【開催レポート】母校でイベントを主催しました。
こんにちは、長田学派運営事務局のヒラオカです。
先日(3月21日)、我が母校である兵庫県立長田高校にて第2回 長田学派の集いを開催しました。
長田学派の集い とは
昨年夏に開催した長田学派の集いは、同じ高校を巣立った学生と現役高校生とを繋ぎ、知の活性化を目指すイベントです。
具体的には、数名の卒業生を登壇者としてお呼びし、現役高校生や卒業生、さらには高校の先生方の前で自身の学問分野について好きに語ってもらうというもの。参加者はその発表内容を聞き、質疑や自身の専門分野と関連するキーワード・構造を考察するという、かなりアカデミックなイベントになっています。
開催趣旨
この会で我々が目的としているのは
①現役高校生が「学問」に触れること
②学生同士の知を繋げること
です。
①現役高校生が「学問」に触れること
県立長田高校、実は県下でもそこそこの進学校でして、入学時からそれなりに将来の進路について考えている生徒が比較的多い学校です。それだけに、進路を決めることに対する焦燥感、何者かになることを強く意識してしまう環境でもあると考えています。
しかし、短い高校生活で多くの学問分野に直接的に触れる機会は多くありません。その中で、視野をうまく広げられない中で自分が興味のあるとぼんやりと感じる学問に固執してしまう、といった生徒も少なくないと感じています(実際、自分もその一人でした)。
高校生がより多くの分野に触れるためには、その道にいる同世代に話を聞くのが最も受け入れられやすいと考えています。長田学派の集いでは登壇者以外にも数多くの卒業生が参加しており、高校生が様々な学問分野について気軽に聞ける環境が生まれています。
②学生同士の知を繋げること
この会には、登壇者以外の卒業生参加者も数多く招待しています。背景には、それぞれが現在専攻している学問同士を有機的に繋げる、という目的があります。
学問分野が全く違っていても、同じようなモデルや構造が用いられているケースは多く存在します。例えば、生態学において個体数の時間的変化を示す成長曲線と、経済学において新技術等の採用数の累積の時間的変化を示す"ロジャースのS字曲線"は同じシグモイドカーブを描きます。
このように、自身と他の参加者の専門分野で照らし合わせることで同じモデル・構造を見つけ、考察を深めるといった場になることを我々は目指しています。
開催の様子
今回は以下のようなスケジュールで開催してみました。
また、発表内容は以下の4本立てでした。
ドーナツ vs サイバー攻撃(早稲田大学 教育学部 数学科)
言語教育の持つ政治性・権力性(京都大学 総合人間学部)
モデル作成と機械学習までの流れ(関西大学総合情報学部)
象徴主義絵画~目に見えないものを描く~(京都大学 文学部)
全発表につき10分程度の質疑応答の時間を設けているのですが、どの発表も興味深く、質疑の挙手が止まないといった状態でした。
中には発表テーマを今後大学で学ぶ予定という高校生もおり、全参加者の前でハイレベルな対話が行われるシーンも見られました。
交流会では現役高校生と卒業生が自身の興味分野や専門分野について語り合い、時には持参した書籍を見ながら様々な議論を繰り広げるシーンもありました。卒業生の学問的バックグラウンドはほぼ被りがなく、全ての参加者が自身と全く違う学問について語り合う体験ができたのではないかと思っています。
今後の展望
今回の参加者は20名以上と、前回(10名程度)と比較して約2倍となりました。会の性質上、人数が多すぎると逆に議論の機会が減ってしまうため、今回くらいの人数規模が丁度良いと感じました。今後はオンラインでの活動含め、より議論しやすい環境を提供できるよう運営体制を整えていく予定です。
今後も半年に一度を目処に長田学派の集いを開催予定です。引き続き情報公開できればと思います。
なお、長田学派の集いの開催は学校が主催するものではないため、お問い合わせ等は県立長田高校ではなく下記アドレス宛にいただきますよう、よろしくお願いいたします。
mail: nagata.academia23@gmail.com
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!!!
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