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日米 eコマース売上比較 他をぶっちぎるアマゾン

おはようございます。ドドルあおけんです。

このnoteでは、月〜金日替りテーマでIT系のビジネストレンドなどをできるだけ噛み砕いてご紹介しています。

今日は、EC・ロジスティクスの水曜日。アマゾンってすごいっていうけどどれくらいすごいの?ネットショッピングの勝ち組って日本とアメリカってどんな会社がいるの?みたいなことをざっくり理解できる回となっています。

アメリカのネット通販事情

まずは世界一の経済大国、アメリカの状況を見てみましょう。eMarketer.comというメディアの情報をもとに大枠をとらえていきたいと思います。

下の図がアメリカのネット通販市場のこれまでの成長と2023年までの見込みです。右肩上がりの市場なんてほとんどない中で2023年まで毎年コンスタントに伸びていく見込みです。ある意味すごいことですね。
ただモノを買いたいという人がいきなり増えるわけではないので、リアルのお店で買う人が少なくなってネット通販に移っていくことを意味していそうです。

【2020年最新】アメリカ小売業のEC売上シェアランキングTOP10、1位アマゾン、2位ウォルマート_-_ネリマーケ

金額ベースでいうと1ドル110円換算で、2020年が73兆円、前年比113%の伸びです。その後の伸び率でいうとこんな感じです。

2020年 - 6680億ドル(73兆円・前年比113%)
2021年 - 7594億ドル(83兆円・前年比113%)
2022年 - 8589億ドル(94兆円・前年比113%)
2023年 - 9697億ドル(100兆円・前年比112%)

なんかざっくり113%くらいでいくんでない?という感じであんまり複雑な計算はしていないようですが、それぐらいの勢いで伸びていき、3年後には100兆円規模になるという見込みです。100兆円、大きくてよくわかりませんので、あとで日本と比較してみたいと思います。

アメリカネット通販 売上げランキング

あと3年位で10兆円というなんとなくの市場規模がわかったところで、その内訳、誰が勝ち組なのか、というのを見ていきたいと思います。
アマゾンが圧倒的で、4割近いシェアです。

【2020年最新】アメリカ小売業のEC売上シェアランキングTOP10、1位アマゾン、2位ウォルマート_-_ネリマーケ

上記の市場シェアをもとに2019年の実績値と掛け算することでそれぞれの企業の想定売上高を日本円ベース(110円換算)で見てみたいと思います。

2019年の想定市場規模は64兆円、それをベースに売上上位トップ10の想定売上高とシェアをまとめると次のようになります。

1位 アマゾン(Amazon):24兆9601億円 (シェア38%)
2位 ウォルマート(Walmart):3兆4183億円(5%)
3位 イーベイ(eBay):3兆313億円(4%)
4位 アップル(Apple):2兆3863億円(3%)
5位 ホームデポ(The Home Depot):1兆964億円(1%)
6位 ウェイフェアー(Wayfair):9674億円(1%)
7位 ベストバイ(Best Buy):8384億円(1%)
8位 ターゲット(Target):7739億円(1%)
9位 コストコ(Costco):7739億円(1%)
10位 メイシーズ(Macy’s):7739億円(1%)

アマゾンの24兆円(ほぼ25兆円)のあとが、ウォルマートの3兆円なので1位と2位の差が8倍もあります。GAFAの一角にいるアマゾン、日本含めて世界を席巻しているわけですが、アメリカ国内だけ見てもこれだけ圧倒的な存在になっているということです。市場規模の3分の1以上はアマゾンと考えておけばだいたい間違えない感じと思います。

日本の通販市場規模

ひるがえって日本です。日本の通販市場は野村総研の推定で一般消費者向けで2020年の見込がちょうど20兆円。アメリカが73兆円ですから、アメリカはの日本の4倍弱くらいのボリュームです。

EC市場は2025年度に27_8兆円規模、オムニチャネルコマースは80_6兆円市場へ【NRIの予測】___ネットショップ担当者フォーラム

その後の市場規模推移を見るとアメリカが年20%くらい成長する見込みなのに対し、日本は6%と緩やかな成長見込みにとどまっています。

2020年:20兆円(前年比106%)
2021年:22兆円(前年比106%)
2022年:24兆円(前年比106%)
2023年:26兆円(前年比105%)

