PM２：４６　『ららら』

波の際で　僕は目を瞑る　

生命の営みを感じながら

脆くて弱い自分を戒めながら

今日もどこかで旅立つ人がいる

手を合わせ　悲しむ人がいる

人はみんな死ぬものだと教えられた　

分かってはいるけど　息苦しくなる

嗚呼　どうして命は有限なんだろう

ひとしきり考えるけど　答えは出ない

だからこそ　一日一日を無駄にしてはならない

今日は波が嘘みたいに穏やかに押し寄せる

涼風が労わるように頬を撫でてくれる

優しさ　それがたくさん詰まっている気がする

未来を見据えるなんて無茶なことはしたくない

今はとりあえず　あいつの分まで生きるだけ

兎にも角にも　生きるだけ　それだけ

波の際で　僕は静かに目を開ける　

回り続ける生命の営みを感じながら

利他的でありたいと願う気持ちを抱き

亡くなった方へ祈りを捧げる