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樽ドネはお好きでしょ?〈アメリカ/シャルドネ〉
こんにちわ(^○^) 3000円ワインの民、ますたやです!
さて、本日ご紹介する3000円ワインは、樽のきいたシャルドネ… 通称、樽ドネです。
樽ドネ… みなさん、お好きですか?
実はわたし一時期、樽のきいたワインが飲めなくなる樽スランプというものを経験したのですが、
▶ 樽スランプについてのリハビリ記事はこちら。
おいしい樽ドネを飲むことによって、樽ドネを克服した、という経歴を持ちます。
こういう経験って、ありませんか?
苦手だと思ってた食べものの、「すごくおいしい」バージョンを食べたときに、「なるほど、こういうおいしさなのか!」と悟って、以降それが食べられるようになる、みたいな経験。
わたしはこれ、しいたけと、里芋、そして樽ドネが当てはまります。
なんていうか、「なるほど、この味の、ここの部分が、こうおいしいんだな!」ってことを概念として落とし込めると、似たような「おいしい」のパターンを、そのなかに見つけられる、みたいな感じです。
そういうわけで、実際のところ、今はほとんど樽スランプは抜けているのですが(よかった…)、それでもわたしはなぜか樽香、なかでも特に樽を使ったシャルドネに対して「苦み」を取りやすいところはあるみたいです。
だから、樽ドネ最高スーパーマックスFUUUUUU~~!!!!みたいな境地に達するには、今しばし時間がかかりそうな予感がしています。
さて、そんなわたしと樽とのお付き合いですが、それでも心に残る樽ドネは、いくつかあるんですよね。
今日はそんな樽ドネを、思い出してみたいと思います。
ヤルデン シャルドネ 2018 [¥3410]
![](https://assets.st-note.com/img/1643531142843-gQkAzHXGXj.jpg)
こちらは、樽スランプにおちいる前に出会っている樽ドネです。2020年5月に飲んだ記録が残っていました。
イスラエルのゴラン高原で造られているワインで、非常にリッチでパワフル。パイナップルみたいなフルーツ感に、がつっとした樽香が香ります。
なにせ、近所のソムリエからは、「樽々しい」という形容詞にてご紹介いただきました。新しい日本語をつくってしまうほどの、つよつよ樽ドネ…!
ただ、ゴラン高原自体の標高は高く(1200m)、冷涼な産地であるため、リッチながら豊かな酸もあってエレガントなワインに仕上がっています。
こちらのシャルドネの上位ランクの白ワインは、オテル・ド・ミクニのペアリングコースにも選ばれています。
きちんとおいしい樽ドネ、それがこの樽々ヤルデン様なのございます。
菊鹿 シャルドネ NV [¥2913]
![](https://assets.st-note.com/img/1643532316894-Jhs7fLI37k.jpg?width=800)
こちらは、熊本が誇るワイナリーである、菊鹿ワイナリーさんのシャルドネです。
ヴィンテージ違いのステンレスタンクのシャルドネと、樽熟の樽ドネをブレンドさせているタイプ。
これね… うまいっすよ。トロピカルフルーツ系のリッチな香りと、お花みたいなフローラルな香り。そこに樽が主張しすぎずに存在していて、特に早飲みするにはバランスがいいです。
とはいえ、菊鹿さんは「樽熟シャルドネ」が有名。わたしも現地に行って2019年をテイスティングしましたが、正直まだまだキビキビしていて、全然もっと寝ててください…!という印象。
▶ 菊鹿ワイナリーまでうまい酒を求めに向かった記事はこちら。
樽熟様はただいま我が家のセラーのなかで、ぐっすりとおやすみになられています。
あと2年くらいかなぁ… 熟成って、感覚むずかしいんですよね。
どなたか「今だ!」ってタイミングがわかったら、ぜひコメントやTwitterで教えてください…!
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アルパカ シャルドネ・セミヨン 2020 [¥668]
![](https://assets.st-note.com/img/1643533442186-XPsYL1Q6CF.jpg?width=800)
友人と少人数のワイン会をしたときに「ちょっと飲み足りないね~」と言ってちかくのコンビニに出かけ、手に取ったアルパカ。
もう酔っぱらってるし、正直飲めればなんでもいいや~と思いながらひとくち飲んでみて、思わず目を見開きました。うまっ…!
