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データ消費時代のライフスタイル

今から200年以上昔のこと。

かつて、人間社会は「人力」の上に成り立っていました。移動は徒歩でしたし、国民の8割くらいが農業に従事していました。暖をとりたければ、薪割りからスタートです。

そんな時代は、人力をふんだんに使うことがステータスだったはずです。女中さんや丁稚奉公がたくさんいて、家事労働はすべてやってくれる。移動するときは、籠に乗って人力で運んでもらう。そういうのが金持ちの証で、最高にカッコよかったはずです。

人力から石油へ

でも今から200〜150年くらい前に産業革命が起きて、社会基盤が「人力」から「化石燃料」へと変わりました。

鉄道が敷かれ、乗用車が普及し、発電設備が整えられて、家庭へもビジネスの場にも電気が送られるようになりました。農作業も人力からガソリンを燃やして動くトラクターなどに替られました。

すると、人力を使うのが急にダサくなったのです。それより、燃費の悪い高級車に乗って移動したり、冷暖房をガンガン効かせた部屋で快適に過ごす方が俄然カッコよくなったんですね。ベンツに乗ろうが軽自動車に乗ろうがやれることは何も変わらないのに、ガソリンを大量に無駄にする高級車に乗る方がカッコいいと感じられるようになったのです。やっぱり、カローラよりベンツで、スクーターよりハーレーダビットソンだったのです。

コロナが加速する、石油からデータへの移行

そして今再び、社会の基盤が変わりつつあります。今度消費するのは、化石燃料ではなくてデータです。

ビジネスの世界は、もうすでにずいぶん変わりました。アマゾンやFacebookが僕らからデータを吸い上げて金に換えているのは、もうご存知の通りです。

僕らの暮らしだってずいぶん変わりました。日がな一日スマホの画面を眺めて暮らすようになるなんて、1990年ごろに想像した人は、ほとんどいなかったでしょう。

コロナで見えてきた変化

そしてコロナは、この流れを加速しました。なぜなら、石油消費生活が強制的に止められ、データ消費生活への強制移行が行われたからです。

日本はコロナが猛威を振るっていないので大きな変化は生じていないかも知れませんが、アメリカではコロナによる死者数が、第2次世界大戦の戦死者を上回っており、仕事も生活も、未だかつてない変化を迎えつつあります。

というわけで今日は、石油からデータ消費社会への移行に伴って何がどう変わっていくのか、アメリカでのコロナ生活を元に考えてみました。

※この文章は単品で300円ですが、月1000円で定期購読すると、1ヶ月20本くらい読めます。このマガジンでは、みなさまがより充実した毎日を過ごすのに役立つ視点を提供することを心掛け、僕がシリコンバレー、フィリピン、日本の3拠点でビジネスをする中で得た気づきを書き綴っています。

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