【インタビュー】10周年を迎えたマスマスが次に目指すコワーキングスペースのあり方
みなさん、はじめまして!
昨年12月からマスマスでインターンをしている杉本です。
普段は施設の管理・運営をしてます。掃除や受付の業務のほか、入居者さんとコミュニケーションを取りながら、日々どうしたらより良い空間になるか考えています。
今年の3月11日、マスマスが10周年を迎えました。
現在、多くの方々に利用していただけるように大幅に改装を実施!クラウドファンディングを活用して『LOCAL BOOK STORE』を形にしようとしています。
みんなで本を持ち寄ってつくるブックマンション、作家さんのプロダクトを販売・展示できるギャラリー、様々な人がくつろぎ、語らいあうTEA BARの3つを進めています。
詳しくはぜひこちらをご覧ください!
今回は、代表の森川にインターン生の私がインタビューをしました!
一口にコワーキングスペースといっても運営者によってさまざまなスタイルがあります。横浜に根をはり地域と向き合いながら運営してきたマスマスが今後どのような場所になっていくのか。
今回のインタビューを通してその輪郭が見えてきました。
コワーキングスペースの利用する人はもちろん、運営している方々、そして地域と関わりながらお仕事をしたい人たちにとってヒントがあると思います。ぜひ最後までご覧ください。
新プロジェクト『LOCAL BOOK STORE』でチャレンジすること
はじめにリニューアルを決めた理由を聞いてみました。
森川
「これまでの10年を振り返ってコワーキングスペースにどういう機能があるとより働きやすくなるか考えてきました。昨年はコロナウイルスにより働き方が大きく変わり、このタイミングでリニューアルしようと決めました。」
オンラインでの打ち合わせが当たり前に行われるようになったいま、出社せずに自宅で作業する人も増えています。今後はよりコワーキングスペースやシェアオフィスで、他の会社や業種の方々と話すことの価値が上がってきています。
さらに今回のリニューアルでは、今までになかった新しい仕掛けもあるようです。
森川
「これからは入居者だけでなく地域のひとや横浜に訪れるひとたちにもマスマスに来てほしいと思っていて。気軽に立ち寄れる空間をつくりたかった。『LOCAL BOOK STORE』でやろうとしているのは、まさにそういうところ。」
リニューアル中ってどうだった?空間デザイナーの除村さんと考えた訪れたくなる空間とは
今回のリニューアルで良かったのはどこでしょうか。
森川
「3年ほどマスマスに入居されていた空間デザイナーの除村千春さんと一緒にお仕事ができたこと。
僕がやりたかったことを除村さんが丁寧にヒヤリングして形にしてくれました。
リニューアル後の空間は、オンオフをしっかりと分けられるようになり、奥のコワーキングスペースでは集中できるし、入り口のラウンジはよりコミュニケーションがとりやくなっています。」
施工中、除村さんと森川さんが夜遅くまで、議論しながら細かな修正を重ねていました。
こだわったポイントをいくつか紹介します!
1つ目は、入り口にあるギャラリー上のロゴはまさに深夜のやりとりから設置が決まりました。
「ちょっとここの棚はシンプルすぎるかもしれないね」
「そうだ、マスマスのロゴを飾ってみませんか」
どこに置くのが空間に馴染むか、見るひとが心地よく感じるかを検討し決まりました。
2つ目は、オンラインMTG用のブースに取り付けられた天井。
当初、予定はなかったのですが、実際に使ってみると、少し音が漏れすぎすぎていると感じました。
そこで、天井を半分だけつくることで改善しました。
最後に、カウンターに使用されている一枚板の杉は、奈良県の東吉野村で「OFFICE CAMP HIGASHIYOSHINO」コワーキングを運営されている坂本大祐さんからご提案いただいたもの。
「まさかあんな素敵な杉板がくると思ってなかったから、いろんな人に見てもらいたいよね。これをきっかけに奈良へ行こうと思ってもらえれば最高だよね。
プロダクトや誰かのストーリーに触れると、実際に会いに行ったり活動に参加してみたくなる。そんなきっかけが生まれる場所にしたい。」
自分らしい働き方をしようと決めた転機
お話を聞いていくと森川さんが今のような考えにいたった転機の話題に。今回のプロジェクトにもそれが繋がっています。
森川
「33歳のときに大きな病気をしていて。自分が何をしたいのかを大事にしないと後悔すると感じることがあった。そこで価値観が変わっていて。
当時は仕事をやりすぎていて、徹夜とかね。楽しいから仕事していたんだけど、続けていたから体が限界になったんだろうね。
代理店の仕事をしていたので、制作したホームページを誰がみて喜んでいるかわからない。ありがとうって担当者は言ってくれるけど、制作したものが本当に見られているのかと感じることも多かった。
それがきっかけで自分が納得した働き方をしたい、ありがとうって言ってくれるひとの顔がわかる仕事する。そういうライフスタイルにしようと決めたことがあって。」
その後、住まいを大磯に移します。
それも自分の気持ちを大事にするというシンプルな理由でした。
「自然豊かでのんびり暮らせる。都会的な暮らしは20代とかで満喫したから、もう40代からはローカルでいいかもっていうのもあるかもね。
人生を豊かにする出会いがうまれるブックマンションとは
ところで皆さんはブックマンションをご存知でしょうか。
冒頭で述べましたが、マスマスではクラウドファンディングで『LOCAL BOOK STORE』をつくっています。
そのうちの1つが棚ごとに本の売主が異なる小さな本屋の集合体であるブックマンション。
1つひとつの棚をオーナーが借りて自分だけの本屋をつくることができます。どんなジャンルの本を置くかはオーナーの自由。どのような方が来てくれるのかワクワクしています!
森川さんは以前、吉祥寺にあるブックマンションを訪れた際に、たまたまそこで出会った本を買ったそうです。
「ブックマンションは偶然の出会いがたくさん生まれたらいいなって思っていて。訪れるまでどんな本に出会えるかわからないのはワクワクするじゃない。
棚のオーナーになった人には定期的に店番をしてもらおうと考えていて。その人がSNSで店番しますよって呟くと、雑談することが目的でマスマスにきてくれるひとが増えてらいいなと思っていて。そこで関係性が広がっていくんじゃないかな。」
目指すのは「横浜の“小さい目的地”」クラウドファウンディングに込めた想い
最後にリニューアル・クラウドファウンディングに込めた想いをお伺いしました!
森川
「今までマスマスの利用者さんって、ビジネスマンやイベントに参加している人とか、ピンポイントな属性だったと思う。だけど今回リニューアルすることで、今までマスマスを知らなかった地域の人が立ち寄れる場所になる。
横浜は商業施設がたくさんあるけど、行くたびにまた行きたいと思える場所が少ないよね。
だから、まちの面白スポットになるというか、横浜の“小さい目的地”になりたい。そうなったら最高だよね。」
さいごに
働き方が豊かになる、コミュニケーションがとりたくなるような仕掛けがたくさん施されている今回のリニューアル。
私たちスタッフや施工を担当してくださった有限会社月造さんだけでなく、入居者の方、スタッフの知人など、マスマスに関わる全ての人たちによってつくられた空間になっています。
リニューアルが完了するのは、今年の5月を予定!完成をたのしみにしていてください!
クラウドファンディングは3月31日まで実施しています!ぜひご支援と拡散のご協力をお願いいたします!
企画:谷本、滝沼、泉川
本文:杉本
写真・校正:ほりごめひろゆき(芙蓉堂)
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