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2023年総まとめ 〜ワインとわたしの生きた道〜

プロローグ│物語と光

物語の筋書きは、光の当て方によって如何様にも変化します。

たとえば、誰もがうらやむ成功者のストーリーが、一方では家族崩壊のエンディングを迎えるかもしれません。

あるいは、売れない小説家の鬱屈とした日々が、腕のいい編集者の物語に書き換えられるかもしれません。

光の当て方が変われば、筋書きが変わる。

そもそもストーリーそれ自体は、ただそこに存在しているだけで意味はありません。あるのはただ、日々のできごとだけ。そこに意味を見出すのは、作者であり、読者であり、そしてわたしたち自身です。

2023年の1年は、誰にとってもそうであったように、わたしにとってもいくつかのストーリーが混在しながら存在した1年でした。

キャリアにつまずいた30代のストーリー。子どものできない夫婦の葛藤物語。都会に生きるひとりの女の、どうしようもない日常話――どの「わたし」を主人公にするかによって、わたしの1年はまったく違った顔を見せます。

そこには本来、筋書きはありません。もちろん、絶対的な意味も存在しません。だから、これからわたしがやろうとしていることは、わたしが「見たかった」筋書きを、描き出すだけになるのかもしれません。

わたしが過ごした、意味も筋書きもない2023年。

光を当てるのは、もちろん、「ワイン」です。

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第1章│卒業

1月

近所のワイン屋の閉店」という、わたしにとっての晴天の霹靂から2023年がはじまりました。

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