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元塾講師が心がけていた、子供に勉強してもらうために大切なこと

「勉強しなさい!」

親に言われたことありませんか?僕はあります。うちの親は教育熱心…ではないのですが、そんな親ですら言うってことは世の親御さんの98%くらいは口にしてきたセリフなのではないでしょうか。

言われたときは「そうやって言われるからやる気なくなるんじゃー!」と思っていたものですが、大学生になって個別指導の塾講師として働き始めたとき、はじめてこの問題に直面しました。

子供に勉強してもらうにはどうしたらいいのか。僕は子を持つ親ではないので真には実感できませんが、講師として自分なりに気をつけていたことを書きたいと思います。

持論を押し付けない

周りの講師を見ていてやってしまいがちだなと感じたのが、自分の意見を押し付けるパターン。「勉強しろ」「宿題しろ」と言うものの、「なんで勉強(宿題)をするの?」という問いに答えられる大人は意外と少ないもの。

子供は歳が若いので、大人サイドは自分のほうが長く生きているぶん「自分の言っていることは正しいはず」と思い込みがちです。しかし子供は歳が若いだけで大人と同じかそれ以上に物事を考えています。

親だから、大人だからといって頭ごなしに意見を押しつけられても、反発するのは当然だと思います。自分が意見を展開する前に一度子供の意見を聞いてみるのがいいのかな、と思います。そして子供の意見を聞いてみてはじめて、長く生きている大人の経験の真価を発揮できるのではないでしょうか。

聞かれてもいないアドバイスをしない

同世代との人間関係を考えてみてください。飲み会中に自分の働き方や趣味・嗜好について聞いてもいないのに他人から「そんなんダメだよ、こうしたほうがいいに決まってる」なんて言われたらムカつきませんか?「いやそんなアドバイス求めてないから!」となりません?

これ、大人と子供の間にも起こっている現象だと思っています。しかも、先述の話と同様に、大人の方が長く生きているため、「子供にはアドバイスをする立場」だと思いがちです。

しかし、子供も同様に「いや聞いてねーよ」と思っているはずです。

なので、僕はなるべく子供の意志を尊重して、ひたすら信頼関係の構築に努めていました。信頼してもらえてはじめてこちらのアドバイスを行動に移してくれるからです。そして、子供の方から興味を持ってくれたときだけ、アドバイスめいたことを言うようにしています。

勉強をするには勉強以外が大事

これは僕が塾に面接に行ったときに、当時の室長からされた質問「生徒の成績を上げるには何が大切だと思う?」に対する僕の答えです。子供に勉強させるのが塾講師なのに「勉強なんて二の次なんです」と主張する僕を採用してくれてありがとうございます室長。笑
以来、このスタンスを軸にして講師を続けました。

講師は生徒のテストの点数、あるいは成績を上げるのが仕事です。ではそのために何が重要かと問われたときの僕の答えが、「勉強以外のこと」でした。ここはいろんな回答があると思いますが、あくまで僕の考えです。

いざ勉強をしようと思っても、私生活の悩み事が頭の片隅に居座ったままでは身も入りませんし、成果も出ません。学習塾ではあるのですが、せっかく1対1~2で関われるのですから、その強みを活かさないのはもったいないですよね。ときには生徒の悩みを聞くことに時間を割きすぎて、予定より大幅に進まないこともしばしば…(笑)。ですが、そうして信頼関係の構築ができていれば次の週もその子は塾に来てくれるのです。そしてちょっとずつ遅れを取り戻し、調子のいい日にバーンと集中してくれたりもします。

塾としてサポートする以上は、子供が安心して通ってくれるのがいちばん大事なのかな~と思うところです。

まとめ

僕が塾講師として子供に勉強してもらうために心がけていたことの紹介でした。まとめると

・持論を押しつけない
・聞かれていないアドバイスをしない
・勉強には勉強以外が大事

の3点でした。

心がけていたものの、僕も接し方を失敗したことは何度もあります。そのたびに、上記の3点が身にしみたものです。

子供のことを、歳が若いからといって下に見ることはせず、ひとりの人間として尊重して接していくよう心がけるのが大事かなと思った次第でございます。

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