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戦争のシンギュラリティ

戦争のシンギュラリティがウクライナで起こった、と後の歴史に書かれるのだろう。
あまりにも有名な映画「ターミネーター」シリーズみたいな剛性感はないが、この軽い感じの外観でやっていることがエグいのは、無機物よりも昆虫を想起させる

トルコはNATO国ながら、独自に防衛システムをロシアから輸入したため、アメリカのラプターが供与されなかった。
航空兵力の整備が疑われるような状況だったが、それを嘲笑うが如きこのドローンである。

遠隔操作と自律飛行は作戦次第、プログラム次第、索敵結果から優先度の高い目標の破壊に向かうようセットされれば、その通り動くのだろう。
中央の制御システムが収集されるデータの仮説と検証を自動的に行うから、同じ敵、同じ場所、同じ天候であれば確実に成果を高められるだろう。
ウクライナの実戦はこれから長くドローンを動かすための知識として蓄積されることだろう。
言い換えればこの先頭で得られるものは後で高く売れる、確実に。
兵器のマーケティングに営業はいらない、戦果がなによりも重要で、あとは各国の軍事研究組織、マスコミがその凄さを勝手に伝播してくれる。

トルコから東、カザフスタンあたりまで、ヨーロッパと中国の狭間でもう一つの核となる世界が生まれそう、そんな気にすらなってくる。ウクライナで起こっていることは、老いたロシアが食われ、新しい巨人の誕生なのかもしれない。

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