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200字小説

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約200字程度のショートショート。ホラー要素多め
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記事一覧

●200字小説「恋」

 私を食べ尽くした彼は満足そうに眠る。彼の腹の中は温かで、恋する彼に抱かれる幸福の中、私…

松井
5日前
4

●200字小説「ゴミ出し」

 お隣さんは幼稚園に通う女の子がいるご家族だ。女の子は毎朝ゴミ出しをする。  雨の日でも…

松井
2週間前
6

●200字小説「天使」

 鳥の羽が落ちていると思い拾ってみると、それは天使の羽だった。白くてふわふわとしたそれは…

松井
3週間前
6

●200字小説「弁償」

 弟のブタの貯金箱を割った。漫画を買う金が足りなかったから。そして悪事はすぐにばれた。 …

松井
4週間前
4

●200字小説「ママは綺麗」

 私のママは綺麗。みんなもそう言ってくれる。  最近のママは鏡を見ることが増えた。そろそ…

松井
1か月前
5

●200字小説「鴨居の遺影」

 ばあちゃんちの居間の鴨居には、先祖の遺影がずらりと並ぶ。昨年そこにじいちゃんも仲間入り…

松井
1か月前
3

●200字小説「僕はいるよ」

 少しだけ開けたカーテンの隙間から外を見る。かれこれ八時間。電柱に身を隠すようにしてあの男はずっといる。  今日に限ったことではない。二年ほどあの男はこの家を見てるだけ。 「モテるのも考えものだな」  家主である女に声をかけるが、返事はない。愛しの女はただの肉塊となり、床に転がるだけ。もちろん、そうしたのは僕。  もう一度隙間からあの男を見る。お前がそこから見るしかできなかったこの場所に、僕はいるよ。

●200字小説「祈り」

 発熱、頭痛、喉の痛み、鼻水、倦怠感。まぎれもなく俺は病人だ。  スマホを掴むが、両親は…

松井
2か月前
7

●200字小説「いい人」

 みんな考えすぎよ。彼に裏なんてない。彼は私のことを深く愛してくれるとってもいい人なの。…

松井
2か月前
7

●200字小説「歩道橋」

 深夜。あなたの右手にはアイスが入ったコンビニの袋。あなたの左手には私の右手。 「こっち…

松井
6か月前
5

呪いの人形

 私は呪いの人形。あなたを呪うためにやってきた。見て、私のこの美しい黒髪。この髪に念を込…

松井
11か月前
5

怪奇現象

 深夜の公園。この公園を抜けると自宅。風もないのに、ブランコだけが揺れている。こんなこと…

松井
1年前
5

騒音

 外野がうるさい。勉強しろだとか将来はどうするだとか、毎日毎日うるさい。大人になっても続…

松井
1年前
2

進むべき扉

 数えきれないぐらいの扉がずらり。自分の人生は自分で切り拓かなくちゃ。扉にはそれぞれ別の言葉が書かれている。もちろん私は「幸せ」の扉を開ける。その先には再び扉がずらり。私は迷うことなく幸せに向かって進む。  いよいよ最後の扉だ。音もなく開いた扉の向こうには、やっぱりあなた。あなたは微笑む。あなたは私の幸せの鍵。  そう、あなたさえいなければ私は幸せになれる。私はナイフを握り、迷うことなくあなたに進む。