見出し画像

【文フリ東京新刊】タイムシェアがちょっとわかる本【その5】

その4はこちら

新刊について

5/19の文フリ東京にて、「タイムシェアについてちょっとわかる本」を頒布します。A5版、30Pで500円を予定しています。
宣伝として、1週間かけて本文内のいくつかのセクションを無料で公開いたします。

【新刊より抜粋】やっぱりハワイに行きたい

懐の傷も癒えてきた3月ごろ、あらためて旅行の計画を立てることにしました。世界的にも少しずつではあるが渡航の制限が緩和されそうだ、という流れを受けて旅行時期は5月の中旬に設定。GW後ならば航空券も比較的安価に購入できる【注1】からです。とりあえず予約だけして、事の推移を見守ることにしました。しかし、なかなか思うように措置が緩和されません。出国及び帰国時の検査や証明書が不要になることはなさそうだ、という判断が下され、今回も泣く泣くキャンセル。ハワイでPCRを受けて証明書云々、とかやってる時点でバケーションもクソもないだろという理由です。そして、このキャンセルを経て妻とじわじわと共通認識が持ち上がってきます。
「ハワイの物件を持っていてもハワイに行かない(行けない)のでは……?」
とはいえ全く恩恵に預からなかったわけでもなく、オナーズポイントに変換した分で名古屋に旅行するなど国内をちょこちょこ楽しむことはできました。
「あれ、リゾートじゃなくても良いのでは……?」
グランドバケーションズは国内には小田原と瀬底しかないため、海外に行きにくい状況ではそのメリットがかなり少なくなることを実感していた我々は、今後はクラブポイントは全額オナーズポイントに変換【注2】して運用していこうかと方針を変えつつありました。
そしてまた年末がやってきます。この頃になると少しずつ旅行へのハードルが下がってきていました。そんな中、グランドバケーションズから説明会の連絡が来ました。一度物件を購入した後も、オナーズポイントを餌【注3】に物件の買い増しを促すためにこうして説明会の誘いが来ることがあります。すでに物件は持っているので、適当にあしらってオナーズポイントだけ貰えばいいやと思い、その時は何も考えず説明会の予約をしました。
いざ説明会に行くと、瀬底の物件がまだ残っているのでチャンスですよと。物件購入前は全容がわかっていなかったので何がチャンスがわかりにくかったのですが、あらためて話を聞くと確かにメリットポイントがあるようにも思えてきました。もちろんメリットは人それぞれなのでこの場合は我々の運用方針や置かれている状況に対してのメリットが大きい、という認識です。
瀬底の物件は購入した時点でヒルトンオナーズの会員ステータスがゴールドになります。このランクは通常だと年間40泊【注4】で取得できますが、出張族でもない自分では40泊は困難なので、これはメリットです。高速wifiだったり、朝食無料【注5】だったりと家族旅行では使える特典が付いてきます。
 また、もう一つの特徴として、瀬底の物件のクラブポイントをオナーズポイントに変換する場合、通常のレートは1:20なのに対し、瀬底含む一部の物件の場合は1:32になります。おおよそ1.5倍ほどレートが違います。つまり瀬底で500万円の物件を所有している場合、オナーズポイントで考えると通常の750万円の物件を所有しているのと同じことになります。瀬底で1000万円であれば通常で1500万円、なかなかインパクトのある数字だと思います。また、現状の話ではあるがハワイの物件よりも年間の運営費が0.75倍ほど安かったのです。これらの特徴だけ見てみるとメリットだらけのようにも見えますが、このグランドバケーションズが元々はハワイなどの海外の別荘を持つ、という趣旨であることを考えると当初の思想に賛同してこのプログラムに参加している人にとってはわざわざ日本の物件を所有するメリットが薄く感じるのかもしれません。

注釈

【注1】比較的安価に購入できる:グランドバケーションズと相性がいいのは、こうした閑散期に旅行に行けるタイプの人たちでしょう。他にも夏休み明けや大晦日からの出発なども比較的値段は落ち着いています。
【注2】オナーズポイントに変換:いくつかの解説サイトでは割に合わない使い方などと言われていますが、旅行先の選択肢が増え、かつ宿泊費が後日請求されないのは大きなメリットだと感じています。
【注3】餌:説明会に参加するだけでオナーズポイントが20000ポイントほど貰えます。大体閑散期の国内1泊分くらいでしょうか。
【注4】年間40泊:毎月3泊以上しないと年間40泊には行かないことを考えると、なかなか魅力的な特典です。
【注5】朝食無料:もちろん海外のヒルトンでも適用されます。また、現地の料理をマイルドな感じにアレンジした物もあるので、子供に様々な味を試してもらうのにも活躍してくれます。

その6はこちら

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?