見出し画像

不安障害だった私がおすすめする、心と身体によいこと その①

◇はじめに

※まだ追加する可能性があります

私には過去に、重い不安障害から、ある程度の心身の健康を取り戻した経験があります。
いま、心身の調子があまりよくないかたに、これらの経験のうちで役に立つものもあるのでは、と思ってこれを書きます。
(私の症状と回復の経緯は、このシリーズの途中に少し詳しく書いています。
また、この記事にも回復の流れを書いています「ヨガマスターにはならない。」)

ヨガやアロマテラピーなど、月並みな話も多いです。居住環境や経済状況によって、できないこともあると思いますが、ひとまず、難易度別に並べてみます。

「役に立つ不安と役に立たない不安を分けて考えよう」「あるものを数える」というような、考え方を変える項目は少ないです。
ほとんどが身体にはたらきかけることばかりです。
何かの言葉で人がぱっと変わることはそうそうなく、身体からアプローチするほうがはるかに楽で効果的だというのが、これまでの実感です。何より楽しいです。

ちなみに、私は心身の調子を悪くしてから4〜5年の間、「何もかも怖い」「乗り物に乗れない」「働けない」「音楽もテレビも受け付けない」「動悸やめまいがひどくて、駅まで3分のはずがたどり着けない」ようなことがしょっちゅうでした。

今はアルバイトとフリーランス(開店休業状態)で仕事と、軽い主婦業をしながら、ここ4年間くらいは、熱を出した時とぎっくり腰になった時以外は、無遅刻無欠勤です。

どれも、さわりだけ書いている感じなので、詳しく知りたくなったらリンク先や、文中のおすすめの本を読んでみてください。
できないことがあってもまったく悪いことではありませんので、気軽にとばしてくださいね。

※私はメンタルヘルスの専門家ではありません。重いうつ状態の方などは、どれも取り組むのが難しいと思います。まずは医師や専門家の指示を受けてください。
※その他、差し迫った困難のある方や体調の悪い方は、医療機関、保健所、その他専門家に相談してください。
※科学的根拠のない民間療法や知恵のようなものも多々あることをご了承ください。
※効果は人それぞれです。

◇まず、控えたほうがよいこと

やったほうがいいことより、やめたほうがいいことを先に書くのも気が進まないのですが、心身の調子をよくするために、まず極力避けたほうがいいことがいくつかあります。

1.インターネットとテレビのニュースからできるだけ離れる
特にtwitterに関しては、自分の好きな人や、友人の個人的なツイートを見るにとどめたほうがいいと思います。RTを非表示にする、トレンドをチェックしないことで、いたずらに不安になる情報から離れることができます。
必要な情報が入ってこなくて不安、と思うかもしれませんが、それはたぶん縁がなかったことで、縁のある情報は何かしらの方法で届くのではないかと思います(私は若干スピっていますよ)。
あと、目が疲れると、あちこちの筋肉が硬くなって、精神的にいいことないです。

2.カフェインは少なめに
コーヒーと喫茶店を愛しながらこれを言うのは本当にやりきれないのですが、カフェインを多く取ると、如実に不安になります。
私は5年以上はカフェイン断ちをしていました。最近は、大事な用事がない日は1日1杯弱くらい、朝や昼食後に飲むことが多くなってきましたが、基本はデカフェを愛飲しています。
ただ、睡眠障害などで、日中眠くなってしまっている人は、午後3時ごろまではカフェインを摂ってしゃきっと活動するのもよいと思います。
ここで言うカフェインは、ほぼコーヒーのことです。お茶類のカフェインの含有量については、コーヒー1杯よりお茶1杯のほうが圧倒的に少ないので、紅茶をティーカップで1杯飲むくらいなら、ほとんど心身への影響はないと思います。
ただし、玉露は非常にカフェイン含有量が多いので注意してください。
エナジードリンク等も摂取しないほうが無難です。
(参考:食品安全委員会 備考欄の湯の量に気をつけて比較してください)

逆に言えば、人の精神状態なんて、カフェインひとつで左右される程度のものなので、今ある不安が絶対のものだなんて思わなくていい、ということでもあります。

3.睡眠をしっかりとる、夜型の人はできれば朝型に近づける
オカンの小言並みで恐縮ですが、人は睡眠不足や昼夜逆転状態になると思考が偏ったり、うつや不安になりやすいといわれていますし、実際そうだと実感しています。
ただし睡眠障害に苦しんでいる人は、眠れなくてもとりあえず静かに横になっていてもある程度体力は回復しますので、いっそのこと睡眠時間は気にしないでください。夜眠れないなら昼に眠ってもまったくかまいません。また、もし医師の処方薬で眠れるようなら、ためらわずに飲んでください。飲んで日中活動が活発にできるようになれば、お薬はやめられる場合が多いです(私も過去に3度、継続して数か月間飲む→だんだん必要がなくなる→どうしてもという時の頓服になる、という経験をしています)
7時間くらい眠らなければと思い込んで朝起きるのが遅くなると、そこからリズムが狂っていきます。5時間前後の睡眠がとれれば、思い切って朝早めに起きたほうが、その日の夜から楽になれると思います。
私はもともと朝型で、早寝早起きが苦にならないタイプです。夜型のかたの悩みが実感できなくて申し訳ないのですが、もし、あまり苦労せずに30分ずつくらい早寝早起きにずらしていけるようであれば、ぜひやってみてください。

