見出し画像

[3000円ワイン]キャンディ香「じゃないほう」のベーリーA〈日本/マスカット・ベーリーA〉

先日、渋谷東急プラザにて開催されていた『ニッポンのいいお酒。』に行ってまいりました。

イベントInstagramはこちら

こちらは、各地で開催されている「日本ワイン(+α)」の試飲イベント。いくつかの価格帯の中から、自分に合ったプランを選んでワインを飲み比べることができます。

じっくり飲みたい派の我が家は「飲み比べセット」にしました
多種多様な日本ワイン(+α)がずらり

イベントは毎回テーマが異なっておりまして、今回は「国産スパークリング」でした。次回は2/1から横浜開催。テーマは「スイーツ&ワイン」なんだそうで、バレンタインも近いし、楽しそう~!🍫


さてこのイベント、基本は「ワインがたくさん飲める」イベントなのですが、たまたまお客さんが少ない時間にうかがったためか、スタッフさんが1杯1杯しっかり説明くださいました。

そのなかで「最近わたし、樽熟のマスカット・ベーリーAにハマってるんです」とお話したところ、こんなお話をいただきました。

「ベーリーAは、”キャンディ香”をあえて出すようにする造り方と、”キャンディ香”を抑え気味にした造り方があるんです。自分は個人的には、抑え気味にした造り方のベーリーAが好きなので、ぜひそれも一度飲んでみてください」

なるほど?

言われてみればこれまで飲んで来たベーリーAは、いわゆる”キャンディ香”と呼ばれる香りが「出ている」タイプがほとんどだったと思います。というか、それを”抑えた”造りがあるなんて、そんなの知らなかった…!

というわけで、帰り道に立ち寄ったIMADEYAさんで「こ、これだ!」とひと目惚れしてつれ帰ってきたのが、この #3000円ワイン だったのでした。

プライベートリザーブ マスカット・ベーリーA 2017[¥3630]

<ワインdata>
国:日本 種類:赤ワイン 品種:マスカット・ベーリーA ヴィンテージ:2017 生産者:都農ワイン インポーター:―

<バランス>
酸味★★★☆☆ タンニン:★★☆☆☆ 香り:★★★☆☆

こちらは、宮崎県の都農(つの)ワインさんが造るワインです。
都農さんは以前にも、おなじく3000円ワインである「シラー」をいただいたことがあります。

宮崎県といえば、ヤシの木ロードが印象的な日本の南国。このあたたかい町でワインが造られているなんて、それだけでおどろきです。

さらに驚きだったのは、そのクォリティなんですよ。

外観は鮮やかで明るく、すこしオレンジ色がかっています。ヴィンテージが2017とのことで、すこし熟成が進んでいるのだと思われます。

ちなみに、都農さんのプライベートリザーブMBAは、これが現行最新ヴィンテージ。十分に熟成させてから市場に出すタイプのワインであるようなんですが、日本ワインとしては比較的珍しい…というか、「よく頑張って耐えてくださった…!」と、固い握手を交わしたい気持ちに。

グラスからはかすかなバニラの香りと、ふんわりとした果物の香りが立ちのぼります。しかし、それもあくまで控えめ。特に開けたては香りが繊細で、「あれ?もしかして開いてない?」ってちょっと戸惑ったくらいでした。

マスカット・ベーリーAってね、もうグラスに注いだ瞬間から「どっひゃ~~~~♡♡♡」ってなるのをいっそ楽しんじゃうくらい、印象的でチャーミングな香りのワインが多いです。
でもこれはなんていうんだろう、「ふむ?」って1回グラスから顔をあげる、そんな隙間ができる感じだったんですね。

ところが、ひとくち飲んでみるとこれがちゃんと、果実味があるんですよ。驚くほど酸も綺麗に出ていて、それが後半に向けてスーッと伸びていきます。「南で造ったワイン」って、なんとなくふくよかなイメージを持っちゃいますが、そんなうわべの知識がことごとく破られていきます。すみませんでした。

そして飲み終わったあとに残る、ほのかなバニラの香りと、ふんわりとした優しい果実の香り…

え?と思いました。え?これ、ほんとにマスカットベーリーA?
間違えてピノ・ノワール混ざってない?

温度が次第にあがるにつれ、だんだん香りは豊かになっていきます。それでも最後まで自己主張は柔らかく、あくまで繊細&エレガント。しかもここに、ベーリーAらしい「かわいらしさ」がかすかに見え隠れするんですよ。最後の1杯は、いじらしいような淡く上質な香りに昇華されておりました。

いや…美味いな…!

ちなみに「マスカット・ベーリーAが飲みたい!」と思ったときに飲むなら、わたしはまだ、キャンディ香を感じられるワインが好みだと思います。マスカット・ベーリーAが飲みたい気持ちは、マスカット・ベーリーAにしか埋められない。

でも、このワインはなんというか、そういう品種特徴を超えて、「ワインとして美味い」ワインだったと思います。
いやぁ…それってある意味、ワインの楽しみ方の本質なんじゃなかろうか…

なお、こちらのワイン、ワインSNS界の「南アパフェおじさん」(※ご本人談)として大活躍中の、KOZEさんが激推ししてたので知りました。敬意を表し、ここに当該ブログを掲載いたします。おすすめしたくないって言ってるのにおすすめしちゃったえへへ。

若者がお酒を飲まなくなって久しく、ワイン界隈、というか「お酒」界隈の人口は全般的にゆっくり先細り傾向です。こういった先達のみなさまの努力(と飲酒)のおかげで、わたしが美味しい3000円ワインを飲めているのかと思うと、頭が上がりません…!

というわけで、noteのワイン界隈のみなさまにおかれましても、どうか今後とも楽しい記事をたくさん読ませてくださいませ!よろしくお願いしまーす😄


それでは、ここまでお読みいただいてありがとうございました♪3000円台のワインをこよなく愛する3000円ワインの民、ますたやがお送りしました🍷

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)、夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年J.S.A.認定ワインエキスパート取得、2022年コムラードオブチーズ認定。夫もワインエキスパートを取得、現在はWSETLevel3を英語で挑戦中の、ワイン大好き夫婦です!

▶ 詳しいプロフィールはこちら!TwitterやInstagramもフォローお気軽にどうぞ♪

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

サポートでいただいたお駄賃は、バッカスへの課金に溶かしていきます!