾患の予防・改善。
過活動膀胱の予防・改善。
冷えやほてりの改善。
むくみや便秘の予防・改善。
ダイエットや美容にも。
…歩くことが有用な場面は枚挙にいとまがない。

薬局を訪れる患者に“歩く”ことを勧める場面もまた、
薬剤師の私にとって、やはり枚挙にいとまがないのだ。

しかし、そこで私は考えていることがある。

医療者の私から、“歩かされて”いるのあれば、
その患者はHAPPYじゃない。

主体的に“歩いてみよう”と考え、
自らの意思で歩き始めてこそ、
その人は、長く、楽しく歩けると思う。

結果、病気の予防や治療につながれば良いと思っている。

そもそも人間、誰かに指示をされて動くことは心地の良いものではない。
小学校の頃、親から「勉強しなさい」と言われた際、
こう反発した経験が誰でも一度はあるはずだ。
「今、やろうと思っていたところなのに(怒)」

そして、親からそう指摘された際、勉強をしたくなくなる経験をした人も
少なくないのではないか。

行動を長く続けてもらうためにも、やはり自分で“やりたい”と思って
もらうことが必要条件だと思っている。

なので、私は患者にあまり「〇〇してみましょう」という風に
物事を勧めることはあまりない。できるだけやらないようにしている。

患者が、ひいては地域のみんなが主体的に、楽しく歩いてもらうために。医療者の私ができること。

それは、まずは私自身が楽しんで歩いてみる。
そして、その行動をみんなに伝えてみる。
そういうことだと私は考えている。

そして、「歩くって楽しそう」。
皆さんに思ってもらうきっかけが作れれば良い。

その想いで、私はこの記事を綴っている。







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