2023年アメリカが100兆円に対して、日本は26兆円。約4分の1というイメージをもっておくと良さそうです。

それにしてもこういう試算ってなんかすごいアルゴリズムが働いているわけではなさそうですね。これまで106%だからそれでひっぱっとけ、みたいな多少の投げ槍感?を感じます。

それはさておき、もうひとつ注目なのは、この野村総研が出しているオムニチャネルコマース、という市場規模で、2025年度の市場規模は、2019年度の57兆円から2023年には72兆円規模に成長する、ということで、ネット通販と実店舗の境目がどんどんなくなり、お客さんが自分が買いやすい、受け取りやすい買い物の仕方を柔軟に選んでいく、という方向に市場が拡大していくオムニチャネル化が進んでいくことが見て取れますね。

具体的な例でいうとネットで買う時に今週は仕事で夜帰りが遅いから昼間受け取れる職場から近いお店を受取場所に設定して、お昼休みにその店で荷物を受取る、といった柔軟な通販のかたちがこれからどんどん実現していくことになります。
※この領域がうちの会社”ドドル”の専門領域です。

日本のネット通販市場の勝ち組は?

日本のネット通販市場どんなプレイヤーがどれくらい稼いでいるんでしょうか。2020年3月の以下の記事から主な勝ち組企業の叩き出している売上を追ってみます。

ちなみにこの記事では、ネット上で市場を運営している楽天を筆頭としたモール系の会社と直接ユーザにモノを販売しているネット通販会社とを分けています。
モール系の売上はその市場で行われる商取引の合計で、決してモール企業が売上としてカウントしている数字ではないので、2つは分けて考えたほうがよいです。それではモール系、直販系それぞれの勝ち組を見てみましょう。

国内ECモール売上ランキングTOP3

日本国内でいうとほぼ3社で上位が固まった感はありますね。この領域では楽天の流通高が圧倒的で3兆円を超えています。
ただ、アマゾンは直販の売上でアメリカ同様他を圧倒しているので、さらにマーケットプレイスというモール機能も持っているという意味では相当強いですね。イメージとしては、規模感として、楽天がアマゾンの倍ぐらい、そのアマゾンがYahoo!の倍ぐらいというのが感覚をもっているといいと思います。

1位.楽天:3兆4,310億円
2位.Amazonジャパン:1兆5,280億円
3位.Yahoo!ショッピング:7,314億円

国内大手ECサイト売上ランキングTOP5

実際にネット通販サイトとしてお客さんに直接売っている金額比較でいうとアマゾンが1.5兆円と圧倒的で2位のヨドバシカメラの10倍以上です。

1位.Amazonジャパン:1兆5,280億円
2位.ヨドバシカメラ:1,212億円
3位.ZOZO:1,184億円
4位.ビックカメラ:860億円
5位.ユニクロ:630億円

1.5兆円を直接ユーザに売っているというもスゴイですが、アメリカは24兆円なので、いかにアメリカでの売上が異常かというのがわかりますね。
2020年、アマゾンがすべてを飲み込むという、ある意味恐怖なトレンドがささやかれますが、先週水曜日にオーストラリアポストのデータをご紹介したように日本だけでなく、イギリスでも市場シェア36%で1位、あの中国でも41%のシェアで1位という具合にグローバルで圧倒的な数字を叩き出しているアマゾン、向かう所敵なしな感はあります。

国内では唯一対抗可能かもしれないのが、アリババ、LINE、ZOZO、Yahoo!、PayPayなどを参加に持つソフトバンクになるかもしれませんが10馬身差は現実問題マクルのはなかなか難しい。

ただ、圧倒的なNO.1はだんだん応援される余地がなくなっていくので、同等の価値を提供できるようなみんなが応援できる頑張る日系企業が現れたら奇跡の逆転が起こるかもしれませんし、このままだとつまらないのでそんな大どんでん返しを個人的には期待しています。

ということで、本日のお話は以上です。

日報

備忘録まで。

・APACシンクアップ(10am)
・Justinシンクアップ+CC&Cディスカッション(11am)
・神田明神お参り w. JPS/S&Hちゃん(2pm)
 →蕎麦屋でオンライン展示会ディスカッション

(独り言)上半期お祓い完了。邪気じゃなく◯ッキー。笑


明日は、すべてがアナログからデジタルにシフトしていく未来を考えるDX(デジタル・トランスフォーメーション)の木曜日。ビッグデータの解析で、通販でぽちってから7分で自宅に届いた、という恐ろしいスピードを実現する中国企業などの事例をご紹介したいと思います。

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それでは今日もよい一日を。



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