ふわっと口語で愉しむ『言志四録』 今週の言葉「175 知識、見識の乏しい人」+chat「チームワークの要点」
175 知識、見識の乏しい人
世の中、立派な人、賢者ばかりではない。
知識、見識の乏しい人も多い。
でも、そのような人も大切な存在だ。
賢者でなくても、
チームワークがあれば、
よりよい方向を目指せる。
「昔は、立派な人ばかりだった」
という人がいるかもしれない。
だが、それは違う。
知識、見識の乏しい人たちが、
自分たちが知識、見識の乏しい存在であることを自覚した上で、
能力を最大に発揮していたのだ。
(言志録 175世有小人)
◆◇ ◆◇ 訳者の蛇足 ◆◇ ◆◇
(己を知り、全力を発揮すること)
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これまでの言葉は↓
ふわっと口語で愉しむ『言志四録』まとめ
佐藤一斎および「言志四録」については、こちらをご参照ください。
【ご注意】勝手に現代口語に訳すというか、かなり著者なりの言葉になっていますので、ご興味を持たれたら原典にも触れてみてください。
参考:講談社学術文庫 川上正光訳、岩波書店 日本思想体系46「佐藤一斎 大塩中斎」(1980年5月23日第1刷)
M&Aオンラインの著者連載コラム
「M&Aに効く『言志四録』」
「M&Aに効く論語」
chat「チームワークの要点」
簡単に言うなよ、と言われそうなのが「チームワーク」。チームを編成して課題に当たる場合ばかりではなく、偶然にそこにいた人たちだけで急遽チームにすることもあるでしょう。「チームワークだぞ」とか「チームワークでいこう」とかかけ声は勇ましいものの、現実として「うちのチームどうなの?」とか「これ、チームかな」といった疑問も常に伴うものです。
ChatGPTによれば、コミュニケーション、目標共有、役割分担、リスペクト、信頼、コンフリクトの建設的な解決、フィードバック、柔軟性、適応性がチームワークの要点だと指摘してきました。
要点がこれだけあると、どれかが崩れたときに、チームワークは損なわれてしまう危険性がある、とも言えますよね。
もちろん、チームワークを乱す者が出てくることもあるでしょう。排除すればいい、というわけにはいきません。チームワークが乱れるときには、必ず原因があるはずで、それがどこにあるのか原因を明らかにしなければ、誰かを排除しても、また乱れてきてしまうでしょう。
チームワークはそれがうまく働いているときには実感できるものですが、うまく働いていないときには、むしろ疎外感を持つ人が増えてくるでしょう。
ChatGPTにチームワークの問題を整理させて突き詰めていったところ、結果論となりますが、ダイナミクス(関係性、力関係)がうまく働いているときは、チームワークがあると言えるようです。
鶏が先か卵が先か、みたいな話になります。
チームワークがあるのに結果が出ない、ということはあり得ない。十分ではないかもしれないが必ず成果は出るのがチームワークでしょう。もし結果を伴わない場合はそもそもチームワークのダイナミクスは働いていない。つまりチームじゃない。
それだけチームワークの理想は高く、実現するのは難しいのでしょう。