非エンジニアによる1人SaaS開発を模索する本の一部を公開します
本記事は「プロダクトマネージャー Advent Calendar 2021」の12/23枠として投稿します。
自己紹介
セキュリティーサービスのプロダクトマネージャーをやっています。
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どんな記事なのか
本記事は技術書典12というイベントで出す予定の以下の技術同人誌のまえがき・1章を先行して公開する記事です。(宣伝となり申し訳ありません)
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プロダクトマネージャーをやっていると自分のアイディアをサクッと検証したいと考えることがあるかなと思います。本書はそのような場合にプロトタイプをFigmaで作成してフィードバックを得るところまでを書こうと考えているため、プロダクトマネージャーの皆さんにも役に立つと考えました。
それでは以下でまえがき及び1章を公開していきます。
まえがき
どんな本なのか
本書は、エンジニアではない方が1人でSaaSを開発する方法を模索する本です。実際に実現できるかはやってみないとわからないのですが、現状存在するサービスや技術を活用してどこまでを実現できるのかを模索するための本です。
本書を書こうと思ったのは、以下を達成して早いサイクルで顧客にSaaSを提供していきたいと考えたためです。
①SaaSを開発するまでにかかる時間を効率化するため
②SaaSを開発する頻度を上げるため
①について、開発に着手するまでに多大な時間がかかると開発にかける費用が大きくなり、回収するための高精度かつ高い金額の販売計画を開発前に立案する必要があるからだと考えました。精度の高い販売計画を立案するには、市場調査を行ったり最小限の成果物(MVP)を作成して検証を行う必要があり、それらの活動にも費用が必要なためその稟議のために時間がかかります。
この問題の根本は開発にかかる費用が大きいために発生しており、効率化したいと考えました。一人で開発できるレベルまで効率化するのが目標です。
②について、1つのSaaSに対して企画や開発でリソースが多く取られるために、SaaSを開発する頻度を上げられないという問題が発生します。実は前述の①の課題は生産性の高い開発メンバーに開発を担ってもらうことで解決できますが、リソースが取られるという問題は解消が難しいです。また、開発を行えるメンバーは各社競って採用しており、すぐに人数を増やすことも難しい状況です。
そこで、非エンジニアであっても開発できる手法を編み出して開発できる人数を増やしてSaaSを開発する頻度をあげられないかと考えました。
非エンジニアの1人SaaS開発は、①・②を達成するための手段です。以降でそれを模索していきます。
模索と言いながらも私が大変参考にしている『たった1人でSaaSをグロースさせるデータ分析秘伝の書 究極の個人開発を極める本』のまえがきにおいて、SaaS事業を個人の力で作ることは比較的実現しやすくなっているとの記載があり、部分的には実現可能と考えています。ただ、非エンジニアが1人SaaS開発を実現するには障害も大きいと考えており、その障害のクリアが本書の目指すところです。
また、私が法人向けSaaSを担当しているため本書でのSaaSは法人向けを想定します。
本書では、まずサービスのアイディアを探し、顧客からアイディアについてフィードバックをもらうところまでのニーズ発見を取り上げます。
本来はサービスを構築して販売・サポートするところまで一気通貫で書きたいと思っていました。ただ、私自身がWeb開発が未経験の状態で学習しつつ書いている状況ですので学習期間なども含めると技術書典12までに書けるのはニーズ発見までだと考えました。
本書を書き上げたら、次の本でサービスの構築や販売・サポートについても書いていきたいなと思っています。
免責事項
本書に記載された内容は、情報の提供のみを目的としています。従って、本書を用いた業務やサービス選定などは必ずご自身の責任と判断によって行ってください。これらの情報による業務やサービス選定などの結果について、著者はいかなる責任も負いません。
本書は、2022年01月時点での内容です。本書の中で登場するサービス・知識については、著者は一切の責任を負いません。
会社名、商品名については、一般に各社の登録商標です。TM表記などについては記載しておりません。また、特定の会社、製品について不当に貶める意図はありません。
本書の一部あるいは全部について、無断での複写・複製・アップロードはお断りします。
第1章 非エンジニアが1人でSaaSを開発するには
ここでは非エンジニアがSaaSを開発する方法としてどのような方法が取れるかを整理していきます。本書で取り上げるのはニーズ発見までですが、本書より後にどのようなことを書こうとしているかにも触れます。
非エンジニアが1人でSaaSを開発することはできるか
非エンジニアが1人でSaaSを開発する方法としてまず思い浮かぶのは、ローコードやノーコードです。ただ、実際にノーコードのサービスを調べたり試してみたのですが以下の課題があると感じました。
・機能が豊富なため最初に覚えることが多く取っ掛かりが意外と難しい
・1ユーザにつき月額数百円などのユーザ数課金のサービスが多く、プロダクトを作って販売することに向いていない
そのため、非エンジニアが1人でSaaSを開発する方法として以下の流れを模索したいと考えています。
・自分が業務上困っている課題に着目してアイディアを明文化する
・サービスが完成した想定の提案資料を作成する
・Webデザインツールで画面案を作成する
・提案資料及び画面案による想定顧客へのインタビューでフィードバックを得る
・フロントエンド及びBaaS(Backend as a Service)、開発技法を学習サービスで短期間に集中して学ぶ
・コアの機能に絞ってサービスを開発する
この流れをご覧になって「結局プログラミングの学習が必要じゃないか」と思われた方がいらっしゃるはずです。それはその通りなのですが、1人で要望を受けて改善を行っていくには最低限の自由度を確保するためにフロントエンドを開発できることが必要と考えました。
バックエンドの部分はBaaSを活用することで学習時間を最短化していることもポイントです。
本書ではフロントエンドやBaaSの学習を行う前の、想定顧客へのインタビューまでを取り上げます。
開発をした後の販売・サポートについて
エンジニアの方が実際にBtoB向けのSaaSを1人で開発している実例はあります。そのため、学習の流れが確立できれば非エンジニアが1人でSaaSを開発することは可能です。
ただし、1人で開発後の販売やサポートまで行うとなると実現難易度が一気に上がります。
そもそも、BtoBのSaaSではまず販売主体が法人でなければSaaSを購入してもらえない可能性が高いです。そのため、ある程度SaaSの販売の目処が立った段階で法人を設立するか、会社員として自社の事業に貢献するためにSaaS開発を行うかのどちらかになると考えます。
本書より後の本でどのように1人での販売やサポートも取り上げたいと考えており、現時点でのアイディアを書きます。
・販売ターゲットを大企業とすると各企業に対する営業が必要となるため、中小企業を対象とする
・集客はリスティング広告を中心に行う
・サービスのホームページはざっと見るだけで概要を把握できるように分かりやすく作る
・無料トライアルを数ヶ月用意し、気に入った場合にはクレジットカードで購入できるようにする
・サポートはできるだけチャットボットで解決できるように、開発当初から仕様情報などをチャットボットにインプットしておく
販売やサポートについては、もっといい方法や実際に1人でBtoBのSaaSの開発・販売・サポートまで実施している実例があれば是非私のTwitterまでDMでもリプライでもご連絡いただければ幸いです。
おわりに
以上が本書のまえがき及び1章となります。
まえがき及び1章の内容はこれからどんどん増えていくかもしれないので、今後の本記事の成長にご期待ください!
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もう一本、「プロダクトづくりのための挑戦とその成功・失敗談を綴るアドベントカレンダー powered by プロダクト筋トレ Advent Calendar 2021」の12/25枠として記事を投稿予定なので是非読んでください。
お読み頂きありがとうございました!
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