アメリカ社会では、なぜ筋肉が無駄に偉いのか?
先日、こんなリプをいただきました。
まさか海外在住の女性の方から「筋肉超重要!」という指摘をいただくとは思ってもいませんでした。が、僕はこれ、ウンダウンダと200回くらい頷いてしまったので、今日はこの「筋肉重要」という話をしたいと思います。
今日は日記部分以外は無料記事です。
アメリカ人は筋肉が好き
なぜかよくわからないのですが、アメリカ人は筋肉が好きです。別に超絶マッチョじゃなくても、「ちゃんと日頃からワークアウトしてますよ」とシグナリングできる程度の体つきをしていると、ちゃんと一定の尊敬を集められる、よくわからない社会なのです。
なので、みんなよくワークアウトします。特に出世する連中はマジでよくやってます。
朝早く会社のジムに行くと、偉い人ほど早い時間に来ていました。逆に言うと、彼らと仲良くなりたかったら早朝にジムに行くのが一番です。ワークアウトの後、会社のカフェテリアに行って朝ごはんを食べながらおしゃべりに興じ、そこでコネ作りです。僕のいた事業部のトップのBob Mansfieldという上級副社長は、朝7時に会社のカフェテリアで志のある者たちと食事をしていました。つまり、彼らは5時半くらいからワークアウトしてるって話なのです。ちなみにこちらは、アップル時代に僕の上司だったM.P 氏。多分この写真の頃、50代半ばです。グラフィックスとオーディオの開発、それから品質保証を担当していました。4ヶ国語ペラペラ。元プロのオペラ歌手。(しかも本場イタリアで!)音楽は食えないとエンジニアに転向し、そこから頭角を表した人です。
女性とて例外ではなく、みんな信じられないくらい朝早くからワークアウトし、この朝7時の朝食にジョインしていました。
というわけでみんな、やたらマッチョかキレッキレなのです。無論そうじゃない人だっていますが、出世すればするほど、マッチョ&キレッキレ比率は上がります。あと、イケメンと美女も多かったです。なんかまあ、アジア人は全般的にこれで損してる感じですね。
僕も筋トレしてました
で、僕も御多分に洩れず筋トレしてました。週3回はジムに行ってましたし、そのほかにもキックボクシングとかセイリングとかハイキングとか、無駄にスポーツやりまくっていました。
その時は出世と結びつけて考えてはいなかったのですけど、そういうカルチャーの中にいたので自然と影響を受けたのでしょうね。今は僕ももう55歳ですが、今でもワークアウトしています。生の写真を晒すほどの体はしてませんが、まあこんな感じです。僕の元上司に比べると、ガリガリの中一くらいの感じですw。
なぜやたらと体を鍛えるのだろう?
なぜやたらと体を鍛えるのか? よく考えてみると、結構不思議ですよね。
僕の仮説は、アメリカが一種のグローバル社会だからです。
アメリカって色々な人種が入り乱れて暮らしているので、肌の色、宗教、年齢、性別などを元に露骨な差別をすると、社会が成り立たないのです。だから履歴書にも写真は貼らないし、未婚・既婚を記す必要もないし、宗教も肌も色も知らせる必要がありません。面接でそういうことを質問すると訴えられる可能性があるのでとても慎重ですし、雇用したのちも、肌の色や年齢で差別したと訴えられないよう、細心の注意を払います。
そうすると残る評価軸は、学歴と仕事の出来と、筋肉だけです。この3つだけは、「個人の努力次第でなんとかなるだろ?」って話だと思うのですね。
だから、筋肉が「できる奴」の証になるのです。そして無駄に体を鍛える。そいういう感じなんじゃないかと思います。
以上が、僕が考えるなぜ「アメリカ社会では、なぜ筋肉が無駄に偉いのか?」です。
皆さんもグローバル企業で出世したかったら、英語をやりつつ筋トレもしてくださいませ。それではまた明日!
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