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[1-3]ダウンタウン松本人志第1回監督作品「大日本人」の考察

こんにちは。matrix369です。

前回の記事では松本人志監督映画の考察前に頭に入れておく最後の前提として「すべてのシーンには意味・意図がある」をお話しました。今後の考察では毎回書きますが、以下の前提を忘れずに各記事を読んでください。

■ 松本人志監督映画の考察前提
[1] 日本中を笑わせてきたプロが連続で失敗する事はあり得ない。
[2] すべてのシーンには意味・意図がある
[3] 映画を撮影させたかもしれない支配層?の誘導には注意。

それでは今回から本格的に松本人志監督映画の考察を始めたいと思います。

ダウンタウン松本人志第1回監督映画作品「大日本人」

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ダウンタウン松本人志第1回監督映画作品「大日本人」
2007年6月2日公開 :興行収入11.6億円:製作費約10億円

松本氏映画4作品の中では比較的まともな「エンターテイメントを感じさせる映画」だと思います。公開当時ものすごく話題になり、レンタルで見た覚えがありますが、笑いどころもある普通の映画だったという印象があります。

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主演松本氏演じる大佐藤大(6代目大日本人)が電気ショックで巨大化し、「獣(じゅう)」と呼ばれる巨大生物と戦う変身ヒーローをドキュメンタリー風に撮影した映画です。

映画の内容はそれぞれ見て頂きたいのですが、「大日本人」のストーリーを簡単に説明すると…

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過去の栄光にしがみつき、近隣住民からの評判も悪く、プライドが高くて性格も悪い時代遅れの巨大変身ヒーローが、様々な巨大生物「獣」と戦い平和を守る(それほど戦っていない)。

しかし暴力をともなう脅威の「獣」(北朝鮮を示唆)が出現したときには臆病に逃げ出し、最後にはアメリカを思わせるヒーローに暴力的に解決してもらうというストーリーになります。さらにエンディングではそのアメリカを思わせるヒーローに説教をされながら終わるという感じです。

私の考察を結論から書くとこの映画のメッセージとしては非常に明確かつ簡単で、以下の事を伝える目的として撮影された映画だと思っています。

日本という国が持つ過去の誇らしい理想と現実の状態を認識するための映画

過去の栄光にしがみつく松本氏演じる大佐藤大を滑稽に描く事で、戦前・戦後~バブル経済~バブル後の日本という国の現状を伝えている映画だと思います。

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作中も「先代(父)」や「先々代(祖父)」の大日本人の話を振り返り、昔はよかったと愚痴をこぼす場面が何度か出てきます。

第二次世界大戦後、焼け野原の状態から急成長し、一時期は経済的にアメリカを追い抜く勢いの日本でしたが、バブルが崩壊し先進国の中で唯一「失われた三十年」というデフレと経済的に苦しい時代が長期間続いている日本という国を、松本氏演じる大佐藤大の家系になぞらえていると思います。

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また、松本氏演じる大佐藤大の祖父が老人ホームで介護されていたり、巨大化して「獣」と戦うなど日本が迎える高齢化社会を表現していた部分も見受けられます。

国際・国防問題では常にアメリカ頼りの現状を表現

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特に危険も脅威も感じない「獣(問題)」であれば、説得や撃退?する「大日本人」ですが、暴力で本当に危害を加えてくる「獣(脅威)」(北朝鮮を示唆)が登場した際には逃げ出し、アメリカを表現したヒーローに助けてもらう事になります。

現実の日本も北朝鮮などの脅威(防衛)や国防・軍事に関してはアメリカ頼りであり、独立国とは言えない状態を伝えていると思います。

どの立場からの視点と目的でこの映画が作られたか?

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松本氏にこの映画を撮影させたかもしれない支配層?にどのような意図と目的があったのか?たとえば「保守派」が現状の日本を情けなく描く事で自分の国を自分で守れる国へと導きたかったのか?もしくは「共産主義派」が逆に暴力的なアメリカを描く事で、西欧諸国と日本の距離を置かせようという目的があったなのか?

日本という国を誰がどの方向へ導こうとして作られた作品かと考えると妄想がはかどります。

松本氏の映画をすべて見た私の考察では[1-1]でも書きましたが、1~3作品までは日本人に向けた教育映画であり、各映画でテーマやストーリーこそ全く異なりますが、日本人の精神的成長に合わせた進化のためのステップ式教育映画だと思っているので、私の考察では「大日本人」という映画は単に「日本の現状を再認識させる事」が目的だと思っています。

富士山が噴火?松本氏映画の3作品で共通したシーン

この映画は考察が必要なシーンは比較的少ないと思われますが、一つだけ気になったシーンがあります。「大日本人」「しんぼる」「さや侍」の中で共通した意図を感じさせるシーンです。

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「大日本人」では幼少期のスパルタ教育で子供時代の大佐藤大の乳首に電気を流した後に、乳首が噴火した火山のようになってしまうというシーンがあります。実際に映画を見て頂くとお判りいただけると思いますが、ストーリー上特に面白く感じる部分ではありません。しかし上記画像のような特殊メイクをするには最低でも何十万円か製作費が掛かってくると思います。

富士山の噴火をイメージさせるシーンは、各映画を見て頂ければはっきりと意図を感じさせる為に作られていると感じます。「なぜこんなシーンを撮影したのだろう」「このシーンは映画のストーリー上必要なのか?」などクリエイターの立場に立って考えながら映画を見ると違和感があるシーンを判別することが出来ると思います。

「しんぼる」「さや侍」での噴火をイメージさせるシーンは各映画の考察時にご説明したいと思います。

次回は松本人志第2回監督作品「しんぼる」の考察をお送りします

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次回は松本人志監督第2回作品「しんぼる」の考察をお送りします。この映画は、松本氏映画の中でも最も考察するのが楽しかった作品です。ここまで考え抜いて作られていて、その面白さが伝わらなくても良いという映画を見たのは初めてです。

正直、私の文章力で全てをお伝えする事は出来ないと思いますが、ぜひ皆さんも私の考察を読む前と読んだ後に映画をご覧になってください。映画の印象が180度変わる可能性もあり、面白いと思います。

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