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本に救われる。

ワクチン2回目の引きこもりに合わせて、図書館でADHDの本をたくさん借りてきた。何冊も読む中で、何度も腑に落ちた。

まず、私はADHDの中でも不注意優勢型。
うっかりミスが多かったり、集中力が途切れがちだったり。また、物事に優先順位をつけて、計画的に進めることがめちゃくちゃ苦手。
大幅な遅刻とか、忘れ物とかはさすがに減ってきた。

で、はたと気づいたんだけども、うちの母もまさにこれ。
私が物心ついた時から、両親は何かっていうと喧嘩してた。主に2パターンあって、
・父が心無い一言を言って、母がヒステリックにキレる
・母があまりにルーズで、せっかちな父がキレる
私が原因のこともあったけど、ほとんど2人が勝手に揉めてた。
で、兄弟や同居の祖父母もいなかった私は、そうなると居場所がない。仕方なく自室に閉じこもるんだけど、そもそも家の中の空気が悪いから、気が滅入る。
もっと成長すると、私が2人をとりなして、何とか喧嘩にならないように顔色を窺ったり率先して道化になったりしてた。

すると、親を反面教師にして、
・時間に厳しい父との約束には絶対に遅れない
・1日中「時間がない」「忙しい」が口癖の母を見ながら、こうすれば段取り良くない?って考える
・自分の素行で迷惑をかけないように、良い子として振る舞う
・趣味は「人生を楽しみこと」とか言ってた

正直、忘れ物はめっちゃくちゃ多かった。
体育大会にハチマキ忘れたり、センター試験の時に受験票見つからなかったり。

それでも、自他ともに認める泥縄式で、課題は提出日の朝に終わってたし、テストはなかなか良い成績だった。
だから、多少のうっかりはチャームポイント的な、ね。
しかも、大学生のときのスケジュール管理能力なんて、今の私から考えたら信じらんないくらい高かった。
高校、大学と授業はよーく寝てたけど、アルバイト3つ掛け持ちしながら、マルチタスクだらけなサークル活動も謳歌してたし、貴重な友達も恋人もいた。

就職してからも仕事を楽しめたし、技術も高めて、認めてもらってた。

何かおかしくなってきたのは、ない時間の中で何とか時間を生み出して、めちゃめちゃ重要なことを片付けなくちゃいけなくなった頃。
そのためにどんな段取りをして、計画を立てれば、上手くいくのかがてんで考えられない。
何もできなさすぎて、周りに迷惑をかけ続けて追い込まれて、自分なんて要らないって希死念慮が止まらなくなったときに、会社を辞めた。

無職期間中は、家でボーっとしたり、旅行をしたり、仕事を探したりしてた。
1人でいるときは、ToDoリストを作って、効率が良いかどうかは置いておいて、順番にこなしていけるの。
でも、複数の他人が絡んできて、彼らの心情まで考え始めると、難しい。
こんな自分がもう1度働けるなんて、思いもしなかった。
でも、生きていくだけで、こんなにもゴリゴリお金が減っていくなんて、怖すぎて。
こりゃいっそ、消えた方がこの貯金も何か有益なことに使ってもらえるんじゃないかと割と本気で思ってた。

幸運なご縁に恵まれて、再就職できて。
でも、そこはかなり能力の高いことを求められている気がしていて。
見ないふり、気付かないふりをしながら、騙しだまし働いてきた。
そこにまた、「物事に優先順位をつけて計画的に、周りの人と協力して進める、たくさんの人の心情が関わってくる仕事」がやってきた。
ない時間の中で、何とか時間を生み出して、効率的に。どう頑張っても無理ゲー。
完全に前のときと同じ。
しかも、そこで泣きついた上司に「仕事の無駄を省いてみて」って言われて。
あのね、無駄だと思ったらやってないのよ。
そしたら、私のやることなすこと、存在もぜーんぶ無駄だって思えちゃって。
私を切ることが1番の無駄削減なんじゃない?って。

周りには真面目すぎ、もっとテキトーに、考えすぎって言われるけど、
それが治せるなら、こんなに苦しんでないわけで。
周りが面白いと思うことが、全然面白くないときがままある。
テレビ見てても、よくある。

普通って、何よ。
普通になれれば、こんなに苦労しないのか。

……っていう、堂々巡りの抜け出せないところから、
ADHDの知識は救い出してくれた気がする。
親からもらった命、生まれつきこうな私は仕方なくて。
それでも、生きてかなくちゃなんないからね。
修行のような人生だけど、終わらせちゃダメだと思うから。

今は、ToDoリストとアラーム駆使したり、人に頼ることを考えながら何とか生きてる。
病院に行くかは、今後の自分と相談しながら。

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