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マルチ商法 #1

マルチ商法とは 


問題の渦中にいるときは目の前のことしか見えていないという状況が多いように感じる。冷静になれない、また次の問題が発生し、その対処に苦慮する。第三者的にその様子を見ていると、もっとこうすればいいのにとなることは多いと思う。


20代半ばのころマルチ商法をやっていた。その時に借金もあった。それでもやっていたがもう今はやっていない。
マルチ商法自体は悪い事ではないと今でも思っている。

大前提としてマルチレベルマーケティング商法やネットワークビジネスと呼ばれる商売は認められている。
ざっくりとシステムを説明してみる。
購入者は購入したい商品があればその企業の商品を購入する際に、その商品を販売している企業を紹介してくれた人を申し出て購入する。
商品や企業を購入・紹介の両方ができる資格を持っている人をディストリビューターという。自分が紹介した人が商品を購入すれば自分のところに紹介料が入る。しかしこれだけでは【マルチレベル】ではない。複数の階層での商売なのでこの時点では1階層だ。自分が商品を紹介した人を便宜上、子会員としたときにこの子会員が紹介した孫会員が商品を購入した時にも自分のところに紹介料が入ってくる。もちろん割合は子会員が購入した時よりは少なくなる。5〜8層ほど下の会員が購入した際まで紹介料が入る。
よく勘違いされるが、あくまで企業から商品を購入しているのであって、紹介者は商品を売買していない。紹介者として購入のたびに紹介料をもらうという商売形態だ。もちろん商品自体にある程度の紹介料が最初に付加されていて、企業の利益も乗っかっているので商品自体の値段は高い。しかしながら、この企業の商品は紹介者がいないと購入できない。

企業としては広告宣伝費がかからない。商品の品質さえ担保していたら勝手に商品が売れていく。実際はそんなに簡単な話ではないが。

一方でうまい儲け話の様に語られることが多い。
仮に自分に5人の子会員がいたとする、その子会員がそれぞれ5人の子会員を作れば、孫会員が25人。孫会員がそれぞれ5人子会員を作ったとすればひ孫会員が125人。月の平均購入額が2万円だったとしよう。
紹介料 子会員:8% 孫会員:4% ひ孫会員:2% だったとすれば。
 20000*0.08*5=8000 20000*0.04*25=20000 20000*0.02*125=50000
紹介料として78000円、自分の商品購入代金を仮に引いたとしても58000円毎月手元に入る【計算】ができてしまう点ではないだろうかと思う。
ことはそんなに簡単にいかないという事は常識のある人間には理解できるだろう。
しかし、実際にそれを毎月やっている人は沢山いる。先に始めた人が有利という事もあまりないように思う。

話が複雑になってくるのは法律の問題がある。基本的に商品や企業の紹介をする際に契約などをする際の重要事項説明のようなものがある。直接会って大事なことを言ってから、商品・企業を紹介しなければならない。もちろんSNSで購入者を募ることは禁止されている。この禁止事項を犯してしまう人が時々報道等されると、違法性のイメージを大衆に植え付けてしまう。他にも薬事法上や商品掲示法で禁止されている【効いた】や【治った】と商品を紹介したりはできない。細かい部分でいうとサプリメントは食品であり薬ではないので【飲んだ】とは言うことができず、【食べた】と表現しなければいけない等色々ある。
あくまで商品を紹介する際は使用した自分の個人的な感想を言う必要がある。これは広告業界では常識なようだが、意外と知らない人も多いのではないか。

では実際にどのようにして彼らが会員(ディストリビューター)を増やして行っているのか。それはまた次回に書こうと思う。

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