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すばらしい図書館とあのときの本

ご縁があって、初めて、プノンペンにある某フレンチコミュニティの図書館を見学に行きました。本の並べ方やインテリア、雰囲気もろもろすばらしい図書館でした。やっぱり図書館って、夢のつまった場所で好きだなぁ。

世界の美しい図書館

東京に住んでいたころ、武蔵野市の図書館である武蔵野プレイスというところに足繁く通っていました。もうその中に住みたいと思うくらい好きで。そのころ毎晩のように寝る前に眺めていたのが『世界の美しい図書館』という本。めくるめく夢の世界のような、各国の図書館の写真が載っている本で、そのうちのいくつか、いつか巡ってやるんだ! と心に決めていました。

うっとりする図書館ばかりです

プノンペン大学の大学院に入れてもらえなかったら世界一周の旅に出て、行きたい図書館を全部まわってやろうと目論んでいたのは、結構本気。「世界一周ノート」と名づけたノートには、どの国のどの街の何という図書館に行くのか、その行き方は電車なのかバスなのか、何曜日の何時から何時まで空いているのか、というところまで書き込んでいましたので。

図書館から消える本

昨日訪ねた図書館の話に戻りますが。図書館でいわゆる借りパクしてしまう人たちは世界中どの図書館にもある一定数いて、御多分に洩れずそのフレンチコミュニティの図書館も200冊くらいなくなった、という話を聞きました。図書館から消える本というのは、盗まれるのではく返し忘れがほとんどらしいです。その対策はいろいろ行われていて、たとえばこの図書館では2回メールで警告をした後それでも返ってこない場合は電話で督促、その後2ドル程度罰金が課せられるとのこと。プノンペン大学の図書館では、学生以外は借りる際にいくらかデポジットが必要というシステムをとっていました。
そこでひとつ、自分の懺悔話を思い出した次第です。

なぞのインカ帝国

わたしの実家の部屋の本棚に、『なぞのインカ帝国』という本がありまして、中学時代の愛読書です。あのころからなぜか古代なんちゃらといった世界の古い時代の話が好きで、図書館でその手の本を借りて読んでいたものです。この本も、黒川中学校の図書館で借りたものです。・・・え? じゃあ、なぜ実家の部屋にあるの? って話ですよね。
だから懺悔って言ったのです。図書館に返し忘れたまま卒業を迎え、高校に進学し、大学に進学して東京に暮らし、そして今やプノペンにまで来たわたし。借りパクの真骨頂のような身分でまぁよく図書館が好きとか言っていますけれども。ごめんなさい。

今でも読みたい本


ということで、『なぞのインカ帝国』は30年以上の時が過ぎ、時効成立によりこれはもはやわたしの所有物とさせていただきたくということをここに宣言し、このブログをしめたいと思います。



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