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感銘を受けた数学「世界をつなぐ夢幻の等式」

こんにちは。和からの数学講師の岡本です。
おなじみになってきました、岡本の「感銘を受けた数学シリーズ」、本日は第4弾です。
今日は魅力的な等式“ポアソン和公式”についてお話をいたします(かなりマニアックですのでご注意ください)。

このポアソン和公式は個人的に最も好きな等式で、どれだけ好きかというと、自分の名刺に載せてしまうほど好きです。

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1.出会いはゼータ。

突然ですが、みなさんは「ゼータ関数」ってご存じですか?実はたくさんの「ゼータ関数」というものが存在しているのですが、ここではそれらの“始祖”ともいえる「リーマン・ゼータ関数」についてお話します。

リーマン・ゼータ関数とは、天才数学者ベルンハルト・リーマンによってはじめて定義された以下のような複素関数です。

ζ(s):=∑n=1∞1ns(Re(s)>1)

この関数で有名なのが未解決問題である「リーマン予想」で、「ζ(s)=0となる複素数sは負の偶数と直線Re(s)=1/2上にあるものが全てだろう」というものです。これは人類の存亡がかかっているというと大げさですが、それぐらい重要な未解決問題です。何せ、1億円の賞金首です。詳しくは以前のマスログで解説していますので、興味のある方はご覧ください。

さまざまな研究がなされているリーマン・ゼータ関数の著しい性質の一つに「関数等式」というものがあります。ガンマ関数といわれる特殊な関数Γ(s)と円周率πを用いて以下のような等式が成り立ちます。

π−s/2Γ(s/2)ζ(s)=π−(1−s)/2Γ((1−s)/2)ζ(1−s).

つまり、複素数「s」と「1−s」の間で、ある種の対称性があることを主張する大変美しい等式です。この等式も十分魅力的なのですが、なぜこの等式が成り立つかという「ルーツ」をたどっていくと、そこには「ポアソン和公式」があるのです。

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<文/岡本健太郎>

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