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栗の和菓子の最高峰|栗粉餅 とらや

「ベスト・オブ 栗の和菓子は?」と聞かれたら、迷わず「栗粉餅くりこもち 」と答えます。これ、けっこう同じ答えの人は多いのではないでしょうか・・?本当に美味しいので、もし栗がお好きなら一度は絶対食べてほしい和菓子です。今回は栗粉餅への「愛」を思う存分語ります。

はじめて食べたときの衝撃

栗のお菓子に何を求めるのか?そんなことを考えて食べる人はあまりいないでしょうが、栗粉餅をひと口食べたとき「これは思い求めていた栗の和菓子だ!」と強く思いました。

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写真を見ていただくとおわかりのように、栗きんとんとあんこの間には求肥が入っています。かなり薄いのですが、これが一枚あるだけでホロホロした栗きんとんに、もちーっとした食感と幅を加えてくれるんですよね。

一般的に、栗のお菓子というと素材を活かすためにシンプルなものが多い気がします。材料は栗と砂糖だけしか使っていません、というもの。それが出来るのは高品質の栗の証なのかもしれませんが、ちょっと物足りなさを感じていたんです。せっかくお菓子に生まれ変わらせるなら、もう一捻りあってもいいんじゃないか・・と。

その点、栗粉餅は栗という素材の良さも活かしながら、一枚の求肥とあんこで味に奥行きを加えています。中のあんこの主張しすぎない甘さと極限に薄い求肥は、栗のうまみを最大限に引き出してくれています。毎年毎年、栗粉餅を一口食べると「今年も美味しい栗が出来てよかったー」となぜか感謝までしてしまいますね。

とらやの栗へのこだわり

とらやのHPには、栗へのこだわりが記されています。その年の気候によって栗の出来具合も違うのでしょうが、毎年何度食べても同じ味・同じ感動があるので、微妙に配合を変えているんでしょう。

<栗菓子のこだわり>
栗の出来・特徴は年により変わるため、毎年産地訪問を行ない、実際に新栗を試食し、風味の強弱や色、粘り、大きさなどを確認・判断した上で、 菓子に使用しております。質の高い栗が確保でき次第、栗菓子の販売を開始いたしますので、販売期間は前後する場合がございます。 また、栗の確保の状況により、商品が変更になる場合もございます。

ところで、このそぼろ状のあん、こんなに美しくつけられるのはプロでも難しいと聞きました。一度和菓子教室で試しにきんとんを作ったことがあるのですが、ふんわりつけようとするとポロポロと落ち、落ちないようにおさえると潰れてしまいました。普段何気なく食べていますが、和菓子を生み出すには相当の技術がつぎこまれているんですね。

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栗粉餅以外にもおいしい栗菓子は

栗粉餅以外でも、とらやで好きな栗菓子は「栗あんみつ」です。こちらはテイクアウトではなく、喫茶室で食べられます。栗あんみつの提供は10月から。来月も和菓子好きにとっては忙しくなりそうです。

ところで、栗の和菓子といえば、栗蒸し羊羹もありますね。こちらについてはここのが一番!というのは見つけられていません。3年ほど前higashiyaの栗蒸し羊羹を食べて感動しましたが、ここ1、2年の出来にはあまり感動はなく・・。いくつか有名なお店のも試してはいるのですが、まだまだ探求は続きそうです。

▼ とらやの「栗蒸し羊羹」(なんだかんだ言いながら結局いつも買う)

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とらやTOKYOはお一人様でも行きやすい

最後に、とらやTOKYOへの行き方を動画で載せておきます。どの店舗も好きですが、東京ステーションホテルに入っているこちらの店舗は静かなので一人で行くのにちょうど良いです。

六本木店は気軽に、帝国ホテル店はどっぷり浸りたい時、赤坂店は友達や家族と、と使い分けています。他の地域の店舗にもぜひ行ってみたいですね。


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