ハッピーなトロピカルフルーツ感に、けっこうしっかりした樽香。
いかにも樽ドネなんですが、実はこの頃、すでに樽スランプにおちいっていたわたくしますたや。アルパカの樽は飲めました。なぜか。
たぶん、シャルドネにブレンドされているセミヨンのおかげかと思います。セミヨンがかもしだす、ふくよかさや甘やかさによって、”苦み”を感じにくかったんじゃないかな。
つまり、ワインを飲みなれてないかたでも、飲みやすいワインなのではないかと思います。
正直、アルパカに対する見方が変わりました。アルパカ、推せる。
コンビニで適当にワインを選ぶなら、アルパカワイン、いいと思います。
なんとなく親近感もあるしね🐑、おすすめです。
ヴァンサン・ジラルダン ペルナン・ヴェルジュレス レ・ヴィエイユ・ヴィーニュ [¥6000円 前後]
![](https://assets.st-note.com/img/1643534117210-yTCGe4L7ph.jpg)
前述のアルパカワインを飲んだのが、2020年11月28日。この頃わたしは、すでに樽スランプにおちいっていた、とは先ほどお話しました。
そうなると、どうなるかと言いますと、
ワインショップに行っても、「これ、樽きいてます…?」とこわごわきく始末。
せっかくおいしいワインを飲んでも、「うん、おいしい、…樽の部分以外は…」と、妙に技巧的な飲み方をすることになっていたんです。つらい。
このヴァンサン・ジラルダンと出会ったのは、夏まっさかりの2021年7月の三連休。
ワインエキスパート試験の1回目に落ちたわたしが、バッカスに導かれてうかがった稲葉さんの本店、通称イナバタケでのことでした。
▶ バッカスによるイナバタケへのお導きの記事はこちら。
こちらのペルナンベルジュレス、確か元値は6000円ちかくしていたと思いますが、アウトレット品による割引(たぶんエチケット汚れ)で、4000円台で手に入れることができた… と記憶しています。
このワインが、めちゃくちゃおいしかったんですよ。
熟した青りんごのような蜜感と、フレッシュさを感じる酸味。厚みがあるのにまろやかという、絶妙なバランス感覚。
そこに、もはや美しいほどの樽香がふんわり立ちのぼっていて、思わずためいきが漏れるほどでした。余韻の長さは、ワインの高いポテンシャルの証。
若干の熟成が、ちょうどいいこなれ感をかもしだしていました。
「樽が… うまい…」
アルパカワインから数えること、実に9か月。長きにわたる、スランプでした。
わたしはここでようやく、「樽があるからこそうまい」ワインと、ふたたび出会うことができたのです。
このペルナンベルジュレスによって「樽のおいしさ」を直感的に理解できたわたしは、その後みるみる樽を克服し、今にいたります。
もはや今となっては「今日は、樽のきいたシャルドネ、あります?」などと、スマートに樽ドネをチョイスすることだってできます。えっへん。
いやあ、でも、ほんとよかった。このまま一生樽が飲めない身体になってしまったのかと思いました。
そんな、樽ドネとのお付き合い。一度離れたからこそ、その魅力を再認識することができた、のかもしれません。
まだまだこれから長い人生、ワインともいろんなことがあるとは思いますが、きっといつか互いに理解できる日がくるはず――そんなことを思った、樽スランプでもあったのでした。恋か。
さて、そんなわけで3000円ワインの樽ドネでございます!
ヴィントナーズ・リザーヴ・シャルドネ 2019 [¥3190]
![](https://assets.st-note.com/img/1643535684259-jRg6zynyBn.jpg?width=800)
<ワインdata>
国:アメリカ(カリフォルニア) 種類:白ワイン 品種:シャルドネ ヴィンテージ:2019 生産者:ケンダル・ジャクソン インポーター:エノテカ
<バランス>
酸味★☆☆☆☆ 糖度:★★★☆☆ 香り:★★★★☆
![](https://assets.st-note.com/img/1643535810214-aR12C0grki.jpg?width=800)
アメリカはカリフォルニアの有名ワイン、ケンダルジャクソンです。
エノテカさんが年末に開催されていた「3本で1万円」のセット売りの際に、「そういえば飲んだことないよね~」と言って、購入いたしました。
外観は意外とややあわめながら、そこはさすがのカリフォルニア、グラスをまわすこともなく立ちのぼるバニラやバターの香り。そう、これはつまり、つよつよの樽香…!
パイナップルやマンゴーのような南国系のフルーツの香りに、リッチでまろやかな樽香がただよっています。酸は穏やかで、全体的にふっくらとした印象。こりゃ、おいしいに決まってる。
そうそう、これこれ!と嬉しくなっちゃうような、いかにも『The・樽ドネ』といったテイストです。
もうね、なんていうんでしょうか。
こう、「樽ドネ然」としているというか、自分が樽ドネであることをはっきりとご自覚なさっているというか、このワインにはもはやそういう、堂々たる樽ドネ感を感じます。
樽香ってわたしに限らず、実はちょっと好き好みがわかれるところではあって、あまりに強いフレーヴァーは好まれなかったり、なんていうか、あまりに強いとちょっとズルいというか、だってそれワインっていうか樽味じゃん!みたいな、そういう感覚を抱かれることもなきにしもあらず、と思うのですが、
この樽ドネの「我、樽ドネなり」という自信満々の姿勢には、思わず一礼を送りたくなりました。
なんていうか、わたしたちも、こんな風に自信を持って生きていきたいよねぇ…!といいますか。
わたしは、わたし。
そんな凛とした姿勢を思い出させてくれた、懐の深い樽ドネ、ケンダルジャクソン。
まだまだこれからの樽ドネとの出会いが楽しみになってくる、そんな夜を過ごしたのでした…^^
それでは、今日はここまで。お読みいただいてありがとうございました!また次の3000円ワインか、ワ活でお会いしましょう♪ 3000円ワインの民、ますたやでした(^○^)
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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。3000円ワイン以外のワインについては、Vinicaにて夫が更新中。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。夫はワイン検定講師もつとめます。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!
twitter:@3000wine_tami
Instagram:@3000wine_no_tami
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