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植物工場で、イチゴ以外に利益が出そうな作物

イチゴの植物工場を研究している中で、よく質問されるのが、「イチゴ以外に何を目指しますか?」という質問です。

結論から言うと、イチゴほど収益性が高く、かつ植物工場で栽培することに適している作物は見当たりません。

作物単価という部分から見ると、メロンという意見もあるのですが、メロンは一回収穫すると次はおおよそ3ヶ月後になります。
また作物の背の高さもあり、多段化ができないと判断しています。
それに対して、イチゴの苗は大きくなっても350~400mmで多段化がしやすく、立方体としての空間を効率的に活用できます。

トマトという選択肢も提案されますが、トマトはイチゴに比べ必要とする光の量、つまり光量が多く、LEDで栽培するには効率的ではありません。更に露地栽培で太陽で育てられたものが通年を通して存在しており、これも市場優位性は低いと考えます。

その他の果物となると、基本的に果物は木に実るものなので、高さがあり、空間の有効活用にはなりません。

その中で考えるとラズベリーも可能性があるように考えますが、イチゴに比べ日本国内の市場規模は小さく、活用方法も狭いため、イチゴと比べると魅力は劣ると感じます。

イチゴは収益性、生産効率、市場価値とあらゆる部分で他の作物を圧倒しており、並ぶものがない魅力を持っていると判断します。

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