私の髪を愛せよ①中途半端な縮毛
黒とは言い切れない深いこげ茶色、前髪は内側だけがくせっ毛、全体的に中途半端な縮毛。太い毛。親戚にはおハゲの方がいる(このため、私も将来おハゲになるリスクが高い)。これが私の髪の毛である。
小学生になり、見た目に気を遣いたい欲が出てきたときから、私の髪の毛は「直すもの」だった。中途半端なくせっ毛はどうあつかっても真っ直ぐにはならないし、ヘアオイルで落ち着かせようとしても毛が太いため元気にくるくるしているのだった。
私の中でのきれいな人は、髪がさらさらで真っ直ぐだった。テレビに映る人も、美人な友人も、くせっ毛の人はいなかった。
ヘアアイロンを手に入れてからは、毎朝髪を真っ直ぐにすることが日課になった。ときどき巻き髪にすることもあったが、地毛のくせを取り除くことはできなかった。ヘアアイロンが「ジーーーー」とうなりながら、髪のタンパク質を焼いているような感覚。面倒くさがりがたたって、数分で済ませてしまっていたからかもしれないが、家を出てすぐに縮毛は復活していた。無念。
縮毛矯正をかけてしまえば良かったのだろう。でも、矯正されている状態から、少しずつはがれ落ちていって「自分の嫌いな髪」が見えてくる過程を想像すると怖くなり挑戦できなかった。
…というところで今回はおしまい。
長くなってしまいそうなので、またどこかで続きを書きます。
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