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需要高まる『ライブ配信』-様々なプラットフォームの配信条件や投げ銭を比較しました-

未だ猛威をふるっている新型コロナウイルス(COVID-19)。これによりライブが続けて中止・延期になり音楽業界が大きな打撃を受けている今、需要が高まっているのが『ライブ配信』です。既に多くのアーティストがライブ配信を行っています。アーティストのライブをリアルタイムで配信することができるため、同じ場所にいなくとも、アーティストとファンがその空気を共に感じることができるのが魅力ではないでしょうか。
またライブ配信と同じく注目が集まっているのが『投げ銭』のシステム。投げ銭とは、視聴者が配信者へ応援や感謝の意を込めて、任意でお金を贈るものです。今この状況の中、アーティストを少しでも応援したいと思っている方も多いのではないかと思います。
この記事では、ライブ配信をするための様々なプラットフォームの配信条件や、投げ銭について比較していきます。

ライブ動画配信プラットフォーム比較表・投げ銭種類(支払い方法)比較表

ライブ配信プラットフォーム比較

今回はライブ配信でよく知られる上記の5つのサービスを取り上げています。各サービスの条件などの詳細は下記に記載していきます。
※投げ銭の手数料は、どのサービスにおいても比率が非公開となっているため、あくまでも推定値となります

【1】YouTube

<ライブ配信の方法>
ウェブカメラ・モバイル(スマホ、iPad)・エンコーダ配信が可能
<ライブ配信条件>

チャンネルが確認済みで、過去90日間にライブ配信に関する制限を受けていないこと ※モバイルでライブ配信するには、上記の要件に加えて、チャンネル登録者数が1,000人以上である必要があります
<収益化条件>※YouTubeの投げ銭システムを利用する場合、チャンネルを収益化しなければなりません
下記の条件をクリアし、YouTubeパートナープログラムに申し込み審査に通る必要があります。(審査には通常1ヶ月程度かかる)
・有効な公開動画の総再生時間が直近の12か月間で4,000時間以上である
・チャンネル登録者数が1,000人以上である
<投げ銭について>
SuperChatという投げ銭機能あり。投げ銭額は100~50,000円で、支払いはクレジットカードやPayPalなどで簡単に投げ銭可能。YouTube側への手数料が、約30~50%かかります。

YouTubeでのライブ配信自体は、ハードルは高くないと言えそうです。チャンネルを収益化し、投げ銭機能を活用したい場合はやはり下記の条件が大きな問題となりそうです。
YouTubeチャンネル収益化条件
・有効な公開動画の総再生時間が直近の12か月間で4,000時間以上である
・チャンネル登録者数が1,000人以上である

ただ所属レーベルや音楽メディアのチャンネルを介して配信するというのも、上記をクリアする一つの方法になるのではないでしょうか。

【2】17Live

<ライブ配信の方法>スマホ配信のみ
<ライブ配信条件>特になし
<収益化条件>特になし
<投げ銭について>
視聴者はポイントを購入しギフトとして贈ることができます。ギフトは50円~ポイントの支払いはアプリ内App StoreやGooglePlayで可能。手数料は約70~83%ではないかと言われています。

【3】SHOWROOM

<ライブ配信の方法>スマホ・iPad・PC
<ライブ配信条件>特になし
<収益化条件>特になし
<投げ銭について>
視聴者はポイントを購入しギフトとして贈ることができます。ギフトは10円~クレジットカードや電子マネーなどでの支払い。手数料は約65~70%で、チケットを購入することで視聴が可能なプレミアムライブが可能となりました。

17Live、SHOWROOMともに手数料が比較的高めなのは、ファンの獲得目的で利用するケースが多いからかもしれません。既に一定のファンがいて集客力があるアーティストは、YouTubeなど投げ銭の手数料やファンの属性に合わせたプラットフォームの検討をオススメします。

【4】ニコニコ生放送

<ライブ配信の方法>スマホ・PC
<ライブ配信条件>特になし
<収益化条件>
動画を収益化するための条件は特にありませんが、現金化するためには、クリエイター奨励プログラムへの登録が必要
<投げ銭について>
視聴者はポイントを購入しギフトとして贈ることができます。ギフトは100円~でポイントの支払いはキャリア決済や楽天Pay、ファミリーマートなど幅広く対応しているようです。手数料は約30~50%。

