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不安障害だった私がおすすめする、心と身体によいこと その③

※まだ追加する可能性があります

難易度3にいくまえに、私の体調回復までの経験や環境について、参考までに下に記します。興味のある方はどうぞ。

◇私の経験についてすこし

読むと不安になる人もいるかもしれないので、興味がなければとばしてください。

2010年ごろから不安障害を発症し、9割方治ったなと思えるようになったのは2015年ごろです(あとの1割は残っていていいと思います、人間だもの)。

症状としてはパニック障害に一番近く、乗り物に乗れないのはもちろん、ちょっとした体調の変化が怖い、家にひとりでいるのが怖い、風呂に入るのも怖い、揚げ物をするのも怖い、窓を開けると飛び降りてしまうのではないかと思って怖い(自宅は3階)、橋を渡るのが怖い、目の前の家族のことが怖くなったらどうしようと思ったら怖い、なぜかわからないが気が狂ってしまうのではないかと思って怖い、テレビ見れない音楽も聴けない、という状態でした。
(ただ、もちろん波はあるので、なんともない日、なんともない時間もたくさんありました)

また、焦って早々にアルバイトを始めてしまったこともあり、2012年〜2014年ごろまでは体調も非常に悪かったです。
めまい、動悸、不整脈、頭痛、頭の締め付け、吐き気、微熱などに常に悩まされましたが、検査をしても異常なし。
人間、体に目立った異常がなくてもここまで体調が悪くなれるものかと感心するレベルでした。
家から3分とかからない駅前にすらたどり着けないこともしょっちゅう。
2014年の秋には、マイクロスリープしかとれないほどの睡眠障害にも、数か月間苦しみました。
夜はもちろん昼も眠れないんです。時々気絶するような睡眠しかとれなくなりました。パニック発作よりはるかに辛かったです。
平常時は早寝早起きだからこそ、融通がきかないというか、狂ってしまった時が極端だったようです。
実家でしばらく療養し、地元の名医にかかったのがきっかけで治りました。

今も強い閉所恐怖症や不眠へのトラウマなど、いくつか苦手なことは残っており、普通の人と同じようには行動できませんが、「なんだかよくわからないけれどやたら不安、やたら体調が悪い」ということは、ほぼ、というか、完全にありません。

2020年現在、webメディアの編集のアルバイト(週3日通勤。いまはリモートワーク中)と、時々フリーライターとして店舗取材と執筆のお仕事(現在は例によって宙ぶらりん)、そして主婦業をこなしながら、ほぼ普通に暮らしています。
仕事は、風邪で熱を出した時とぎっくり腰になった時以外、4年間くらいは無遅刻無欠勤です。 

◇難易度3:いくらか手間とお金がかかるけれどとてもよいこと

・セロトニンを出すために朝にいろいろ
マンツーマンのセラピーヨガのようなクラスに通っていた時期があります。
インストラクターさんもかつては私と似たような症状に苦しみ、それを克服した経験を持っていました。
ところが、このインストラクターさんが私のためにお勧めしてきたのはヨガよりも、「朝20分、"フッフー"と吐くのを繰り返すリズミカルな呼吸をしながらウォーキングをしてセロトニンを出す」でした(あと、森田療法)。
彼女は雨の日も風の日も、毎朝這ってでも最寄り駅まで歩いて往復していたそうです。

朝、日光を浴びて歩いたり走ったりするとセロトニンが出るというのはなんとなく聞いたことがあるかたも多いと思います。
セロトニンを出す最も効率のよい方法は、「朝の太陽の光+リズム運動なのだそうです。
なので、外を歩いたり走ったりしなくても、窓際でリズミカルな呼吸法を行ったり、足踏みをしたり、踊ったりするだけでもある程度効果はあります。
とはいえ、やはり歩くか走るかするのが一番スコーンと気分がよくなることは自分でも実感しています。

