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たまにはUberEatsで注文して、寄付もちょっとして、誰かを応援しても良いんじゃないか。そう思ったできごと。

たまに買い物などに出かけると、黒いクーラーバックを背負った自転車の人たちとめちゃくちゃすれ違う。言わずと知れたUberEatsである。

新型コロナウィルスの流行と非常事態宣言によって、自粛生活を余儀なくされた多くの人が、外食の代わりにUberEatsを利用するようになった。

うちのワークショップに来る俳優たちの多くは、コロナ前の世界では、飲食のバイトをしていたのだが、彼らはその職場をこの自粛期間で失った。しかしギリギリの生活の彼ら彼女らに蓄えがあるわけでも無く、一番困窮したのは彼ら彼女ら、俳優たちである。

どうにかしてあげたいと思ったのだが、その困窮した俳優たちに特にスキルの無い場合は、なかなか職探しが難しい。そんなときに天から振ってきたバイトが、このUberEatsである。この時期だから沢山仕事があって毎日ヘトヘトだと報告してきた俳優もいる。

そんななか、困窮した知り合いのとても若い俳優UberEatsを始めるという。登録をしてあの黒いクーラーバックを買ったという。

写真が送られてきた。

え、それは富山の薬売りでは?と爆笑するぐらい体のサイズにあってなくてカバンがデカい。こんなんで、人混みのなかをすり抜けられるか心配だ。

彼も心配のようだから、じゃ、お試しでうちの近くのマクドナルドにハンバーガーのセットを頼むから、マクドナルド前で待っていて、そこでもらって、すぐにうちに配達しにおいでと。合法的に久しぶりに会うことも出来るし、と。

さっそく、自炊派でUberEatsなんて利用したことのなかった僕UberEatsに利用者として登録。近所のマクドナルドを探して、グランクラブハウスバリューセット注文する。なんと、ついでに、運んでくれる人への寄付もできるのだ。UberEats使わないとそんなこともわからない。150円寄付をした。チップみたいなもの。

と、すると画面はすぐに、「注文の品を準備しています」と出てくる。

俳優の彼にLINEしてちゃんと店の前で待っているかというと「待ってますが、他にも何人かいるようです」と。

よし、僕の注文が反映したら、急ぎ配達人として手を上げろと。僕は自炊を毎日しているからマクドナルドなんて食べる必要がないんだ。キミが配達人でなければ、注文した意味がない。そう彼にはっぱをかけて、UberEatsの画面に戻ると。

「***さんが注文の品のピックアップに向かっています」

と出た。

なぬ、違う人に取られてしまったヤンケ。

数分後、配達があり、あっという間に家にいながらマクドナルドの作りたてのハンバーガーとポテトを手に入れた。

しかし、その配達してくれた人も、聞けば俳優をやっているそうだ。結局、俳優を応援することになったので結果オーライ??。まあ、でも今の時代UberEatsをやっている人が、ほかに職を見つけづらい若い俳優たちであったりするのはたぶん確かで、そういう人たちにUberEatsのシステムは通常の利用料金よりもちょっとだけ高い寄付もできるというのも分かった。俳優でなくても、若い人を、いや若い人でなくても、いま頑張っている人を応援したい。そういう人は、自炊も良いけどたまにはUberEatsで注文して、寄付もちょっとして、誰かを応援しても良いんじゃないか。そう思ったできごとでした。

ちなみに、誰が配達するかはUberEatsのほうでランダムに選んでるそうです。

それから、150円だとしても寄付したのだから「ありがとう」っていわれるかなと思ったら何にも言ってもらえなかったんだけど、UberEatsを始めた俳優の男の子から聞いたら、その人から寄付をもらったのが分かるのは、配達した後だそうだ。うん、それじゃ感謝できないね。でもどこかで感謝してくれてるんじゃないかと思いながら、また、UberEatsを頼んで寄付しちゃおうと思う。寄付って言ったって、ほんと少額だけどね。


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