「内向的」な性格は欠点じゃない
私は2年前に会社勤めからフリーランスに転身し、目下、業務委託でベンチャー企業のお手伝いをしている50代女性です。
今なお将来への不安を抱えつつ、とりあえず目の前の仕事に邁進中。
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私にとって「在宅勤務のフリーランス生活」の最大の悩みは、新しい人間関係を構築するのが難しいことだ。そうでなくとも、コロナ流行以来、オフラインで人と会う機会がめっきり減っている。
と言っても、私は決して人と会うのが大好きな社交的な人間ではなく、内向的で、人見知りで、最近よく耳にするHSP気味でもある。世間的に誤解されている向きもあるが、内向的な人間だって「友達」や「人付き合い」を求めているし、大事にしたいと思っているものなのだ。
さて先日、たまたまウェブで、「内向的な人が友達を作るにはどうすればよいか?」というテーマの英語の記事を見つけて目を通してみた(New York Times)。
内向的な人間として、まずはこのタイトル「I Love You, Now Leave Me Alone(あなたのことは大好きよ。でも今は独りにして)」に深々とうなづいてしまった。内向的な人は、たとえ大好きな人とでも、長時間一緒にいると疲労してしまう。だから「独りの時間」を必要とするのだ。
さらに記事では、「友達と会う約束をキャンセルされると、胸が踊る」という人の話が出てきて、「わかるー!」と思わず声に出してしまった。友達と会うのは楽しみだけど、「会わなくていいんだ」と知った時の安堵感は内向的な人じゃないと分からない喜びなのかもしれない。
と、今でこそ「内向的な自分」を比較的、肯定的に捉えられるようになったが、実はつい最近まで内向的であることに引け目を感じていた。
不幸なことに、子どもの頃から家庭や学校で「外向的で社交的」な人に囲まれていたせいで、親や教師やクラスメイトから、「引っ込み思案」で「根暗(今なら”病んでる”と言うのでしょうか)」で「変わり者」だと言われ、「もっと積極的で明るくなれ」と叱咤され続けてきた。
そのせいで、すっかり内に閉じこもりがちな「ダメ人間」という認識で生きてきたのだが、幸いインターネットが普及したおかげで、「内向的であることは自分の個性であり、良いところもたくさんある。変える必要はまったくない」という専門家の記事にたくさん触れることができ、ようやくあるがままの自分を受け入れ、世界が明るく見えるようになったのだ。
そう思うと、子どもにとって「偏見がなく、正しい専門知識を備えた大人」に育てられることは、人生を左右してしまうほど、非常に重要な意味を持つものだと改めて思い知らされる。
もし自分が子どもの頃、「内向的な人にはこんな優れたところがあるよ、そこを育てていこうね」とか、「内向的ならこういう状況は苦手だよね、なるべく避けて、自分を守ることが大事だよ」と言ってくれる大人がいたら、人生どんなに楽だったろうと思う。
だから、内向的・外向的にとどまらず、どんな性格の子どもでも、「この世界にウェルカムされている」と感じられるような、個性を尊重した育て方がされる世の中であってほしいと心から願っている。もし、自分と同じように悩みながら生きている子どもがいたら、「内向的なのは欠点じゃないよ」と大きな声で言ってあげたい。
今回、関連する記事をいくつか読んでみたら、今まで知らなかった「内向的な人間が楽に生きるコツ」みたいな情報にいくつも出会うことができた。
また別の機会にシェアできたらいいなと思っている。