できる人はぜひやってください。
しかし私は。そんなに難しいことではないはずなのですが、朝外へ出てウォーキングorランニングがどうしてもできません。
私は少々病的なまでに、朝ひととおりの家事を済ませて、しっかり身支度を整えないと、安心して外に出られないタチなのです。

なので、今日は朝から気持ちがズシーンとしているなあ、と思う時は、なるべく家の中の光が当たる場所で、呼吸法をしたり、呼吸をより意識してヨガをしたり、午前中に買い物に出るようにはしています。窓際で足踏みしていた時期もあります。

セロトニンがもっと出れば、そういうところがおおらかになるんだと思うんですけどね。
わりとなんでも真面目にやるタイプですが、どうしてもこれだけは劣等生です。

・ヨガをやってみる
でヨガマットを買ったかたは、いよいよ始めてください。
もちろん本当はヨガスタジオに入会し、週何日か通うのが理想ですが、月額1万円程度はかかりますし、時間がつくれない人も多いかと思います。
ただ、動画を見てヨガをするだけではどうしても限界がありますので、ヨガスタジオの体験レッスンなど(無料のものもあります)、何度かインストラクターさんのもとでやってみてから、その後動画を見ながら続けて今後を検討してもよいと思います。
5分〜20分程度の短い動画のレッスンでもいいから、なるべく日をあけず、習慣化することをおすすめします。
理由は以下の中にあります。

【私とヨガ】
20代の終わりから10年以上、断続的にいろいろな場所でヨガのレッスンを受けていましたが、頻度は多くても週1日でした。つまり万年初心者です。

正直、週1日レッスンに通うだけでは、その時身体がほぐれるだけで、それ以外の効果はあまりなかったと、週2~3くらいで通うようになってから気づきました。
(もちろん週1でも体がほぐれるのは大事ですし、それ以外の日は自宅で補完もできます)

そんな私が今年から本格的にヨガスタジオに入会し、週2~3回程度通ったことで、こんなよいことがありました(現在はオンラインレッスンです)。
・ほぼ常に身体のどこかが痛かったのが、ほとんど痛くなくなった。マッサージに行く必要がなくなった
・がんこな便秘が改善した(納豆の効果もあると思います)
・身体が引き締まり、体重が少し減った。特に二の腕と背中の変化が大きく、若い時のラインにかなり近づいた
・常に前に出ていた首がひっこみ、姿勢がよくなった。街を歩いていてウィンドウに映った自分の姿を見て、「誰この姿勢のいい人?」と思った(本当に!)。

そして一番良かったことがこれです。
・ヨガをしている自分の身体の感覚を思い出したり、実際に少し伸びや呼吸をするだけで、苦手な場面を乗り切れることが出てきた
これは、習慣化したからこそもたらされた恩恵でした。
私の場合、苦手な地下鉄に乗っている時など、「いざとなったらできる範囲でここでヨガをすればいいんだ」と、脳内でヨガをしている自分を再生するだけでいくらか効果があります。

・呼吸法についての本を読む
以下、本を読むシリーズが続きます。
いきなり「呼吸法をスタートしてください」とここで言ったところで正しい情報が伝わらないと思うので、まずは興味のあるセルフケア方法について本を読むことをおすすめします。
そして、できそう、やったほうがよさそうだと思ったら続けてみてください。
呼吸法についての本は、このあたりがおすすめです。
・『呼吸の本』=加藤俊朗著 サンガ=刊
・『呼吸美メソッド』=椎名由紀著 双葉社=刊
なかなか呼吸のレッスンを受ける機会はないと思いますが、これらの本はCDつきなので一人でも実践しやすいです。
両著者については好き嫌いもあるかもしれませんが、メソッドはどちらも王道だと思います。
私に半年ほど呼吸法を教えてくれたのは、椎名由紀さんのもとで学んだインストラクターさんでした。
心身の調子が悪いのに焦ってアルバイトを続け、動悸やめまいでヨレヨレになって結局アルバイトを辞めてしまった頃、藁にもすがる思いで呼吸法を学び実践し、その経験が基礎となって、今のような普通の状態に戻ることができました
ヨガよりもウォーキングよりも、一番最初に効いたのは呼吸法でした。
呼吸を意識していないと、ヨガやウォーキングをもしてもあまり意味はありません。
短期間とはいえ呼吸法を学んだおかげで、引き続きヨガの中で呼吸法を実践し続けることができたのだと思います。
(よく、正しい呼吸法は腹式、ヨガは胸式といいますが、ヨガも負荷のかかる動きをする時以外は腹式呼吸です)

