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企業活動の中の「社会規範」と「市場規範」

本を読んだよシリーズ。今回は「予想通りに不合理」です。
行動経済学の本ですが、UXをデザインするために、深めておきたい学術的知識として読みました。

ということで、この本は行動経済学という言葉を知る前から知っていた本で、行動経済学をやるぞとなったときに最初に手に取った本です。

著者の不合理な体験から、実験によって行動を理解していくのは読み物としてもおもしろいです。

そのなかで、今回書くのは、「社会規範」と「市場規範」についてのお話。

「社会規範」と「市場規範」

社会規範と市場規範は簡単に言うと、

社会規範=人を思いやる気持ちの元で行動すること
市場規範=利己的に(特に自己の利)行動すること

社会的なつながりとの間に市場価値(つまり、お金)を持ち込むと、社会的なつながりは存在できなくなり、金額的な損得の感情で物事を考えるようになってしまう。

つまり、お互い様の気持ちを持つべきものに対して、やってもらった対価を求めてしまうと、思いやりの気持ちがなくなり、仕事になってしまう。

これは、特に企業活動の中で、被雇用者と雇用者の評価と対価と「やりがい」や「やる気」についてを考えるのに良い基準になるような気がする。

企業活動の中の「社会規範」

企業はビジネスのなかで、社員に対して「社会規範」と「市場規範」を両立しなければならない。

本来は相対することなので両立することは難しいが、福利厚生やモチベーション、やりがい=社会規範と賃金=市場規範のバランスをとって、両立をしなければいけない。

両立できないのだとしたら、雇用者と被雇用者の関係性に社会規範を持ち込むことが間違っていることになるかもしれない。

企業活動では、「やりがい」や「やる気」に対して、金銭的な話を持ち出してしまうと、それらを失わせてしまうことがある。

マネジメントとしてのバランス

マネジャーは、部下の「やりがい」や「やる気」を評価する必要がある。

これを経営側の市場規範の評価とバランスを取ることで、雇用者と被雇用者の間に立ち、会社組織を成長させる役割を担う。

最後までお読みいただきありがとうございます。 それだけでとてもとてもうれしいです。