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台湾夜市でつかまえて

*今から5年前の文です。

二度目となる台湾ツアーの準備を毎日している。

アジアへの旅のきっかけは
部屋を借りていたベルリンからのオープンチケットで中国、韓国経由が安いこととアジア人でありながら 日本近隣の国がどんな有様なのかを知らない 景色を掴みたいという焦燥感から始まった旅は気づけば四年目を迎える。

ライブをやればやる程に課題がみえ 時にその果てしなさに 途方に暮れながらも 思考は歩きながら行う物だと 疲れ切った身体に まだまだ
歩かせたい土地と 心には見せたい風景がありありとあるのを感じる。

日本にいる時は 四季の移り変わりに
引っ張られるように 曲を生んでいるが 沖縄の小さな小さな島に住んでいたこともあり 南の国には とりわけ懐かしさと 四季とはまた違う 常夏のあの気怠いサウダージを感じる。

台湾に初めて行った時
九州程の国土の中に 山 川 海
溢れんばかりの魅力が詰まった
これは東アジアのいいとこ取りな島だ!と実感した。

とりわけ 台南の駅に一人降りたったときの あの 夏 一番 青かった空は
死ぬ一週間前 走馬灯の如く浮かびあがる 人生という映画のワンシーンたる切なさを持って未だ心の奥底に鮮明に迫りつづける。

台湾にいるとき 台湾のことを想うとき 自分は幸せと儚さを感じつづける。

ライブを見に集まってくれた人等の
表情 台湾夜市の狂騒劇
セブンイレブンいっぱいに広がる
八角の匂い
アスファルトに張り付いたまま 動かない野犬
色とりどりの海産物
涙あふれる小龍包
フルーツスムージー
タピオカミルク
生蝦
野外で食べたタンツーメン
〔度小月但仔麵〕
数限りない 素材と味との出会い
思い出は食と共にあり

ああ台湾! 台湾! 台湾 !台湾!

人生が100あるなら 私を台湾人にして 死ぬ程に 台湾料理を食べまくる人生にして

この魅力的な島に行く日が近い

台湾 夜市でつかまえて



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