◇難易度:0 無料ですぐにできること


・息を吐く
呼吸に関してのあれこれは、難易度0から200くらいまであり、心身の健康においていちばんの根幹になることです。
私は呼吸法の先生について数か月学びましたが、それができる環境の人はなかなかいないと思います。
まず、吐きます。緊張しているとうまく吐けないことも多いです。
うまく吐くことすら難しくなっている自分に気づいてください。
どうしてもうまく吐けない人は一度少し吸ってもから吐いてもいいと思います。
長く吐いてめまいがするような場合はすぐやめて、「寝たフリ」のような浅くてゆっくりめの呼吸をしてもよいと思います。呼吸がしやすい姿勢を探してください。
自分の姿勢と呼吸が今どんな感じなのか、気がつくところからスタートです。

・Youtubeで自然音やヒーリングミュージックを聴く
インターネット環境があるならまずこのあたりから。
波の音だの鳥のさえずりだの聴くなんてばかばかしい、自分は好きな音楽が聴きたい、と思うかもしれませんが、音楽を聴くのってパワーが要ります。
歌詞がのった曲は特にそうです。
私は4年間くらい、体調がかなり良い時しか音楽が聴けませんでした。
自分が自分を癒している、ケアをしていると思えるものならなんでもいいです。
ヨガやマッサージサロンのBGMっぽいものをとりあえず流してみてください。
ちょっとこだわりたい方は、シンギングボウル、ティンシャ(ヨガのレッスンで最後に鳴らすことが多い「チーン」というもの)が入ったもの。
やっぱり音楽がいいという方は、ガムラン、沖縄民謡、ピアノだけの音楽などがよいと思います。

ピアノだと、ドイツのピアニスト、ヘニング・シュミートの作品がおすすめです。

・肩にぐっと力を入れてストンと落とす
ありふれた動きですが、筋弛緩法というリラクゼーションの基本です。
肩だけでなく、どこの関節でも、ぐっと力を入れて抜くことはできます。
電車の中で立ったままでも腕にぐっと力を入れて抜くなどもできると思います。
頭から足先まで順に力を抜けば自律訓練法や睡眠法にもなりますし、呼吸と内臓イメージを併せれば白隠禅師の「軟酥の法」にもなります。
※「軟酥の法」に関しては、この本のやり方も、現代的に噛み砕かれていてわかりやすいです。
心がすっと軽くなる、魔法のZEN呼吸法』宝島SUGOI文庫刊
(読んでみるとテンションの高い本ではありますが、内容はよいところがたくさんあります)

※意外とこれが役に立ってなぜか悔しい

・胸を掌であたためる
過去に何度か重い不眠になり、自力ではにっちもさっちもいかなくなったことがありました。
その時だけ、いわゆるエネルギーワークというものをしてくれる、ヒーラーさんに助けを借りました。これからも時々借りるでしょう。
明確な科学的根拠のない方法ではありますが、ストレス状態が続くと胸がぎゅっと痛くなりますし、ヒーラーでなくても手であたためればいくらか楽になります。
私は眠れないとき胸がぎゅっと痛くなるのですが、胸に手を当てて「つらいね〜〜」と自分にねぎらいをかけると(ちゃんと声を出すのがポイント)、ふっと眠れることがあります。
全裸になって自分を抱きしめるというのもおすすめです。たまに泣けます。

・動作をゆっくりにする
ためしに、食器を洗う時、極力ゆっくり時間をかけて、丁寧にやってみてください。
洗い物、一刻も早く終わらせたいですよね。
それをわざとゆっくりやることで、どれだけ自分の心が焦っているのか、今ではなく先のことばかり考えているのか、洗いながら別のことを考えているのか、気づくところからスタートです。
洗い物をする機会が少ない人は、歯磨きを、鏡をみながらゆっくりやってみてください。
私は歯磨きをしながらうろちょろ歩く癖があるのですが、鏡を見て集中的にやった時のほうがはるかに短い時間で、きれいになることがわかります。歩いたり鏡を見ずに別のことを考えながらやったりしていると、たぶん歯茎は傷ついていると思います。
これらはいわゆる「マインドフルネス」の一例ですが、今の自分の状態に気づく、ということが、ヨガでも呼吸法でも、あらゆるケアにおいて基本になることです。

ちなみに、NHKのある番組で、20年間不眠に悩む人が、動作をゆっくりにする、筋弛緩法を行うなどの生活習慣を取り入れたことで、1か月ほどでぐっすり眠れるようになったという検証VTRがありました。
(とはいえ私は今も歩きながら歯を磨いてしまうんですが)

