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エッセイ オンライン授業

吾輩らは「zoom」というオンラインサービスを用いて遠隔授業を受けている。

卒論に関する報告が多く、顔を合わせる必要があるので、このサービスには大変世話になっている。しかし、対面授業の魅力には到底敵わない。空気感がわからないのが、何より我々受講生にとっては辛い。

今日、大学の師と話すことがあったが、どうやら師にとってもオンライン授業は大変らしい。準備の準備やら、学生の反応やら、またその反応に対する反応やらで、忙しいらしく、心労甚だしいとのこと。

後、オンライン授業の弊害における吾輩と師の間で一致した点としては、「余韻が残らない」ことが挙げられる。

想像していただきたい。
「じゃあ、授業終わりまーす」と言って授業が終わっていく虚無感というヤツを。

あれは意外に寂しいものである。
通常の授業では、終了時となると、「いやー終わりましたな」「疲れましたな」「今日の〇〇はムツカシかったノォ」と授業の話に花を咲かせることができる。さらに、授業後に駄弁ることだってするだろう。

それがオンライン授業となると、どうであろう。何も残らない。
残るのはいつもの自室。
殴り書きされたレジュメ。
「zoom」の表示が消えたパソコンの画面。

「嗚呼!虚しい!」吾輩は叫ぶ。
余韻が欲しい!充実感も特にない!
なんか質問もしにくい!

「ぬおおおお!」

吾輩は師匠に言う。
「飲まないとやってられません。このままだと、李朝になります」

師曰く、
「じゃあ飲みに行こう」

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