「あれ以降、ギャルゲーをプレイすることはなくなった」一宮真純氏に聞くその真意

Leafより発売された「WHITE ALBUM2 -introductory chapter-」は今月の26日に発売から14年を迎える。

2021年12月に「WHITE ALBUM2 -closing chapter-」としてPC版は完結。その後も、PS3、PSVitaと媒体を変え愛され続けた本作は2018年のEXTENDED EDITIONの発売により一つの区切りを迎えた。

普段から本作品の大ファンだとと語るエリート剣客アイドルの一宮真純氏に、作品の魅力や感想、これまでのギャルゲー史と現在のかかわりなどを余すところなく伺った。

インタビュアー:
 一宮さんはTwitter上でもたびたび、WHITE ALBUM2について言及されています。この作品との出会いから教えてください。

一宮氏:
 それを語るにはいかにしてギャルゲーにハマっていったかを語る必要があります。当時、ミーハーだった僕は漫画やアニメに飽き、新たなエンタメに飢えていました。そんな時にギャルゲーと呼ばれるジャンルがあることを聞き、「まだ触れていない琴線に触れるものがあるのではないか」と思ったのがきっかけです。

インタビュアー:
 いわゆるオタク界隈とは違う一般人の目線だと漫画・アニメなどは一般的にも普及されているものですが、ギャルゲーはそうではないようにも感じます。

一宮氏:
 僕自身もギャルゲーに関しては存在そのものすら知りませんでした。ただ好きなアニメである「Fateシリーズ」(Fate/stay night、Fate/Zeroなど)がギャルゲー原作の作品であることを知りその存在を知りました。アニメ版はあくまで原作の1つのルートをアニメ化したにすぎす、原作には他のルートもあるということに衝撃を受けました。

インタビュアー:
 確かに通常アニメ・漫画には決まった1本の話しかありません。複数のルート・結末を用意するギャルゲーは少し珍しいかもしれませんね。

一宮氏:
 大好きなFateの他の話が読みたいと思い始めたFate/Stay nightは衝撃的な作品でした。ルートにより主人公や登場人物がまったく違った行動をとる姿はとても斬新でギャルゲーという世界の魅力にすぐに取りつかれたのを覚えています。

インタビュアー:
 ギャルゲーだとどのような作品をプレイされたのでしょうか?

一宮氏:
 実は本数はそれほど多くありません。どちらかといえばギャルゲーの主題歌が大好きで実際の作品はプレイしていないというものも多いんです。ただ人気作といわれているものはいくつかプレイしています。「Fateシリーズ」(Fate/stay night [Réalta Nua]、Fate/hollow ataraxia)やSCA-自さん(ゲームブランド「ケロQ」「枕」の制作会社、ムーンフェイズ株式会社代表兼シナリオライター)の「素晴らしき日々」や「サクラノ詩」、古い作品だと「車輪の国、向日葵の少女」や「G線上の魔王」(ともにAKABEiSOFT2製作)、あとは「はつゆきさくら」(SAGA PLANETS)や「月に寄りそう乙女の作法」なども好きです。「ChuSingura46+1 -忠臣蔵46+1-」(inre)という作品はそれがきっかけで、一時期は忠臣蔵ブームが来ました(笑)

インタビュアー:
 様々なジャンルの作品がありますね。これらはどのようにして見つけたのでしょうか?

一宮氏:
 僕が大好きなネット上の企画に「その年のギャルゲーの一番いい曲を決める」という企画があるんです。毎年それをYoutubeやニコニコ動画にアップロードする方がいて、その動画で「今年はこんな曲があったんだ」と調べるのが一時期は定例イベントでした。その中のコメントで「神作」「これを超える作品には二度と出会えない」などとコメントされる作品は「どんな作品なんだろう」と気になって調べてしまい、ジャンルや設定などに興味を惹かれたら実際にプレイするという感じですね。

インタビュアー:
 音楽が好きな一宮さんらしい入り方ですね(笑)。では今回の本題であるWHITE ALBUM2もそのような出会い方だったのでしょうか?

一宮氏:
 作品自体を知ったきっかけはそうだったと思います。WHITE ALBUM2はめちゃくちゃ音楽が評価されている作品なのでこのランキングにもよく出ていました。ただ曲が多いのか票数がばらけているようで、上位独占という感じではなかったです。そんな中、コメントされていた「もう2度とプレイしたくない神ゲー」という言葉に強く惹かれました。

インタビュアー:
 まさにWHITE ALBUM2をあらわす評価ですね(笑)

一宮氏:
 プレイ後の今、振り返ると本当にこの言葉の通りです(笑)。それで印象に残っていたのですが、決め手はとあるインターネットのサイトです。このサイトは世の中で発売されたギャルゲーがすべてレビューされているんじゃないかという、ものすごい情報量のサイトで、ギャルゲーマニアの方が感想付きで点数をレビューするんです。この点数がWHITE ALBUM2は本当に異常な高さなんです。最近は見ていないのでわかりませんが、僕が見たときは群をみて高かった。大好きなFateとかよりも(笑)。それで「こんなに評価されているということは面白い作品に違いない!」と手を取りました。

Part.2へ続く。

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