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あなたの強みは何か?なぜ、強みを知ることが難しいのか?具体的な方法とは?

強みを発見することは難しい理由

ドラッカーの「仕事の哲学」から強みの発見を抜粋してブログに載せてたところ、それを読んでくれた方から、強みを発見する方法についてもう少し具体的に解説してほしいと要望がきましたので、ちょっと書いてみます。

自分の「強み」について知りたいですよね。

でも、ドラッカーは強みを知ることは難しいといってます。
自分で「これが強みだ」と思っていることは大抵は間違っているといいます。
そもそも、自分の弱点でさえ間違っていることがあると言ってますから、
それほど「強み」を発見することは難しいのです。

なぜ、難しいのかというと、自分にとっての強みは「当たり前」だからなんです。

本人はぜんぜん強みと思ってないわけです。
無意識でなんとなくやっているからわからないんですね。
周りの人から「凄いね」といわれても、何が凄いのかわからないことが多いです。「それってみんなも同じようにできることだよね」という感覚で済まされてしまうことが多いです。

プライベートやボランティアではガンガン発揮していて、仕事ではまったく強みを使っていない人もいます。ボランティアは無償でやっていますから、強みが出やすいかも知れません。

仕事ができない原因は、自分の弱みで戦っていることが多い

でも仕事になると、自分の弱みで戦っている人が多いです。
弱みで戦って成果が出ず、「自分はなんて仕事ができないのだろう」と嘆いている人も多いです。

よく適材適所をあらわす話で、ノミとカンナとノコギリの話があります。
ノミは木を彫る機能があり、カンナは木を平らにする機能があり、ノコギリは木を切る機能があります。

ノミで木を平らに仕上げることは難しいでしょうし、カンナで気をまっぷたつに切るのも難しい、ノコギリで木を彫るのも難しいのです。

だから、自分の本質がノミで木を彫ることが強みなのに、木を平らにする仕事を続けていても成果は出ないんです。上司からみれば、「何度言ったらわかるんだ!木を平らに削るんだよ、なぜ、ガタガタになるんだ」と仕事ができないレッテルをはられることもあるんです。

ヒモも結ぶことが出来ないのか!と怒られた僕の事例

僕も若い頃、印刷工場で、再生紙になる紙をトラックに積む仕事をしていたことがあります。紙の束を切る人、その束をヒモで結ぶ人、トラックまで運ぶ人と別れての流れ作業でした。

僕の役割は、真ん中のヒモで紙の束を結ぶことでした。

それが、何度、結ぶ手順を教えられてもうまく出来ないのです。
結ぶのが遅かったり、結んだヒモがほどけてしまったりで、どんどん紙の束がたまっていきます。運ぶ人は待ちくたびれ、チームとしての成果を著しく下げてしまいました。

そのときに、しびれを切らした上司に

「お前は紐を結ぶ仕事さえできないのか!」怒られました。

その後も、様々なセクッションに回されましたが、いつも怒られてばかりいました。

自分は単純作業さえ出来ないほど、仕事が出来ない人間なのかと落ち込んだのを思い出しました。

今、振り返ってみると、まったく適材適所でなかったことがわかります。

その後僕は、本を書いたり、講演をして成果を出していったので、強みというのは、そちらにあったということです。

でも、文章を書くことが好きかといわれればそれほど好きではないですし、人前で話すことも苦手なのです。

でも、他人から見れば、原稿もなしで人前に出ていって2時間でも3時間でも話し続けるわけですから、「強み」なんでしょうね。

このように、僕の事例でもわかるように、自分の「強み」に苦手意識を持っていることもあるんですね。

本を書こうとしていた40代の女性の事例

そういえば、思い出しましたが、ある40代なかばの女性に、本の出版について相談されたことがあるんです。その方は、文才があって自分は本を書くことで、多くの人の悩みを解決したいというわけです。
そこで心理カウンセラーの資格もとったといいます。

そこで、僕は、これまでどれほどの人の悩みを解決してきたか、成果を聞いたんですが、それは本を出版してから出ますというんですね。

成果がさほど上がっていないです。

すると彼女は今の仕事が大変すぎてカウンセラーの仕事をする時間が休日しかないから、今、辞めようと思っているけれど、会社が辞めさせてくれないから困っているというんです。
なぜ、辞めさせてくれないかというと、彼女がやめると売上が下がってしまうからなんです。

それで、どんな仕事をしているのかを聞いてみると、アパレル販売員をしていて、そのグループで10年以上にわたって売上トップ10に入り続けているというのです。

それなら、販売のコツを教えてあげたらいいじゃない、売上が上がらなくて困っている人たくさんいると思うし、それは、違う業種にも応用できると思うよ、とアドバイスしたんですけど、

彼女は笑いながら「だって物売るって、そんな大したことしてないですし、教えられることなんてないですよ〜」というのです。

このように、自分の「強み」についてはわからないんですね。

ドラッカーがいうように、「強み」は成果の中にしか現れないので、これまで出してきた自分の成果を振り返りながら、「自分の強みとは何か?」発見してみてはいかがでしょう。

また、未来に向かっては願望を記録して1年後出た成果を照らし合わせることで、強みの発見を続けていくこともしてみてください。

ドラッカーが、50年記録してきて、それでも自分の意外な強みに驚くわけですから、やってみる価値はあります。

今日は強みの発見については、奥が深いですし、僕も以前は「強み」発見セミナーもしていたこともあるので、まだまだ言いたいことはありますが、今回はこの辺にしておきます。

読んでいただいてありがとうございました。

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