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「習慣の力」を身につけるためには、計画にどおりいかなかったときの「がっかり」に耐える必要がある。

昨日は、ジョン・トッドの「自分を鍛える」から「習慣の力」について紹介しました。今回もその続きで、習慣を身につける具体的な方法について語っているところを紹介します。

結局、「小さな積み重ねが大きな成果を生む」ということなんですけど、習慣化しようと思って自分が立てた計画が、ことごとく破られていくことに耐えられなくなって、3日坊主で終わってしまいますよね。

ジョン・トッドもいってますが、はじめは自分が計画しただけのことがやれなくてがっかりするかもしれないと、でも、日を追うごとにこんなにやれるものなのかと自分でもびっくりするということです。

「習慣の力」を身につけるためには、計画にどおりいかなかったときの「がっかり」に耐える必要がある。

ここが大切ですね。

そうすると、日が経ってみると、びっくりするほど大きな成果が上がっているということです。

noteを毎日更新している方はしみるのではないかと思います。

noteをはじめたときは何もなかったわけですから、振り返ってみるともう何冊分の本になるぐらい文章を書いている方も多いかと思います。

「巨匠かよ」という感じですね。それでは、ちょっと長いですけど好きなところなのでよければ読んでください。

よく練った計画であれば大騒ぎせずとも粛々とはかどる

 計画は、前の晩にじっくり練っておき、朝起きてもう一度確認したら、すぐに実行に移さなければならない。
 前もって計画を立てておくことで、そうしない場合よりも、驚くほど多くのことが一日で成し遂げられるのである(人生は何よりも一日一日の積み重ねなのだ)。これはあらゆることについていえる。
 
 私も自分の経験から、計画を立てなかった日は、立てた日の半分ぐらいしか満足に事が運ばないことを知っている。やり方に最大の注意を払ったときに最大の成果があがるということは、誰もが経験しているところである。
このように、計画を立ててやれば、仕事というのは大騒ぎせずとも粛々とはかどるものである。満々たる水を海へ運ぶ川ほど、流れは深く静かなものだ。
 はじめは自分が計画しただけのことがやれなくて、がっかりするかもしれない。しかし、日を追うにつれてだんだんと多くのことができるようになり、そのうちに、こんなにやれるものなのか、と自分でもびっくりするようになることだろう。

「勤勉」こそが立派な仕事を成し遂げる

 不幸にも、あなたが自分の才能について一人で決め込み、「待てば海路の日和あり」と考えているのなら、そんな心得違いはさっさとやめたほうがよい。勤勉という代償を払わずには何も得られないと肝に銘じ、すぐに努力し始めなさい。大きな成果を期待せず、こつこつと努力を積み重ねていくことが、立派な仕事を成し遂げるための何よりも確実な第一歩なのだ。
努力そのものによって成し遂げられた業績には、実際、目をみはるものがある。昔の人は驚くほど分厚い書物をよく書いたが、その秘訣は何よりも「勤勉」にある。
 「一日3時間せっせと歩けば、7年間で地球をひとまわり歩いたことになる」われわれにとって、怠惰ほど有害で致命的な習慣はない。にもかかわらず、これほど身につきやすく、断ち難い習慣もない。怠け者はだんだん尻が重くなる。
 怠け者に誰より同調できるのは、一番の怠け者だろう。なぜなら、狂人にしかわからない狂気の楽しさがあるといわれるように、怠け者にしかわからない怠け者の快楽が必ずあるに違いないからである。

「勤勉な人」ほど疲れない、あせらない!

 勤勉な人のほうがかえって時間に余裕を持っているというのは、まぎれもない事実である。時間をきっちりと割りふって、それぞれの時間にやることを決めておくので、仕事が片づけば暇な時間ができるからである。
 それに引き換え、怠惰な人間の生活は、活気のない、よどんだような生活である。
 川の水もゆったりとしすぎて全然流れないより、幅は狭くとも勢いよく流れていたほうがいい。誰だって、ないだ海に何週間も帆船をつなぎ止めておくより、たとえ風でも強風を帆に受けて沖へ乗り出したくなるだろう。
 ルキウス・アンナエウス・セネカ (前1-8。古代ローマの政治家で、ストア派の哲学者、詩人)は友人に宛てた手紙の中で「何も書かなかったり、すぐれた本を読み概要をまとめなかった日は、一日たりともない」と言いきっている。
 人より抜きん出ようとするなら、まず努力を惜しんではならないというのは、昔から衆目の一致するところだからこそ、怠惰な人間は「フール(道化役)」ならざる「フール(本物の愚か者)」と呼ばれてきたのである。計画を立てて勤勉に努力をしないと、あっという間に多くの時間が流れ去り、いずれはそれに気がついて愕然とすることになる。

ジョン・トッド著 渡部昇一訳「自分を鍛える」より

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