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「ズルしない人」は格好いい

1 社会人としてやってはいけないこと

日本で社会人として生きる上で大切なことは人それぞれ違うと思うが、
大前提として必要なことは、
「法律に違反しない」そして「不正なことをしない(ズルをしない)」
ということだろう。
そう書くと、人によっては「当たり前でしょ?」と呆れるかもしれない。

2 会社は不正の温床?

でも、会社務めが長い人ならお気づきかと思うが、会社という組織内には、犯罪まがいの不正をする人が意外とたくさんいる。
大半は「経費の水増し」「備品の持ち帰り」といった軽微な罪だが、中には、ニュースに取り上げられるような、横領、贈収賄などに手を染める人もいる。
さらに、社内の地位が上がれば上がるほど、特権的に「会社から貸与されたスマホを私的に使いまくる」とか、「会社のPCで勤務時間中に動画を見て遊んでいる」といった不正行為が見られるようになってくる。

問題なのは、多くの人が「自分は犯罪を犯している、不正な行為をしている」という罪の意識なしに、そうした行為に及んでいることだ。
「自分は仕事を頑張っているのだから、これくらい許されるだろう」と思い込んでいる人も少なくない。

そのうえ、会社では「ズルをして得をする人」のことを、「うまく立ち回れる人」として賢さの象徴みたいに捉える風潮すらある。
まさに「正直者が馬鹿を見る」というやつだ。

3 欲が働いて、間違ったことをしてしまうのは人間の本性

だたそうした人を一概に「ダメ人間」として否定することはできない。
どんな人間にも「欲」があり、それを満たされることで幸福感が沸いてくるので、ズルをしてでもいい思いをしたいと望む。そういう生き物なのだから仕方がない。
誰だって得をしたいし、美味しい思いを味わいたい。私も同じだ。

もちろん「欲」をうまくコントロールして、清廉潔白に正しく生きている人もいるだろう。例えば、「不正な手段だけど、誰にもバレずに儲かる」という状況が差し出されたとき、まったく心を動かされずに素通りすることができる人は立派だと思うし、憧れる。
ただ、それはたまたま「誠実な人間」として生まれついた、ラッキーな人なのではないかとも思う。性格はある程度、遺伝子で決まってしまうからだ。

4 自分の「欲」とどう付き合うか

・強欲な自分を受け止める

人間の本質は変わらない。
だから、もし自分が欲に目が眩みがちな人間だと気づいたら(私もその一人だが)、まずはそんな自分の傾向をしっかりと認識し、受け止めた上で、それを防止する手段を講じることが重要だと思う。
その時、ダメな自分を否定したり、恥じたりするのではなく、
「自分のために得したいと思うのは、自分を大切に感じているからだよね、それはすごく人間的なことだ。でももっと誠実な人を目指してみようか」
と、あくまでも自分の味方になって、優しく自分に言い聞かせてあげたい。

・欲を満たす代わりに、脳を喜びで満たそう

次に、「正しい方法で、自分の脳が喜ぶようなご褒美」を日頃からたくさん用意しておくとよいと思う。
手っ取り早いのは、美味しいものを食べるとか、旅行や友人と会うといった方法だが、個人的には、「創造的な趣味に打ち込むこと」がベストだと思う。
「自分を高めること」に喜びを感じられるようになると、人としての強さが補強される感覚が得られる気がする。

・カッコいい自分になる

最後に、たとえ損をしても、馬鹿にされても、「正しい道」を選んだ自分を誇りに思い、カッコいいと思うことが大事だ。
「自分って案外、カッコいいじゃん」と思えるのは悪くない。

5 まとめ

自分の欲を抑えて、公明正大に生きることはとても難しい。
とくに、現代では、自分の欲を賢く追求することが正義で、それができない人は損をしているように捉えられがちだ。
でも、そんな世の中だからこそ、あえて正しく生きたいと思うことは、とてもカッコイイことなのではないかと、私は信じている。
だから、たとえ損をしても、正しい道を選びたい。
ついズルさが顔を出してしまうこともあるだろう。それでも、可能な限り、理想の自分に近づくように生きていきたいのである。

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