・ふくらはぎを揉む、ツボ押し
正直なところ、ツボに関しては、てきめんに効いた!という実感をおぼえたことはあまりありません。やり方が悪いのかもしれません。
ただ、体調が悪くて動けない時は、呼吸をゆっくりすることと、ツボを押すくらいしかできることがないので、いくつか知っておいたほうがよいと思います。
有名どころでは手にある「合谷」「神門」、頭のてっぺんの「百会」、女性ならくるぶしに近い「三陰交」でしょうか。
3秒かけてゆっくり押して、3秒かけてゆっくり戻してください。
押し方については、このあたりも参考にどうぞ。

ツボとは少し違うのですが、顕著に効果が感じられたのは私の場合ふくらはぎでした。手で揉んでも、もう片方の膝を使ってほぐしてもOKです。
血流がよくなって、眠くなることもあります。
あと、膝の裏や鼠蹊部を押すととても痛いと思います。
気がついた時にほぐすようにしてください。

・部屋を明るくする、部屋をあたためる、何か食べる、白湯を飲む
人間の脳は、暗くて寒い場所で空腹でいると、「死にたい」と感じるらしいです。
電気代は気にしないで、この3つをまず変えましょう。
ジャンクなものしか家にない、おかゆやうどんなど消化によいものを用意する余裕がなければ、とりあえずなんでもいいから、ホットミルクなどノンカフェインのあたたかい飲み物といっしょに摂取してください。
それから少し落ち着いたら、白湯を沸かして飲みましょう。
換気に気をつけて長めにやかんやお鍋で沸かします。
白湯が甘く感じられてきたら体が整ってきたサインのようです。
私はお酒がまったく飲めないのでお酒についてはどうしていいかまるでわかりませんが、精神状態のよくない時は、飲まないで済むなら飲まないほうがいいと思います。

・インナーチャイルドに話しかける
スピリチュアルな話ではありません。
人は、脳に子供の頃の記憶やクセ、満たされなかった思いなどをかかえたまま生きています。
社会生活の中で「大人だから」と封じ込めてきた本音や欲求がそこには残っています。
幼い時なりの生存戦略があり、良くも悪くもそれをもとに、大人になっても人生のパターンを続けていくことになりがちです。
膝をかかえている小さな自分が自分の中にいるとイメージしてください。
(名前をつけてあげてもいいですね)
まずその子に「がんばっているね」「つらかったね」など労いの言葉をかけてあげてください。声に出して、血の通った言葉をかけてください。
それだけでもいいのですが、集中して対話していると、簡単に、返事をしてくれることがあります。
私が様々な荒療治をこころみていた時に、カウンセラーさんからの指導どおりにインナーチャイルドに話しかけていました。
すると、「もうこれだけがんばったんだからもう治療がんばらないで」
という言葉が返ってきたのです。「何としても治したい」と思っていた時にです。
泣きました。

・エミール・クーエの自己暗示
「私は、毎日、あらゆる面で、どんどんよくなっています」
(書籍の文どおりだと、「ますますよくなっています」)
この言葉をただ、朝起きてまだぼんやりしている時と、眠る前に、毎日自分に言い聞かせるだけです。
参照:『暗示で心と体を癒しなさい!』=エミール・クーエ著  かんき出版=刊

・両耳に綿を入れる
これに関しては引用できる資料が何もないのですが、かつて私にマインドフルネスとヴィパッサナー瞑想を指導してくれた大学教授がテレビでそんな話しているのがたまたま耳に入り、「えっ。こんな簡単なの教えてくれなかったじゃん」と思った方法です。
両耳に、ふわっと綿を入れるだけです。詰めてはいけません。ふわっとです。
これで心が落ち着き、自律神経が整うという説です。
以前から眠る時に軽く耳栓を入れているのですが、確かに、音を遮断することよりも、なんとなく落ち着くからという理由でやっているかもしません。
聴かなくてもイヤホンを耳になんとなく入れるもの同様。
とはいえ、その後ネットを検索してもなんの資料も出てこないところを見ると、エビデンスを実証できなかったのかもしれません。
耳には無数の経路があり、自律神経と密接に関係しているので、やってみてもいいと思います。
とはいえクッションでも破らない限り、意外と家に綿ってないものかもしれませんが(私は手芸をするのでたくさんあります)。

◇難易度:1 わずかな手間もしくはお金がかかる

めぐりズム 蒸気でホットアイマスク(無香料)
マスクが市場から消え、マスク売り場にしばらくこれが置いてあった時は笑いました。間違って買った人いるだろうなあ。
でもこれ、とてもいいです。寝落ちというものをまったくしない私ですが、これをしている時だけは、時々寝落ちます。
ヨガでも、レッスンの最後らへんに両方の掌を温めて目に当てることがありますが、大事なことなんですね。
不安な時や緊張している時は、顔の筋肉が硬くなっています。顔をマッサージしたりトントン叩くのもよいです。
でも何より、これを目に20分間当てているあいだは、なんにもできずに仰向けになるしかない、というのが非常に良いんだと思います。封を開けたら即、温まりはじめるので、もったいないから目に当てて横になるしかありません。
コンビニで安くバラ売りしている場合があります(うちの近所のファミリーマートにはありました)。一箱買うと高い、と思う方はどうぞ。
香料がかなりきついので、香りがついているものはおすすめしません。

とても長くなってきたので②に続きます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?