・瞑想やマインドフルネスについての本を読む
こちらも、誰かに教えてもらう機会は少ないと思うので、初心者向けの本を読むところから始めてみてください。
ざっくりいえば、マインドフルネスや、マインドフルネス的な瞑想(ヴィパッサナー瞑想)というのは、過去のことや先のこと(これらはすべて頭の中の幻!)にうつろいがちな意識を、「今、ここ」に向けることで、わき起こった感情を客觀視し、執着せず、受け流し、飲み込まれないようにするトレーニングのようなものです。仏教や禅の教えに近いですが、脳科学的な訓練です(禅、座禅のほうが脳科学に近いと思っています)。
これらのトレーニングの結果、脳の客観視をする機能は上がり、不安を感じる部分は鎮まることが実証されています(脳をサーモグラフィー?で見ても変化がわかるとか)。

の「動作をゆっくりにする」に書いた、20年来の不眠が治ったエピソードですが、常に「夜眠れるだろうか」「今日は体力が持つだろうか」「私はこれでいいのだろうか」という思いにとらわれていた人が、今この瞬間を味わうトレーニングをしたことによって、ストレスレベルが落ち、ぐっすり眠れるようになったということのようです(テレビではそこまで説明はしていませんでしたが)。

瞑想やマインドフルネスについてはネットにも記事があったり、最近はテレビなどでも紹介されることが多いですが、仕組みや全体像に把握するためにも、何か1冊本を読むことをおすすめします。

すみません、私ががっつり読んだのはこのあたりで、どれも少し専門的です。

・『人生の流れを変える瞑想クイック・マニュアル―心をピュアにするヴィパッサナー瞑想入門』 =地橋秀雄著 春秋社=刊
・『現代人のための瞑想法』 =アルボムッレ・スマナサーラ サンガ=刊
・『不安・恐れ・心配から自由になるマインドフルネス・ワークブック』 =ジョン P.フォーサイス、ゲオルグ H.アイファート著 明石書店=刊
熊野宏昭氏の著書全般

最近はもっと読みやすいマインドフルネスの本がたくさん出ていると思うので、探してみてください。

・ホ・オポノポノについての本を読んで実践する
「ホ・オポノポノ」は、ハワイに伝わる伝統的な問題解決方法だそうです(実際に現代のハワイ人がどれくらい活用しているのかはわかりませんが)。
この世で自分の身の回りに起こるあらゆる問題は、すべて自分の中の潜在意識が見せてくれている記憶の再生のようなもので、「ありがとう。ごめんなさい。許してください。愛しています」の4語を無心に唱えることでその記憶がクリーニングされ、問題が解決していく、という手法です。
ここでは潜在意識=インナーチャイルド(ウニヒピリ)だと考えられています。この4語はそのウニヒピリに対して言います。

一見スピリチュアルな方法ですが、私はやはり、これも心理療法であり、マインドフルネスと仕組みは同じなのではないかと思っています。
自分が気になること、心を動かされてしまったことについて、逐一気づき、クリーニングし、受け流していく。インナーチャイルドに優しく話しかける。
問題解決はあくまで結果で、その過程の心のケアがもたらすものだと思います。

