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Vol.25 「個別最適な学び」の主語は誰?

 後輩と「個別最適な学び」について話すと一人一人に合ったプリントなんて作っていられないですよねって言われて、おいおいって思ったのでちょっと書いてみたいと思います。


1.誰が個別最適化するのってこと

 見出しで既に書いてしまいましたが、個別最適化を行なっていく時の主語は誰でしょうか。もちろん「児童生徒」(以下、学習者)って答える人が多数だと思います。そう答えるのですが、自分の授業や生活での支援を考えてみると主語はそうなっているでしょうか。冒頭で話しました後輩についてですが、プリントを行うのは学習者ですが、「こういう個別での学習を用意した」のは、「教師側」ですね。せめて多くある学習方法の中から学習者自身がプリントを選択していてそれに付き合ってプリントを作成しているということであるならばいいのですが、そういうわけでもなさそうです。
 やはり個別最適化してあげるのは、教師のようです。

2.個別最適化ってどうするの?

 個別最適化するのは、学習者です。学習者が自分に必要な学習の方法や進度を考えて「自分に最適化」するのが目的だと思います。そのためには、相反するかもしれませんが、こちらが「仕込む」ことが必要になります。
 何を仕込むかというと
・今の自分ってどこにいるのか(学習的にも心理的にも)
・どうやって学習を進めていけば良いのか
・どうやって自分の理解度を分析すればいいのか
・どうやって自分の学習する方向を決めていけばいいのか

 こういったことを仕込んでいくことが必要です。自分で学習の方向性を決定する機会を与えて、仕込んでいきます。どこまでできていればいいのかは、目の前に学習者によって異なると思いますが、必ず一人一人の学習の進度と深度を教師側がフィードバックすることで成果が出て来ると思います。
 私がこのことについて丸パクリさせていただいているのが
 「けテぶれ」「QNKS」「心マトリクス」を提唱している葛原祥太先生です。

学力や学習するだけのことにとどまらずに、「自分」について考えることができるのかというところまでを網羅しております。Voicy等でも配信をしていますのでぜひ聞いてみてください。

まとめ

 個別最適化とは
・個別最適を教師が学習者に提供するわけではない
ということです。個別最適な学びを自分で考えて、自分で見つけ、自分で最適化することができるように支援していくことが目的です。
 学びの仕組、思考の仕組、自分の心の仕組を認識し、自分自身の位置を知り、より良い方向へ進んで行く、このサイクルをどんどん回してくことです。
 どんな仕組作りが必要なのかは、まだまだ勉強していきます。
 

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