見出し画像

二十歳の誕生日、名古屋で一人旅した

二十歳になりました。嬉しいです。おめでとうLINEとか素晴らしい文化だと思います。
今は漫画喫茶にいます。隣の人のいびきがうるさ過ぎて寝れません。寝れなすぎるのでnote書きます。
名古屋で一人旅をした。在来線を乗り継ぐ形の貧乏旅行であるが、それでも往復で五千円程かかる。新幹線に乗るよりははるかに安いので許容範囲であるが痛い出費です。それでも行きたいと思った。旅に行くことによって得れる旅情を知りたかった。
いつも通り学校に行く時間に家を出て電車に乗った。京都から米原行きの新快速に乗ったのだが、向かい側に普段通学時に乗っている電車が見えて、今から学校をサボるのだと思うと胸がシュンとなった。
二時間半の長い道のりの車内で『シャイニング』を見た。面白過ぎた。
そんなことをしてる間に愛知県に入った。

関ヶ原の地名を聞いて遠くに来たのだと実感した

名古屋に着く。

人生初名古屋

昼飯は味噌カツときしめんを食べる。味噌系の店多かった。

美味しかった

お腹も膨れたことだし名古屋城を見に行くことにした。その後、大須商店街に行った。
一つの流れ作業をこなしていくような感覚になる。全ての決定権が自分にあるのだが意志がない、事前に決めたことを繰り返しているだけだ。合理性を追い求める人には好都合に思えるが、些か退屈である。誰かの軌跡をなぞっただけで自分の旅ではないなと思った。


かと言ってなんかやることもないし映画を見ることにした。
ミニシアター?が近くにあったので歩いて向かった。
チケットを買ったはいいが小一時間ほどの空き時間が出来た。時間を潰す場所を探すも飲食店は微妙な時間帯で空いてる店が少なかったので行く当てもなく通りをぐるぐると歩いた。
少し歩いた所に古本が置いてある店があったので寄った。

サブカル系の本が多めだった

SUPERCARのいしわたり淳治さんのエッセイ本があったので買った。
Luckyという曲の歌詞が凄く好きなので、いしわたり淳治さんのエッセイを読めるのは嬉しい。

本を買った際に併設しているバーの店長さんに「一杯どう?」と言われたので飲んだ。店員さん達が優しかった。夜ご飯に何を食べるとか何処に泊まるとか決めていないと話すと一緒に考えてくれた、余裕のある大人達のアイデアは全て素敵だった。こういうのを望んでいたのかもしれない。知らない土地の知らない人との交流。
お酒に詳しくない小坊主の私にも分かるように味の違いを丁寧に教えて頂いた。シードル(りんごでつくったスパークリングワイン)とクラフトビールを頂いた。ビールは少し苦手だった。進み具合が悪かったのを見兼ねて、お冷を出して下さった。紳士的だなと思った。
お酒を引っかけながら暇を潰すことが大人だなと思った。そう思うとちょっぴり妙な寂しさが生まれた。もう大人なシチュエーションに憧れ焦がれることはないんだね。
これからは今までと違う時間の使い方に向き合っていくのだと思うと何とも言えない。挨拶の一つもしておきますか、こんにちわ。おひとつよろしくお願いします。
二十歳になります、今まで以上に自分の身は自分で守らないとなんだね。

シードル、美味しかった

映画もかなり盛況していた。めっちゃ面白かった。

友達にオススメされた映画

映画も見終わると名古屋駅に戻って夕飯を食べた。
明日は始発で帰らなければならない。大変だ。

バーの店長おすすめのあんかけパスタの店美味かった


p.s. 旅行が終わった後の検索履歴に残る旅先の地理が少し寂しい。今はもう現在地も地元に戻った。また日常に戻っていく過程が余りにも呆気なくて閉口してしまった。見た景色、体験したこと全てが夢のように生活に飲み込まれていく中で今日という日があったということ全てでなくとも断片的に自分一人の思い出を胸に刻んでおきたいなと思った。それが私の旅情です。