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(コラム)書籍「子どもたちの未来を創ったプログラミング教育」を読む(その3)


論理の誕生ープログラミング教育が育むものー


引き続き、上記のプログラミングを題材にした教育に関する本を読み進めています。
第6章「論理の誕生ープログラミング教育が育むものー」を読みました。


あきちゃんのプログラミングの不思議

あきちゃんはまさにプログラミングの中で算数を学びました。

p.196

これを読んで感激しました。まさに自分が理想とする「プログラミングから学ぶ」ということが体現されています。やはり「プログラミングを通してものごとを理解する、深める」ということは実際できるのだという証拠だと思います。
自分が連載している「高校数学をプログラミングで解く」が数学の受験や数学の学び直しに一役かえるということにますます自信が持てました。


倫理の発見

「プログラミングは論理をつれてくる。プログラミングを通しても論理的思考は生まれてくるのだ」

p.206

著者がまとめれくれています。自分もそう思います。
そして、これは小学生だけではなく、中学生、高校生、大学生、社会人にも当てはまると思っています。
プログラミングはいつからでも始められます。遅いということは全くないと思います。


プログラミング教育の根源I


次に、第7章「プログラミング教育の根源Iー元小学校教師の哲学者、ウィトゲンシュタインが考えたことー」を読みました。


野生の思考

思わずふき出しましたが、感心させられました。なるほど女の子の結論は誤りかもしれません。だけど論理の進め方は正しい。与えられた事実から、推論の糸をたどって結論を導くやり方はちゃんと筋が通っているではありませんか。

p.215

プログラミングを行うとこういう論理的な思考力が鍛えられるのだなと思いました。世の中、正しい答えがよくわからないことが多いので、こういう論理的な思考を行っていくことで自分なりの答えを探していくしかない。実際そういう思考力が求められているようです。

余談ですが、大学入試共通テスト「情報I」の予想問題などを見てみると、こういう論理的思考が試される問題が多数出題されています。実際の例として、記事(マガジン)『(コラム)1.令和7年度大学入学共通テスト試作問題『情報I』にまとめていますので、こちらも是非読んでみてください。


ワイルドフラワーの謎

似たことが大学生たちにも起ります。学生にプログラミングを教えると、すごくプログラムを書くのがうまい者と、逆にほとんどプログラムが書けない者に2分されてしまう。理系学力に優れ、フォーマルな論理のレール上を順調に走ってきたのに、大学でプログラミングという論理に出会ったとたん、脱線する者が出るのです。

p.220

連載記事『高校数学をプログラミングで解く』を始めた1つのきっかけが、まさにこれ。いい大学を出た者がせっかくの理系学力を活かしきれていないと感じたことがきっかけです。
そして、学んだ高校数学をプログラミングすることは、数学の理解を深め、使える数学にすることができるのはないか。この書籍でいうところの「逆ワイルドフラワー」への一助になるのではないか。この考えから連載を始めました。

この考えはまだまだ浸透していませんが、少なくともこの書籍はこの考えが正しいのではないかと勇気づけてくれる一冊です。


今回は、第7章まで読了しました。
第8章以降もまた別途、読んでコメントしていきたいと思います。

MK's papa

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