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挿管困難への対応方法(マックグラス®とエアウェイスコープ®の選択方法)

皆さん挿管困難症例に当たり、困ったことや対応が難しかったことはありませんか?

実はMacintosh喉頭鏡などのほかに皆さんが知っているマックグラス®であったりエアウェイスコープ®がどのような症例で使用され、どのように選択をされているかをご存じですか?

この記事では、マックグラス®/エアウェイスコープ®をどのように選択しているかをまとめています。それぞれの特徴やどのような情報をもとに選択しているかを知ることで、安全に対応でき、「できる看護師」に近づけると思います(笑)


まずマックグラスは基本的にMacintosh喉頭鏡と同じになります。通常の喉頭鏡にカメラとモニターが付いていると思ってください。なので、「通常の挿管では対応が難しい症例に使用する」それだけです。ただ通常の挿管では難しい症例とは何か?が問題になってきます。

ここでCVCIについて説明します。CVCIは日本語で「マスク換気困難・挿管困難」ということになります。CVCIは12項目ありその当てはまった項目で点数化しリスクを分類します。

CVCIの項目は

● マランパチ Ⅲ or Ⅳ
● 頚部放射線後、頚部腫瘤
● 男性
● 短い甲状オトガイ間距離
● 歯牙の存在
● BMI30以上
● 46 歳以上
● アゴひげの存在
● 太い首
● 睡眠時無呼吸の診断
● 頚椎の不安定性や可動制限
● 下顎の前方移動制限

になります。

さらにこの項目に当てはまったものを点数化し以下のようにリスク分類します。

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この危険予測因子がⅢ以上であればマックグラス®の使用を考慮する必要が出てきます。外回り看護師はそーっと部屋に持ち込んでおきましょう。

続いてエアウェイスコープ®は「頸椎に問題がある人」に使用します。

エアウェイスコープ®は形状的にスニッフィングポジションを取らなくても良いようになっています。スニッフィングポジションはTAMと言われ「頭部後屈・開口・下顎挙上」の三点が重要になってきます。しかし頸椎に問題がある患者(頸椎損傷・頚椎症性脊髄症・リウマチなど)は後屈することによって神経の圧迫リスクが生じてくるため望ましくありません。

そのためエアウェイスコープ®を使用して頸椎を愛護的に挿管します。

以上のようなポイントになります。

最後に、この記事を最後まで読んでいただいた方に得点として、Goodnoteで作成したものを添付しますので、iPadなどで活用してください。

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