見出し画像

春の土用・土用のふしぎ

画像の英語は「土用」を英訳したもの。こちらを参考にしました。
英語対訳で読む日本の文化



暦を追いかけて三日目のnoteです。

さて、今は春の土用の期間中です。春の土用とはなんぞや。

春の土用

土用といえば思い浮かぶのは夏の土用、いわゆる「土用の丑の日」ですね!

まず「土用の丑の日」とは、土用の期間にある、丑の日、という意味です。そして丑の日とは、日干支と呼ばれるもののひとつで、月や太陽の巡りとは関係なく曜日のように連綿と続いているものです。

暦の本を見ていると、この土用がなんと夏だけでなく
「季節ごと、年に4回ある」
という話がよく出てきます。

年に4回とはいつのことか

簡単な言い方だと、春夏秋冬の合間に入る期間、と説明されます。

詳しい言い方だと、地球が太陽をめぐる一周を24等分したいわゆる二十四節気のうちの「立春・立夏・立秋・立冬」の直前のそれぞれ約18日間とのこと、という説明になるようです。

そこで気になるのが「約18日間」という期間。

この数字が割り出されるためには、陰陽五行説を知る必要がありそうです。
陰陽五行説とはいろんなもの(世界)を陰と陽および5つの要素に分けて捉える考え方のことです。
それ自体もたいへん興味深い考え方なのですが、それは今回は置いておいて、土用はこの「5つの要素に分けて捉える」五行説での考え方になります。

春・夏・秋・冬。陰陽五行説が生まれた大陸で、一年に4つの季がありました。春は木・夏は火・秋は金・冬は水。というように五行説にあてはめようとすると、一つ足りない!

そこで残った「土」を、それぞれの季節の間に振り分けた…と説明されています。
土用の解説を見るたびに、「確かに季節は一気に変わるのではなく、移行期間があるもんな。なるほどうまく考えたものだなあ」と感心してしまいます。

土用の期間を割り出してみる

上記のように、一年を五行説にあてはめて5つに分けると一年が約365日÷5=73日、そのうちの一つを、4つの季節の間に振り分けるので73÷4=18.25日、ここで「約18日間」が求められました。
これが土用の期間である、考えられそうです。

余談
昔の1年は月の満ち欠け×12回ないし13回でできていましたから、一年の日数はさまざまでした。ですが、土用の考え方は立春・立夏などの二十四節気(地球が太陽をめぐる一周を24等分したもの)が起点になっていることを考えると「1年」=「1太陽年」と考えられそうです。1太陽年は約365日、という数字になるわけですね!

今年の立夏は5月5日なので、2022年は4月17日〜5月4日が春の土用の期間ということになります。

そうなると気になるのは「春の土用も、夏の土用みたいにうなぎを食べるの?」みたいな疑問。
すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、
明日はそのあたりを私なりに掘ってみたいと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました! 趣味の暦活動です。スキやシェアやコメントやフォローなど、とても励みになります。