まとめ

やはり圧倒的知名度のあるYouTubeでのライブ配信が一番有力ではないでしょうか。投げ銭のシステムを利用せず、手軽に配信したいと考えるのであれば、既に多くの著名人が配信しているインスタライブという手もあります。上にも書きましたが、YouTubeライブを収益化したい場合は新たに始めると審査にも時間をとられてしまうため、所属レーベルや音楽メディアで既に審査をクリアしているチャンネルがあれば、そちらを利用するというのも一つの方法ではないかと思います。

初めてライブ配信に投げ銭をしたお話

ここからは完全に、これを書いている私のプライベートの話になります。
先日4/7に、Shin Sakiura氏のライブ配信がありました。(視聴FREE/Supported by Spincoaster) 配信はYouTube。このときに初めて『投げ銭』というものをしました。もともとライブの数日前から特設ページが出来ていて、事前に投げ銭を送ることも可能になっていました。

投げ銭の種類は3つ、上記でも紹介した①YouTubeのSuperChat ②Amazonのギフト ③PayPal決済(こちらはStreamlabsのドネーションだと思います)。
①のSuperChatのみ、ライブ配信中のリアルタイムで送ることができたようです。下記、実際の特設ページの一部です。スクリーンショットを掲載させて頂きました。

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私が選択した投げ銭方法は②のAmazonギフトです。投げ銭の注意事項が記載されているのですが、YouTubeのSuperChatよりもこのページのPayPal決済の方が還元額が多くなるとのこと。以前こちらのSpincoasterが提供しているライブストリーミングの記事を読んだのですが、StreamlabsのドネーションであればStreamlabsへ支払う手数料はゼロ、発生するのはPayPal決済手数料のみなので還元額が多くなるのだと思います。YouTubeのSuperChatだと50%近くの手数料がとられてしまうので、アーティストへ届く金額を考えるとかなり差が出てきますよね。

でもなぜPayPalを選ばなかったのか。もうそれは単純な理由で、PayPalにまったく馴染みがなかったからです。反対にAmazonは普段から利用しているので既にアカウントもあります。“投げ銭したいな”と思ったときに、選択肢がいくつか用意されているのは、視聴者の立場からみてとても良かったです。YouTubeのSuperChatも、配信側は手数料が多くかかってしまいますが、チャット上に目に見えて応援を送れるのでファンとしては嬉しいことだと思います。どれをとってもメリット・デメリットはありますが、せっかく投げ銭を活用するのであれば、やはり『選択肢を多くする』というのは有効かもしれません。他に、特設ページからはOFFICIAL GOODSを購入できるリンクやProfile紹介もありとても充実していました。

最後にライブ配信中の画面を少し紹介させて頂いて終わりにしたいと思います。右側がYouTubeのSuperChatです。実際に会場にいなくても、このChatのおかげでファンも思い思いに発言でき、それこそこの空間を共有できているようでまた違った楽しさでした。本当に最高のライブで、素敵な時間をありがとうございました。

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こちらの島田洋七講演会の音源は、5月31日まで公開しておりました。
沢山のご視聴有難うございました。

弊社、南青山タレントプロモーションでは、公式YouTubeチャンネルにて、島田洋七の講演会音源を期間限定で無料公開しております。公開期間は2020年5月31日(日)まで。講演会を全編にて無料公開するのは初めてのこととなります。公開するのは、群馬県で開催された島田洋七の4793回目の講演会を収録したもの。68分の講演で227回の笑いが起こり、「18秒に一回の笑い」が起こる講演会として知られています。
「笑い」は免疫力を上げる力があることが一般的に知られており、新型コロナウイルスとの戦いに挑む日本国民の皆様に、笑いを届けることで免疫力をつけて頂きたいとの島田洋七氏の意向により、この度公開させていただくことになりました。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、限定公開に伴うYouTubeでの広告収益は、経費を差し引き全額寄付を予定しております。
大笑い必至、あっという間の68分。前座もなく開始から終了まで、絶えない笑いを引き出す洋七話術は圧巻です。ぜひお聴きください。