無心で唱えるほどよいので、ものすごく簡単で手軽です。
どんな時、何に対して唱えるかなどを誤解していると意味がなさそうなので、ぜひ本を読んでから実践してください。
1回読めば簡単に理解できると思います。
参考:『心が楽になるホ・オポノポノの教え』 =イハレアカラ・ヒューレン著 =イースト・プレス刊

アファメーションする時や、何かにお祈りする時、「パートナーがもっと優しくなるように」など、自分以外の何かを動かそうとするのはタブーと言われています。
ホ・オポノポノは、自分ではどうにも変えられない状況に対して働きかけられる貴重な方法です(効くかどうかは別として)。
そういう手段を一つでも知っていると心強いと思います。

・占いやカウンセリング、セラピーなどに一度行ってみる
ずいぶんざっくりしていますが、自分ひとりではどうにもならない時には一度、誰かに委ねてみることをおすすめします。

占いとカウンセリングを一緒にするなと言われるかもしれませんが、一時的に落ち込んでいる時などは、もしかしたら占いのほうが得るものが多いのでは? と私は思います。
カウンセリングは基本は傾聴であり、長きにわたって本人が問題解決方法を見出すのが目的です。よって、そう簡単に具体的なアドバイスはしてくれません。
ひとまず話を聞いてもらいたいとか、腰を据えて長期で通うのが前提ならよいでしょう。
定期的に通うことで、自分の変化にも気づけます。

占いの場合は、少々あぶなっかしいことではありますが、ひとまずの結論を出してくれます。
それに対して自分の心がどう反応するか、言われたとおりにやってみようと思うのか、反発心が起こるのかで、自分の本意を知ることができます。
そして不思議なことに、耳が痛い話ほど正しかったりするものです。

セラピーには、エネルギーワーク やボディワークのほか、催眠療法などさまざまなものがあります。より脳科学的なものならNLP、EMDR、自分で体に働きかけるものならTFTやタッピングなど。
いろいろ受けた経験はありますが、正直なところ、どれも効いたような効いていないような、です。
でも、ある程度のお金とリスクをおかして自分の問題に向き合ったことに後悔はありません。
効くことと効かないこと、誰かに教えてもらうことと自分で実践しなければいけないことの違いを見極める機会にもなります。
大金を支払ったり、精神攻撃してくるような人に出会わない限りは(そういう人は残念ながら医師の中にもいます)、「なんかイメージしとったんと違う」という失敗からも学ぶことは多いです。

セラピストを選ぶ時、私はこのあたりを基準としています
・友人など、信頼できる人からの紹介や、何か「ご縁がありそうだ」と感じられるプロフィールの人
・なるべく少ない回数ですむように、限られた時間で本人に知恵を授けようとしてくれる人。長く通わせようという意図のない人。依存させない人
・料金は1時間8000円〜30000円の範囲内(安すぎる人も高すぎる人も怪しいです。占いならもう少し安い場合も)

ちなみに、東京近郊に住んでいる人限定ですが、こんな場所もあります。
預言カフェ
キリスト教会が運営しているカフェです。科学的なものではないにもかかわらず、悪い口コミがひとつもありません。
誰にとっても心強い言葉を授けてくれる場所です。

私も過去に大きな決断を迫られた時、お寺でアドバイスを受けたことがありました。
私はお坊さんの言葉に反発して別の行動をとり、その結果おおむねうまくいったのですが、自分の心に一度は確認したという記憶を残すという過程は、なくてはならないものだったと今思います。

◇難易度4:継続して実践する

ここまでに紹介したいろいろな方法を、実践する、継続するのが難易度4の大半なので、それぞれ詳しい解説は省きます。
主に以下のような習慣をつけることです。

・ヨガを週2〜3回継続する
・毎日ヴィパッサナー瞑想や、マインドフルネスの考えに基づくメンタルトレーニングをする
・毎日呼吸法を実践する
・何かしらのセラピーを続ける(占い以外)。受けたアドバイスを日々自分の生活に取り入れる

難易度5は、私の経験に基づくちょっとした荒療治です。④に続きます(④で終わります)。


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