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今のペースでIT化を続けていると、日本は死にます

IT化をどんどん進めると、労働者が持ってるスキルと、需要との間にミスマッチが起きます。

すると、それまではホワイトカラーでそこそこ稼いでいた人が職を追われ、次の仕事はウーバーの運転手かアマゾンの倉庫の梱包や配送係になってしまうなんてことが普通に起きます。その結果、家のローンや健康保険料が払えなくなり、貧困に陥る人が後を絶ちません。これが現在、アメリカをはじめとする先進国で起きていることます。

日本はどうなのか?

日本でもこうした問題は顕在化しつつあります。

日本の場合はさらに問題が深刻で、なぜか学校を卒業したばかりの若者がこれといった会社に就職できなかったりします。これは、必要とされるスキルと教育のミスマッチが原因でしょう。

実情は「稼がないと食えない」なのですが、そうではなく「自転車をこぐスキルしか与えられない」とも言えないでしょうか?これは大変憂うべく社会が形成されつつあるということです。トラックドライバーのスキルもない、調理人のスキルもない、建設作業員のスキルもないの「ナイナイずくし」の人が増えてしまったのです。

その結果、学校を卒業したばかりだというのに、ウーバーイーツの自転車を漕ぐぐらいしかスキルがない若者が結構な数で存在するという、なかなか凄まじい世界が展開されているようです。

こう思うと、IT化って本当にいいことなのかどうか、考えさせられてしまいます。先日、野本響子さんもこのような記事をアップしていましたが、日本のIT化が遅れているのは、実はある種の救いなのかも知れません。

おりしもデジタル庁がいよいよ発足されるようなので、日本はこれまで通りユックリとIT化を進めるべきなのか、それとも他国と同様にフルスピードに切り替えるべきなのかを考えてみました。

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