見出し画像

海外で使われる日本の品種

栄養繁殖系のイチゴを海外で使う
栄養繁殖系、つまりランナーを伸ばして子苗を育てるイチゴを海外で使うことは、基本的に難しいです。
というのも親苗を海外に持ち出すことが必要になりますが、一般的に親苗は根の部分があり、そこに土があります。
土のついている作物の国際間の移動が禁止されており、検疫に通りません。

多くは違法に持ち出されているケース
検疫をきちんとした手続きで通すことは長い時間が必要となるため、密かに持ち出すケースが多いようです。

品種名を隠して、オジリナルブランドで流通
日本での品種名を隠して、オリジナルのブランド名で流通させようとしているケースも見られます。
品種名を隠すだけでなく、〇〇地方で作られていた日本の品種だと全く違うストーリーを創作している場合もあります。

親苗を継続的に持ち出さないと品質が劣化する
一度、親苗を持ち出したとしても、そこからランナーを伸ばして子苗を作り、その子苗を親苗にしてまたランナーを取るということを繰り返すと世代ごとに食味などの味が落ちていくことが確認されています。
よって、どこかで再び親苗を手に入れることが必要となります。

苗の特性を理解した上で、半永続的な栽培が可能な育苗体制を構築することも重要な観点となります。


いいなと思ったら応援しよう!

松田祐樹@MD-Farm
いただいたサポートは研究費の一部に使わせていただきます。