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アスルクラロ沼津VSFC今治 勝利の女神は細部に宿る

 皆さんこんばんは。なんと清水エスパルスからジュニア選手がレンタル加入しましたね。J1のクラブと若手選手をレンタルに出す関係を結べるのは、お互いにメリットがあるので個人的にはこの関係が続いてほしいと思います。それでは目次です。

1.両チームのスタメン

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 どちらも4-4-2のフォーメーション上はミラーゲームでした。今治は4バックのままビルドアップをする時と、ボランチが降りてきて3バックでビルドアップをするときの2パターンありました。沼津は徳武選手に代えて後藤選手、渡邉選手が先発起用されました。

2.沼津の攻撃面

 この現代サッカーで、足元のあるCBはとても重宝されます。なぜかというと、攻撃の際GKを除けば1番プレスを受けにくいのは当然CBです。そしてこの試合、後藤選手は安在選手への素晴らしいパスが見られました。後藤選手の存在はこれから重要になってくると思います。また、

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 15分2秒のシーン。この時、後藤選手は「虹介もう1個前」というコーチング通り2トップの両脇のスペースでボールを受け、相手の4-4-2の守備に対して効果的な攻撃をできていました。ですので、後藤選手の存在はこれから重要になってくると思います。

 ですがこちらの図をご覧ください。

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 こちらは2分14秒のシーンです。この時、ロングボールで裏を狙うのならば

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 図に円で表したスペースに選手がいる必要があります。このスペースにいると

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 この時はボールが流れたので良かったですが、もしSBにはじき返された場合は、ここで回収することができるので、相手に回収され押し込まれるリスクが減ります。ここと同じような現象が起きていたのが41分32秒のシーン。

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 この時、裏を狙ったのか安在選手を狙ったのかわかりませんが、この時も円に表したスペースにいるべきだったと思います。

また、このトレーラーゾーン(図に円で表したスペース)に選手がいるシーンが少なかったので、サイドの選手が孤立してしまうシーンも幾つか見られました。

サッカーは人間がやるスポーツなので、判断ミスがおこるのは仕方がありませんが、トレーラーゾーンにいないシーンが少し多かったので取り上げさせていただきました。

3.浸透してきた共通意識

 ここではSBとCBの間を狙う意識について書いていこうと思います。まずはこの図をご覧ください。

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 これは23分17秒のシーンです。この時、安在選手と佐藤選手が試合の流れ上縦関係になっていました。そこで注目したいのが菅井選手の動き。この時菅井選手は広がったCBとSBの間を

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 このように飛び出していきました。ここでは防がれてしまいましたが、菅井選手は中盤の選手なので、クロスの質も上がると思います。

この動きを普段トレーラーゾーンにいる役割をしていない選手ができていたのが、SBとCBの間を狙う意識が浸透してきた証拠だと思ったので取り上げさせていただきました。

4.失点シーンの分析

ここからは失点シーンの分析をしていきます。まずはこの図をご覧ください。

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 こちらは27分43秒のシーンです。この時、佐藤選手はボールを持っている選手に対してプレスをかけたのですが

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 このように、佐藤選手はトレーラーゾーンにいる選手へのパスコースを切りながらプレスをかける、カバーシャドウといわれる動きをできておらず、パスが通されてしまいました。普光院選手も後ろにいる2トップへのパスを警戒して、出ていくのが遅れてしまい、失点に繋がっていました。24分17秒のシーンでは染矢選手がカバーシャドウをしていたので、カバーシャドウをする前提の守備だとしたら、この失点は戦術の不備ではなく、個人のミスが原因だと思います。

5.選手の成長

 最後に取り上げたいのが安在選手。僕はここ最近の試合で、安在選手が1番成長してきていると思います。特にポジショニングの面。こちらの図をご覧ください。

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 こちらは安在選手のサイドでCBがボールを持ったシーンです。この時、安在選手はきちんとボールを受けられる角度まで下りてきています。また、こちらの図をご覧ください。

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 これは後藤選手のサイドにボールがあるときのシーンです。この時、安在選手が高い位置を取ることが重要になります。なぜかというと、SBはスペースを空けてしまうので安在選手をマークできず、マークするのはサイドハーフの選手になります。なので、サイドハーフがついてこなければフリーで受けられ、ついてきた際は

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 このように、低い位置になってしまいます。なので、もし後藤選手の場所でボールを取られても、カウンターの際逆サイドから中へ入ってくる選手がいません。この現象が起きているのが84分57秒のシーンです。なので、高い位置を取ることが守備にも繋がってきます。

最後に

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